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ガンバ!ガンバ!もっと行ったれ〜  浦和レッズ 0-5 ガンバ大阪  22nd Sep. 2012

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あぁ〜しまったぁ〜……

さいたまスタジアムの当日券のチケット売り場の前の列を見て思わず天を仰いだ。
2008年にサポーター同士の衝突が有って以来楽しみにしていたさいたまスタジアムでの浦和vs G大阪戦。 
自宅を出る前に調べたら確かに SA 席はまだ残っている事になっていた。そしてコンビニに寄ったら SA 席は完売した事になっていた。 おそらく競技場に行けば当日券はあるだろうなぁ〜と思いそのままスタジアムに向かった。
しかしチケット売り場の前は長蛇の列。 更に SA 席には×印が付いている。 あとは自由席と….Main Upper 席が開いていた。 MU 席だったらコンビニで買えたなぁ〜。 105円の手数料をけちらねば良かったかなぁ〜。 と後悔した。

窓口は自由席と指定席に分かれていた。そして自由席の方の列はどんどん短くなっていた。 
今なら一人だけだからゴール裏の良い席が取れるかな?サポーターが陣取るのと反対の方が良いんだけど。 それともアウェー側が開いているかな… と思うもこちらの指定席側の列はなかなか短くならない。 
そしてスタジアムからはこの日のスタメンが発表されるアナウンスが始まった。 ガンバの遠藤、今野そして家長の名前が呼ばれると大変なブーイングだった….. スタメン発表の時には着席していたかったなぁ〜

だけど一向に列は短くならない。 原因はよく解っている。 家族連れや数人で来ている人達は並びで席を取りたい。2人連れならともかく3人以上連れならもうかなり難しそうだ。 窓口でそういうやり取りらしき声が聞こえて来る。
“キックオフは午後4時4分です。”と云うアナウンスが漏れ聞こえて来た。 
“あと10分ですか。キックオフ間に合いますかね〜。” 後ろの人に声を掛けた。 彼も1人だけで観戦に来ているらしい。

するとある係員が自由席と指定席の列の仕切りを移動しはじめた。 一向に短くならない指定席の窓口を1つ増やしてくれたのだ。 私と後ろに並んだ人達でその仕切りの移動を手伝う。 係員がお礼を言う。
“かまへん、かまへん。 はよ並ぼう….” と思わず標準語( 関西弁とも言う ) を話してしまった。
“あぁ、大阪弁話してしまいましたね。 関西出身がばれたなぁ〜。“と後ろの人に言うと。”大丈夫ですよ。“と言ってくれた。

しかし、指定席窓口側の先頭の人が開いた窓口に並ばないので隣の自由席を求める人がどんどん替えられた窓口に入って来る。
“おいおい、ここ指定席とちゃうんかい…” 思わず声を出す。後ろの人と数人が係員にその事を訴える。 
“並ぼう、並ぼう。 こっちの窓口に列作って実効支配せんと…” 私がこの様に声を挙げてようやくそちらに列が出来た。 そして全体的に列が短くなり飛躍的にスムースにその列が短くなっていった。
そうして席に着いた時はもうキックオフから数分が経っていた。 随分と高い位置だったけど…. フォーメーションの動きはよく見えるところだった。



アウェーのガンバはワールドカップ2006メンバーだった加地が5試合振りにスタメン復帰し右SBに入り阿部が8試合振りそして今シーズン4回目のスタメン起用され2列目左に。 レアンドロと2トップを組むもう1人は前節新潟戦でスタメン起用された佐藤晃大に替って家長昭博が初めてスタメン起用された。 
一方久々好調、優勝争いをする浦和レッズは前節横浜FM戦と同じスタメン。 個人的な注目選手は何と言ってもトップの原口元気。五輪メンバーから最後に外れたその悔しさをJリーグの試合にぶつけ見事にイラク戦ではベンチ入りを。ただイラク戦はともかく、その前の“準備試合”として行われた UAE 戦では起用して欲しかった。 更に10月の欧州遠征にはちょっと声が掛かりそうにないらしい….. しかしまだJリーグは代表の欧州遠征まで数試合ある。しっかりとアピールして欲しいところだ。
しかし息子は原口にあんまり活躍されると欧州のクラブチームにさらわれるのでは…と懸念している。 こう言うのを嬉しい心配というのだ…ろうか?

キックオフ直後のレッズは悪くはなかった。特に右サイドの平川が対峙する阿部、藤春の上がりを止めてそこから攻撃に転じるシーンが続いた。レッズは2008年12月以来、さいたまスタジアムではガンバに勝っていないらしい。 この試合は今シーズンこれまでレッズが3位であったのに対しガンバは16位と信じられない低迷中。 レッズ優位と誰もが予想していいたと思う。
10分23秒には槙野が左サイドを上がり攻撃参加。そして逆サイドの平川にサイドチェンジをし、平川が中に折り返すがここはCKに。このCKのチャンスは最後はキーパーチャージを取られたが、先制ゴールが決まりそうな気になった。 先制すればこの試合の前迄総失点24でリーグでは鳥栖に次いで2番目の少なさのDF陣が後方に控えている…と思った。

しかし13分に家長がミドルを放つとその時間帯からガンバが主導権を握りだし、レッズPA付近で試合が展開されるようになった。
そして19分、右サイドの加地からボールを受けた阿部が放ったミドルがレッズサポーターが陣取る目の前のゴールに突き刺さりガンバが先制ゴールを決めた。 ちょっとマークが甘くなかったかなぁ〜。



しかし先制したのは16位のガンバ。3位のレッズとしてはこのくらいのハンディはとこの時点ではそう思った。
だけどその後も主導権を握り続けるのはガンバ。 27分には二川、34分にはレアンドロがシュートを放つ。 レッズは中盤でボールを回され続け、ようやくボールを奪っても柏木や原口にボールが入ってもすぐに複数のマークが付き攻撃に転じる事が出来ない。 槙野が上がる事が出来た時だけガンバゴールに近づく事が出来ていた。
36分にはガンバがこの試合を総括する様な展開で追加点を決める。 原口にボールが入ったところを2人でマークに入りボールを奪い前線に繋ぐ。 ここはレッズDFの前にPA内に侵入できないと見ると遠藤が後方の今野に戻すと左サイドの藤春にフィード。そして前線にアーリークロスを入れるとフリーで走り込んだレアンドロがヘッドで合わせてレッズゴールネットを揺らした。
原口へのマークは早く、そして藤春、レアンドロをレッズはフリーにしていた。

 



“ガンバ、ガンバ、もっといったれ〜!” 

ガンバサポーター達のボルテージが上がる。 
2点のビハインドとなったレッズは40分41秒、槙野からのクロスにマルシオがヘッドを放つが態勢もかなり悪かったので大きくゴールを外れて行った。 



後半に入ってもう少し真ん中で空席が並んでいるところがあったのでそこに移動した。  SA席にも空席はいくつかあったけど..
両チームとも選手交替無く始まった後半。早い時間にレッズが1点を還せば面白くなると思うと48分柏木がミドルを放つがクロスバーを大きく越えた。 レッズは相変わらずボールを回されて後手後手に回っている。 51分には遠藤からボールを受けた藤春が阿部と競りながら中に入れると逆サイドのレアンドロが強烈なショットを放つがここはゴール枠をわずかに外す。
こりゃぁ3点目も時間の問題かなぁ〜と思い始めた60分、阿部勇樹のマークを受けながら二川が藤原にボールを送り左サイドを突破し最後はレアンドロが押し込んでリードを広げた。 この一連の流れは見事だったけどレッズDF、MF陣は完全にマークを外していた。





3点のビハインドを負わねばならなくなったレッズは63分、平川、坪井を下げて宇賀神とポポの2人を投入する。そしてボランチの阿部勇樹を3バックの右サイドに下げた。 前線をポポと原口の2人に増やしたのだと思うけどそこまでどうしてもボールが入らない。 70分には原口を下げてDF野田を入れたのだけどこれは阿部勇樹を再びボランチに上げる為だったのだろうか?
その直後にポポの強烈なミドルが飛んだけど惜しくもゴール枠を捉えられない。 このシーンが最もレッズサポーターの沸いたシーンだった。 ガンバは中盤のでパスワークが冴えたかと思えば縦パス1本をレアンドロに入れてチャンスを作る。
レッズは中盤ので勝負には全く勝ち目が無くなり、残り10分近くになると両サイドにロングボールを入れてばかりに。 
すぐ後ろの席は複数女性のガンバサポーターとレッズサポーターの家族連れが並んでいた。 
“どうしてガンバばっかりシュートなの?”と男の子が女性サポーター達に訊ねるが回答に困っていた…..
75分、レアンドロがガンバDFと交錯して倒れて起き上れない。 レッズサポーター達からは大ブーイングが。がんばサポーター達からはレアンドロに声援が送られる。 結局レアンドロはそのままベンチに下がりパウリーニョが投入された。
この交替がレッズに更なる悲劇を齎した。 
87分、二川のパスに抜け出したフリーのレアンドロがレッズゴールに流し込みとどめの4ゴール目。
お祭り騒ぎのガンバサポーター席からは “ガンバ、ガンバ、もっと行ったれ〜”を連呼する。 もうレッズポーター席からは声も出ない。 



しかしこれで終わりではなかった。 ロスタイムにはいった92分、またも59分に家長に替って投入さえれた大森の縦パスがレッズDFラインの間を抜けてそこに走り込んだパウリーニョがレッズゴールに蹴り込みついに 5-0 としてしまった。



ガンバサポーター達のフィエスタが更にボルテージは上がる中、後ろの男の子が“僕、もうレッズ応援しない。 ガンバ応援する。”と叫んだ。 
こんな小さい子にそんな思いをさせるとはちょっと頂けないな〜と思った。 
こういった子供達の為にせめて一矢をとずっと思っていたけど見せつけられるのが相手チームのゴールばかりではなぁ〜。

しかしタイムアップのホイッスルが鳴って男の子は丁寧にガンバ女性サポーター達に“バイバイ”云い、彼の母親も丁寧に挨拶をして席を立った。 J-League ならではの素晴らしいシーンだった。

試合後の両チームサポーターの反応は予想通り正反対。 ガンバサポーター達が最高の声援を送ればレッズサポーター達はものすごいブーイング。さすがに物を投げる輩はいなかったけど。 これだけやられればガンバサポーターを攻撃する事も出来ないだろう…と思った。 
私ももう少しいい勝負をすると思ったんだけどなぁ〜 と思った……



翌週の柏戦、啓太を累積警告で出場停止のレッズは柏木をボランチに下げ、2列目右に梅崎を入れ、 中盤左に宇賀神、右に平川を置いたスタメンを敷いた。 柏に先制を許すも30分で原口を下げてポポを入れる。原口は怒りの表情を露わにした。しかし前半に同点に追い付いたレッズはこのまま引分けかと思われたロスタイムに GK 加藤のフィードを交替出場の野田がヘッドで落とし最後は粘ったポポが相手DFとGKの間に入り込んで撃ったシュートがレイソルゴールに決まり貴重な勝ち点3をものにした。試合内容は柏の方が勝っていたのだけど……
もしACLに進出してもこの調子ではグループリーグを突破出来るかな?と少し心配になった。

心配というと原口が次節以降使って貰えるかだけど。

残りは7試合。対戦相手には仙台、広島が含まれているけどまだ4位以下のチームにも優勝、ACL出場権争いに絡んでくるチームが出て来ると思う。 ただそろそろさいたまスタジアムでまたACL観戦がしたいなぁ〜とおもっている。




FIFA 公式大会は最高の大会 アメリカ女子 U-20 2-1 北朝鮮女子 U-20 31st August

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仕事で使うB5サイズのスケジュール帳がどんどん埋まって行く。 7月はあんなに暇だったのになぁ〜。
お盆休み明けにはすぐにドイツや欧州、1週間で戻り、しばらくは、最低でも2週間は出張は無いはずだったのでけどここで予定を変えざるを得なくなり1週間もせずに出掛けざるを得なくなった。
これにより楽しみにしていたFIFA U-20 Women’s World Cup の決勝戦は観戦できなくなってしまった。 
1979年、日本で開催されたFIFA U-20. 当時はワールドユースカップまたはワールドユーストーナメント大会と呼ばれていた。 関西でも何試合か行われたので観戦できると楽しみにしていたのだけど当時はどこでチケットを買えるかもわからず、部活もあったのでテレビ観戦に留まった。 今から考えれば競技場に行けば当日券はいくらでもあったのだけど….
1993年に開催されたFIFA U-17 は知らない間に始まりそして日本対ガーナ戦だけテレビでちらっと見ただけだった。
2002年、日本列島が熱狂したワールドカップはその前に“周到な準備”を行い日韓合わせて5試合、現場観戦が出来た。
そしてウズベキシタンの開催権利剥奪により10年振りにFIFA 主催の国別対抗の大会が開催されることとなった。
ワールドカップと異なりチケット入手に困難を極めると言う事も無いと思ったのでひそかに楽しみにしていたんだけどなぁ〜。

日本代表もさることながら一番観に行きたかったのが8月27日に駒場競技場で開催された試合。 北朝鮮対カナダ、中国対ガーナ、のダブルヘッダーが行われた。 女子サッカーの世界では北朝鮮は列強。 そして中国対ガーナ戦はこの試合で準々決勝進出を掛けた試合となると予想したいたのでこの2試合を一気に見たかったのだった。

前日国立競技場にヤングなでしこの試合観戦に行った翌日、駒場競技場に向かった。 本当はこの日に行われる準々決勝戦2試合を観戦したかったけどこれまた仕事に邪魔されて前日同様に第二試合しか見られなかった。 しかしこの日も第二試合の方が見たかった試合だった。

浦和駅からは有難い事に有料のシャトルバスが運行されていた。そのバスに乗り込むと周囲はほとんど、いや全員が在日の人達だった。それは話しの内容から解った。中には昨年平壌で開催されたワールドカップ予選に行った時も話しをする人もいた。それに結構固有名詞を朝鮮語で話していた。それは自分が100% 日本人と解ったからかもしれないけど…
競技場には多くの在日の人達が駆けつけており“応援席はこちらです。”と案内する人も。 私はS席だったので正面スタンドに回った。すると丁寧に係員の人が席まで連れて行ってくれたけど…..その席は結局間違っていて結局自分ひとりで探し当てた。
私の席の周囲には何故か多くの女性達が、しかも彼女達は同じ服装を。 そして話し声を聴くと複数の国々の人達だった。 
そしてすぐ隣には(正確には自分の席だったけど。)ドイツ人女性が座っていた。 ここは得意の?ドイツ語で色々話しかけるとこの女性集団は審判団だと言う事が解った。 中には日本人もいたので彼女にも確認をしたらやはりそうだった….
これはすごい、こんな集団の隣で試合が見られる何でやはりFIFAの公式大会と思った。

国歌斉唱の時からスタジアムの雰囲気を盛り上げていたのは何を隠そう在日の人達で結成されている北朝鮮の大サポーター達。
日本戦以外は北朝鮮と中国くらいしか観客の入りは悪いのではないかと思った。だから8月27日には観に行きたかったのだけど。
北朝鮮とアメリカの対戦は昨年のワールドカップ、今年のロンドン五輪に次いで何とこの1年間で3度目の対戦。 ロンドン五輪はあの Wanmbach のゴールでアメリカが 1-0 で北朝鮮を破りこの結果北朝鮮は準々決勝に進出出来なかった。 
なでしこが戴冠を受けた昨年のワールドカップでも1次リーグで同組となり初戦で 2-0でアメリカが勝っている。
そして2008年FIFA Women’s U-20 決勝戦でも両国は対戦しアメリカが2-1で勝っているが、あの Alex Morgan がゴールを決めている。日本はこの大会準々決勝戦で北朝鮮に 1-2 で敗れた。熊谷、宇津木、田中明日菜らがメンバーに居た。日本の1点は永里あさの、あの大儀見の実妹が決めたものだった。

北朝鮮としては何度目の正直か、今度こそと思っていた事だろう。そして私はチャンスは大いにありとおもっていた。
それはこの日のと云うよりも今大会の北朝鮮のメンバーにあった。この日のスタメンを分析すると2年前の FIFA U-17 大会はおろか昨年のワールドカップ、そしてロンドン五輪経験者が多かったからだ。
173cm のGK O Chang Ran はロンドン五輪メンバー。 両サイドバックを見ると左SB Yun Sung Mi は2008,2010 年に続いてFIFA U-20 3大会連続の出場の上ロンドン五輪メンバー。 右SB Kim Un Ha はFIFA U-17 2010メンバーでとロンドン五輪のアメリカ戦にも出場経験がある。Ri Nam Sil と組むCN Kim Nam Hui も FIFA U-17 2010 とロンドン五輪メンバー。
ボランチ Jon Myong Hwa はワールドカップ、五輪のメンバーでもあり U-20 では前回に続いて連続出場、そして15歳で FIFA U-17 2008に選ばれている。 もう1人のボランチ O Hui Sun も五輪メンバーでFIFA U-17 2010 にも出場。 左MFのYu Jong Im はU-17 2010メンバー。 これまで5ゴールを挙げているKim Un Hwa と組む2トップのもう1人の FW Yun Hyon HI は16歳の時に FIFA U-17 2008に選出され行こう 2010 FIFA U-20,そしてワールドカップ、ロンドン五輪でもプレーした完全な国家代表選手。 ベンチに控える今大会同様に5ゴールを決めていた Kim Su Gyong もワールドカップ、オリンピックメンバーで U-17 2010 のメンバーでまだ17歳。  
この試合と云うよりもこれからどれだけ北朝鮮女子チームは強くなるのだろうと思う経歴であった。 この世代を集中的に鍛えているのだと思った。
アメリカU-20の方は右SB Crystal Dunn が U-20 2010, U-17 2008 経験者。 CB Mollie Pathman が 前回の U-20 メンバー、トップ下の Morgan Brian が U-17 2008, そして2列目右の Maya Hayes がU-20 2010 の経験者で他のスタメン選手は FIFA 大会初出場。 しかし裏を返せばそれだけアメリカの方が選手層が厚いと言う事か….

キックオフ前に北朝鮮選手達が大応援団に向かってまず挨拶に向かうと大歓声が送られる。 これまで1次リーグ3試合すべてにこの様な応援団が組まれたのだろうか? 
北朝鮮のキックオフで始まった試合は立ち上がり北朝鮮選手達の間でボールが良く回っていた。そこは組織力の北朝鮮、個人力のアメリカの予想通りだった。 Kim Un Hwa がワントップとなって残り、攻撃時には Yun Hyon Hi が上がって来る。
9分を過ぎるとアメリカが徐々に前に出て来る。13分に Hayes がミドルを放ち, 14分には Brian がドルブルシュートを放つ。
しかしすぐに北朝鮮が主導権を握り返す。 



17分には Yun Hyon Hiが抜け出してGKと1対1になるが GK Bryan Heaberlin がストップ。 20分には Kim Un Hwa がスルーパスに抜け出してシュートに持ち込むがここはCKに。そしてそのCKは GK Heaberline がパンチでクリアー。 北朝鮮はパス交換でビルドアップしてくるがアメリカはトップの Kelly Cobb 頼り。彼女にボールが入ったあとのボールキープからの展開以外は攻撃の形が出来なかった。 この Kelly Cobb は身長が175cmもあるが横幅も結構。それでいて走ると早い。 さすがにプログラムには体重は載っていなかった。この試合が今大会2回目の出場だった。 
26分15秒。少し距離は有ったが北朝鮮が正面の位置でFKを得る。 トリックプレーを使って Jon Myung Hwa が放ったシュートはまたも GK Heaberline がファインセーブ。 惜しいチャンスだった。その後も北朝鮮がボールを繋いでボール支配率を高める。
試合開始からはずっと在日応援団からの声援が続く。隣の在日の人と思しき人に声を掛ける。
“すみません。応援団、何て言っているんですか?”
“カラ、カラ、チョウソン、行け、行け朝鮮って言っているんですよ。”
“カラ、カラですか?あの KARA とは違うんでよね?”と云うと、笑いながら違いますよ〜と答えてくれた。



以降、この人とも色々話す事に。80年代から自分はサッカーが好きで前に男子の代表が来日した時にユンジョンス監督からサインを貰った話しやいつの日か平壌で試合が見たいと言う事を話した。 それを彼は熱心に聞いてくれた。
これだけ応援団が結成されるんだから選手達と在日の人達との接触はないんですか?と訊ねると
“無いんですよね〜。 この試合勝てば交流会くらいしてくれるんと良いんですけど。”と少し残念そうに答えた。
ただ世話掛かりの人はいるみたいでその人も私が“やっぱり総連の上の人達ですか?”と訊くと、“恐らくそうだと思います。”と教えてくれた。

37分、CKのチャンスを掴んだアメリカは北朝鮮ゴール前に送られたボールに米朝数人の選手達が飛び込み、ボールが北朝鮮ゴールに転がりこむ。アメリカ先制と思われたが、主審はセンターサークルを指さなかった。
“どうしましたか?”隣の人が訊ねたので “キーパーチャージじゃないですか?”と云うとその通りGKからの再開となった。



40分を過ぎると俄然アメリカ選手達の動きが多くなる。 
“動きが早くなりましたね〜。” “この暑さと湿度はアメリカには厳しいでしょう。省エネじゃないですか?”てな話しを隣の人と。
前半終了間際にCKから Morgan Brian のシュートは僅かに外れそのまま前半がスコアレスのまま終わった。 それにしても何と言う蒸し暑さなんだろう….



ハーフタイムの間に今度は隣のドイツ人審判と話しをする。彼女はあの応援団が北朝鮮から来たのかと思っていたらしい。だから皆日本に住んでいる人達だと言うと何故 North Korean が日本にそんなに多いのか?と訊かれたので何とかドイツ語で説明した。しかし難しいところは英語で。 わかってくれたかな〜? 
そして隣の在日の人にもそんな質問を隣のドイツ人から受けたと言うと苦笑していた。 極東では殆どの人が知っていることでも欧州の一般の人の認識なんてこんなもんか?と2人で話していた。 通路を挟んで向こう側の席にはちょと雰囲気の違う人が。
“あの人は共和国の人ですか?”と隣の人に訊ねると“えぇそうですよ。”と教えてくれた。 “ その人は恐らくコーチかもしれないが今となっては隣の彼と一緒に話しかければよかったな〜と後悔している。

両チーム選手交替無しに後半が始まった。 
“先制点が欲しいですね〜。”と隣の人と話した。 しかし先制ゴールはアメリカ。51分クリアーボールを拾ったボランチ Vanessa Di Bernardoの強烈なミドルが北朝鮮ゴールに突き刺さりあっさりとアメリカに先制を許してしまった。 “あぁ〜やられましたね〜。”と声を掛けた。



先制を許した北朝鮮ベンチは55分 Yu Jong In に替えて Kim Su Gyong を投入する。
“よし、よし出て来た。 Su Gyong 行けよ。 彼女が良いんですよ。”と隣の人が教えてくれた。
ピッチに出た Kim Su Gyong はちょっとオーラが違い気がした。 



61分アメリカベンチは運動量の落ちて来た Cobb を下げて Sammantha Mewis を投入しそのままワントップに置く。 そして Cobb 同様に前線でボールキープを何度も。
試合は一進一退を繰り返す。 Kim Su Gyong にボールが入りドリブルを始めると一斉に大応援団から歓声が上がる。しかしアメリカDFもしっかりとマークに着く。71分先に2人目の交替カードを切ったのはリードしていたアメリカ。 Haynes に替えて黒人選手の Chioma Ubogagu が投入される。 彼女の身体能力で中盤戦に挑むのか?しかし結果的にこの交替が試合を決めるとは….



Kim Un Hwa がドリブルで突破し中央の Kim Su Gyong に。 Kim Su Gyong がワントラップして放ったショットが遂にアメリカゴールネットに突き刺さり北朝鮮が同点に追い付いた。 Su Gyong のファーストタッチも良かったけどよく Kim Un Hwa がドリブルで相手DFを破ったなぁ〜と思った。
大歓声が応援団から沸き上がる。そして隣の人や周囲の人達も一斉に立ち上がる。 “やりましたねぇ〜。” “はいっ!” 







北朝鮮ベンチは78分 Kim Un Hwa を下げてワールドカップメンバーの Kwon Song Hwa を投入する。 個人的には Kim Un Hwa を下げるのか〜と思ったけど….

残り時間は10分弱。 追い付いた北朝鮮がこのまま逆転するかと思った。終了間際に Kwon Song Hwa がヘッドを放つがGK Heaberlin の正面に。 そして試合は延長戦に入った。

隣のドイツ人が“まだ試合が続くのか〜”と云ったことを。 まぁそれが本音だろうぁ〜と思った。 それからハーフタイムに流れた乃木坂46の曲が流れると他の審判達とこの曲に就いて色々話しだした….

延長戦に入ると体力のある、と云うよりもこの蒸し暑さが北朝鮮に味方すると思った。
“このまま決勝戦が日朝対決になると面白いですね。”と隣の人に声を掛ける。
“いやいや、日本は強いですよ。とてもかないませんよ。”とは言っていたけど….







しかし次のゴールを決めたのはアメリカ。 98分、カウンターから右サイドを上がった Crystal Dunn がファーサイドに入れたクロスに走り込んだ Chiomo Ubogaga が走り込んで放ったヘッドが決まり再びリードを奪った。 Dunn も Ubogaga も黒人選手。彼女達のパワーにやられた感じがした。
“まだ20分以上残っていますよ。チャンスありますよ。”と隣の人に声を掛ける。 隣のドイツ人も“ Elfmeter : PK戦に入る気がする”と呟いた。



しかし北朝鮮はボールは繋ぐけどシュートに持ち込めない。 アメリカは交替選手の Ubogaga がカウンター時には一気に縦に走り込みそこにボールが送られるのでDFラインが押し上げられない。 そして Merwis を中盤に下げてトップ下にいた Morgan Brian を前線に置いた。しかしどちらかと言えば Ubogaga が上がってくる方が多かったしそれが脅威になっていた。
延長前半のロスタイムに北朝鮮ベンチは最後の交替選手 Ri Young Mi を投入するがベンチに下げられたのは78分に投入された Kwon Song Hwa だった。  “17番下げるんですか〜” こう言うと隣の人も首をかしげながら頷いた。 そして Ri Young Mi は2列目左に入った。Ri Young Mi もU-17 2010のメンバーだった。



延長後半に入っても北朝鮮はアメリカゴールが遠い。 Ubogaga の前線からの守備も効果的でなかなかPA付近に近付けない。
そしてイタリア人の Silvia Spinelli 主審のホイッスルが鳴りまたも北朝鮮はアメリカの軍門に降った。





ドイツ人審判には今度はドイツに行った時に Die Bundesliga で会いましょうと挨拶をし、隣の男性にも丁寧に御礼とお別れを。
そして後ろの VIP 席には小倉純二日本組織員会委員長が御夫妻でお見えになっており、大仁日本協会会長、田島副会長らのお歴々がおられたのでプログラムにサインをして貰った。 みな私の様な一般人にでも気軽に話しかけてくれた。
そして皆さんに“私は日本リーグ時代から見ています。日本を強くして下さい。”とお願をした。

帰りにシャトルバスを待っていると北朝鮮選手団のバスが前を通った。 多くの人が手を振っていたけど気が付かなかったのか無反応だった。そしてそのバスには大会スポンサーの Hyundai の大きな文字が。 
“ Hyundai のバスに乗ってまずくないですかね?” 後ろの人に声を掛けたら。 “そうですね、まずいですね….” と云った。
バスの中には黒人男性が。話しかけるとナイジェリアの人だった。 日本に何年もいて日本も理解できるらしいが浦和駅まで英語で話した。 

浦和駅に着いたらもう10時半だった。 ホームには何故か韓国代表のレプリカを着た小さな男の子とお母さんの2人連れが。
この試合見に来たのかなぁ〜。 

電車に乗った時に思った。 あぁ俺のFIFA Women’s U-20 が終わったなぁ〜。 

今度、北朝鮮チームが来日するのはいつだろう…… そしてFIFA の大会は…..

Le Blues vs Samurai Blue 観に行きたかったなぁ〜 試合前の地元紙拾い読み その1

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試合終盤川島がファインセーブを連発する。失点してしまえばこれまでの努力は水泡と化す。
42分21秒 MF Mathieu Valbuena がCKをセットする。日仏両選手が犇めく日本ゴール前に放り込まれるが日本DFに当たってPA外に弾き出たボールを今野が拾って怒涛のドリブルで中央を突破していく前にはフランスDFが3人いるが前進は止まらない。 後ろからフランス選手が3人追いすがるそして右から上がった長友に送るマークに入った Frank Ribery は完全に振り切られている。そしてダイレクトで中央に折り返すと次の瞬間にボールがフランスゴールネットに突き刺さったのが映し出された。

よしやった。ナイスゴ〜ォォォォォォル〜やぁぁぁぁぁ !! 。

早朝6時前と云う時間を考えたら自身のヴォリュームを制限するのが大変だった。 
リプレーを見ると長友の折り返しを香川がうまく右脚に引っ掛けてフランスゴールに蹴り込んだのが判った。

GK Hugo Llorys をはじめとしたフランス選手の落胆の姿が映し出される。

こうなればいいなぁと思っていた試合展開に、そして結末になりつつあった。そして思った。

こう言う試合こそ現場で見たかったなぁ〜。

10月12日はフランス戦、16日はヴロツロフでブラジル戦。こう言う試合こそ現場ではしごをしたかったんだけど、まぁなかなかそうもいかない。テレビ観戦出来るだけ、と云うよりもこう言う連戦が現実に有ると言う事を幸せに思う。
フランスサッカーと言えば最近は女性上位だ。ロンドン五輪前は前年のワールドカップで準決勝に進出した女子代表が“1カ月前の欧州選手権での”男子代表の不振“を埋め合わせしてほしいと地元紙に書かれていた。
同じ事は日本にも言える。いくらマスコミ上は連日香川や清武達の活躍を伝えても女子代表なでしこジャパンは世界女王。 五輪も銀メダル。世界ランクは男子の23位に対してなでしこは3位だ。フランスは男子が13位、女子は5位。
その両国が11年振りに対戦する事となった。 
2001年3月24日。地元開催のワールドカップを翌年に控えたトルシエジャパンは3年前のワールドカップでメイン会場だったパリ郊外サンドニの La Stad de France に乗り込んだ。フランスは当時ワールドカップ、欧州選手権を連覇したばかりの世界最強と言える実力。日本も前年の Asian Cup で優勝し世界王者にアジア王者がどこまでやれるか楽しみにしていた。
それは多くの日本人そして選手、役員さらにトルシエ監督もそう思っていただろう。 
キックオフ時にはかなりの雨が降っていた。パスワークと運動量で体力差と1対1の差を埋めたい日本にはいやな雨だなぁと思っていた。しかし試合開始直後からフランスの猛攻に後手を踏み続け、9分にPKを与え Zidane に決められると14分には Henry のシュートがGK楢崎の手をすり抜け日本ゴールネットを揺らし、アジア王者が欧州、世界王者相手にどれだけやれるかという期待はこの時点で霧散してしまった。
あとは点差が広がらないことを祈るばかりで、90分間を終えてその得点差は何とか5で収まった。フランスのメンバーには GK Rame ( ワールドカップ、EUROでは第二GKだったけど ) を始めCandela, Leboeuf, Desailly, Viera, Micoud, Dugarry, Henry, Trezeguet, Pires, Wiltord そして Zidane といった EURO2000 メンバーが並び怪我でその大会に出られなかった Petit もプレーするという世界最強のメンバー。 
9ヶ月前にモロッコで行われたハッサン国王杯でも両国は対戦し、この時は 2-2 の末にPK戦で敗れるという健闘を見せたが、この試合は EURO2000 前に調整試合。こんなに easy には行かないと思っていたけどサンドニで5点差もつけられるとは...とショックだった。

試合内容も雨で地盤のゆるいピッチに日本のパスは回らず、選手達は相対する選手の体幹の強さにまったく対抗できず、ただ世界の強さと日本の弱さが目立っただけの試合だった。当時の日本代表選手では中田英寿以外(あと稲本と高原がいたか?)はシーズンが始まって1ヶ月も経たないJリーグでプレーする選手ばかりでシーズンたけなわの欧州でプレーする選手達とはコンディションもだいぶ違った。
おそらくフランス選手は中田以外誰も名前すら知らなかったんじゃないかな?
更にフランス入りして以来連日の雨で調整をする予定のグランドがセーヌ川の川水が溢れて使えず急遽代用したグランドが人工芝グランドでLa Stad de France の前日練習で初めて芝のグランドに触れたらしい。
そして当時の山本コーチの”備忘録”にも書かれていたけどトルシエ監督は夜間練習しか行わずそれが時差解消にも問題をきたしたと思う。アウェーという地に様々な悪条件が重なった結果だったけどそれを割り引いてもここまでやられるとは思わなかった。
日本の唯一の見せ場中田英寿が放った強烈なミドルシュート1本だけ。 マスコミはそのショットにすがっていた。 中田が欧州で通じているという証拠であるとか何とか書きたてていたけど試合後の中田の表情から日仏というか日欧の差が計られたと思った。

1994年5月29日にも両国は東京国立競技場のキリンカップで対戦している。
この試合も予想通り 1-4 で日本は一蹴された。 前年のワールドカップ予選で悲劇的な敗退を喫した両国の対戦となった。フランスは Rama, デサイィー、ル・グエン、ジョルカエフ、ブラン、ジノーラ、そしてパパン、カントナ らほぼベストメンバーを揃えての来日だった。 そして日本の唯一の見せ場はイタリア帰りのキングカズがその強さうまさを披露しデサイィーら屈強なDF陣と対等にプレーし、小倉のゴールをお膳立てしたシーンのみだった。
テレビを通してであったがパパンやカントナを見られたのは嬉しかったことを憶えている。

今回再び Asian Cup 王者としてフランスに挑む日本は現地ではどの様に見られているのだろう?

La sélection japonaise face aux Bleus

Le Blues と対戦する日本のメンバー

イタリア人であるアルベルト=ザッケローニ日本代表監督は10月12日のフランス戦と16日 ポーランドのWroclae で行われるブラジル戦に臨むメンバー23人を発表した。メンバーの中には13人の欧州でプレーする選手が含まれている。

Gardiens: Eiji Kawashima (Standard Liège), Shusaku Nishikawa (Sanfrecce Hiroshima), Shuichi Gonda (FC Tokyo)

Défenseurs: Yuichi Komano (Jubilo Iwata), Yasuyuki Konno (Gamba Osaka) Yuzo Kurihara (Yokohama F Marinos), Masahiko Inoha (Vissel Kobe), Yuto Nagatomo (Inter Milan), Atsuto Uchida (Schalke 04), Maya Yoshida (Southampton), Hiroki Sakai (Hanovre)

Milieux: Yasuhito Endo (Gamba Osaka), Kengo Nakamura (Kawasaki Frontale), Makoto Hasebe (Wolfsburg), Hajime Hosogai (Bayer Leverkusen), Keisuke Honda (CSKA Moscou), Hideto Takahashi (FC Tokyo)

Attaquants: Ryoichi Maeda (Jubilo Iwata), Mike Havenaar (Vitesse Arnhem), Takashi Inui (Eintracht Francfort), Shinji Kagawa (Manchester United), Hiroshi Kiyotake (Nuremberg), Ryo Miyaichi (Wigan Athletic)

ロンドン五輪メンバーからは GK 権田、 DF 吉田、酒井宏樹 MF 清武が選出された。 Die Budesliga で好調の乾、そして一時 Manchester United 入りが噂されたFC東京の高橋、Wigan Athletic でプレーする宮市も選出された。
Hogffenheim で活躍する宇佐美、酒井高徳は声が掛からず、やはりというか浦和レッズの原口元気、広島の佐藤寿人は声が掛からなかった。 浦和では槙野、柏木、阿部も......

地元紙では本田、香川、長友ら欧州のクラブでレギュラー選手としてプレーする選手達に関心が集まっていた。

  

Le Japon avec Honda et Kagawa ( 日本には本田と香川がいる )

フランス、ブラジルとの連戦に向け Alberto Zaccheroni 監督は香川真司、本田圭祐らを選んだ。 また Inter Milan でプレーする長友、 Schalke 04 でプレーする内田篤人、 Arsenal から Wigan にローン移籍している宮市も召集された。

欧州や南米のベストの強いチームと試合をする事となった。我々を発展させる経験地の高い国際試合となる事を願っている。フランスは技術とフィジカルのバランスがよく取れたチームと感じており Deschamps 監督の指揮下、良いスタートを切っている。そして強い Paris Saint Germain の復活はフランスサッカー界にとって欧州でもじゅうような位置を見つけた事の様だとも付け加えた。 ブラジルに就いてはアイデアとテクニックの高いクオリティーのチームでありそれ以上は何も云う必要はないだろう  この様に Zaccheroni は語った。

当初選ばれたメンバーの中から前田、伊野波が怪我で離脱していった。ワントップとCBは今の日本代表にとってやや人材不足のポジション。 連戦を前にちょっと心配になった。
前田に替ってJリーグ得点王を行く佐藤寿人が召集された。佐藤にとっては願っても無いチャンス。だけど起用のチャンスは有るのか? 伊野波の穴は酒井高徳が召集された。ただ高徳に就いては最初から召集されても良いのにと思った。そして彼はCBが出来るのか?とも思った。実際に Stuttgart のラッバディア監督はCBが離脱したのにどうしてSBの Gotoku が何故召集される?と怒ったそうだ。

10/10/2012 à 08:25

Vers une association Koscielny-Sakho
To an association Koscielny-Sakho
 
Didier Deschamps 監督は CB にMamadou Sakho - Laurent Koscielnyのコンビを起用する見込みである。火曜日のマスコミ陣をシャットアウトした練習でそのコンビが試された様だ。Mamadou Sakho は Paris Saint-German,  Laurent Koscielny は Arsenal 所属。彼らの起用の可能性は日本戦の後に行われるワールドカップスペイン戦には出場停止である Mapou Yanga-Mbiwa の欠場に寄与している。また Adil Rami  (Valencia )はベンチスタートとなる可能性がある。

日本戦、続くスペイン戦に向けて召集された23選手はEURO2012 のメンバーから11選手が入れ替わった。 Koscielny はEURO2012では準々決勝のイタリア戦のみ起用され, Sakho はEURO2012のメンバーではなかった。大会後1994年のキリンカップでの日本戦に出場した Deschamps が監督になり半数近いメンバーを入れ替えて臨む最初の山場が日本戦の後に行われるワールドカップ予選のスペイン戦。 選手達が日本戦にどの程度本気になって臨むのだろう。

10/10/2012 à 18:00

Lloris capitaine face au Japon

日本との親善試合を2日後に控え、またワールドカップ予選のスペイン戦を翌週に控えて Didier Dechamps 監督は10月10日の記者会見で Hugo Lloris がキャプテンとしてプレーすると答えた。 Tottenham ではアメリカ代表の Brad Friedel からポジションを奪い先週の日曜日 Aston Villa を相手に Premier League デビューを果たし 2-0 で勝利を納めた。

EURO2012 では4試合全てに出場を果たした Lloris 。昨シーズンまではフランスの Lyon に所属していた。
今シーズンから Tottenham に移籍するがようやくPremier デビューを果たしたばかりであった。



10/10/2012 à 19:34
Deschamps prépare le choc  Deschamps is preparing the shock

Rio Mayuba, Abou Diaby そして Lassana Diara らを怪我で欠くフランス代表は MF Yohan Cabaye をCBで起用する可能性を Didier Deschamps 監督は記者会見で示唆した。ただ Cabaye も腹筋の痛みを抱えている。

Cabaye を日本戦、スペイン戦に帯同させる事に就いては深刻なリスクを負う事にはならないとコーチは話している。

ここ数カ月ベストなパフォーマンスを披露するも左脚ふくらはぎに痛みを抱える Franck Ribery は所属するBayern München では die Bundesliga, UEFA Champions League と過密なスケジュールをこなしておりスペイン戦をベストな状態でプレーする為にアジア王者との試合には Deschamps 監督は“部分的にプレーする可能性もあるがリスクを冒したくない。”と明白にする事を避けた。


まだわからないKoscielny

CB候補の一人 Koscielmy は Deschamps 監督の待つ合宿地に赴く為にあわただしく所属する Arsenal を離れねばならなかった。それは彼の状態を調べもう1人のCB Sakho とのコンビを吟味する為だ。

もし Koscienlny の状態が悪ければ日本戦は Sakho とスペイン戦では出場停止である Rami Yanga Mibwa がCBで起用されるだろう。 日本戦を2日後に控えて10日の練習では Debuchy ( Lilie ) が右SBに入り、Clichy ( Manchester C. ) が左SBに入った。 Lloris は主将として日本戦に出場すると思われる。

日本戦のスタメン予想は下記の通り。

Lloris (cap.: Tottenham )  - Debuchy ( Lilie ) , Sakho ( PSG ), Koscielny ( Arsenal )  (or Rummy : Valencia ), Clichy ( Manchester C. )  - Capua ( Newcastle ) , Matuidi ( PSG ) , Sissoko ( Toures )   - Ménez ( PSG ) , Giroud ( Arsenal ) , Benzema ( Real Madrid ) .

この中盤構成に疑問を抱く地元ファンは少なくなかった。 スペイン戦では違った中盤をとの声も。
そして実際のスタメンは上記の通りだった。 地元紙をチェックしておればそういう事も掌握できるわけだけどこの記事を見た時はRibery は日本戦には出て来ないと思ったんだけどなぁ〜。     

                     

       つづく

Le Blues vs Samurai Blue 観に行きたかったなぁ〜 試合前の地元紙拾い読み その2

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Koscielny touché au genou droit
Koscielny 右ひざを打撲
10日の練習の最終セッションで Arsenal の Laurent Koscielny が右ひざを打撲、日本との親善試合とスペインとのワールドカップ予選の2試合に出場出来るか微妙になって来た。もし Koscielny が日本戦に出場出来なくなると Mamadou Sakho ( PSG ) と組むCBを至急探さねばならずそれは Deschamps 監督にとって問題になると伝えられた。

これによってValencia でプレーする Rami が浮上して来た。

10/10/2012 à 19:58
Chantôme : «A peu près le même niveau que le PSG»

Chantôme: " PSG と同じ様に"

初めてフランス代表に召集されたMF Clément Chantôme は所属する Paris Saint German はフランス代表の90%レベルの達していると語った。

この夏に PSG を離れなかった事が良かったと遂に証明されたか?

それは難しかった。 所属先を選択する事は難しかった。 Lyon は本当に熱心に誘ってくれた。 私を必要としてくれているCarlo Ancelotti 監督と話さねばならなかった。 そして彼は今シーズンの目標を示してくれた。 まず最初に代表入りする事。毎日一緒に居る選手達が自分を常に押し上げてくれる事を。 それに加えて、その希望を知れば知るほど、それを失いたくないと思う様になった。 クラブは多くの国際レベルを保持している。このチームでプレーする事が代表に呼ばれる事に繋がると知った。 私はPSGでプレーするチャンスが多かったそれがそこにいる理由だ。

常に代表入りを欲していたか?
いつも代表入りする事を考えていた。しかし昨シーズンは負傷する等多くの困難が有った。この夏にチームを離れようとほぼ決心したと言うエピソードがあった、しかしそれは新シーズンに向けての主たる災難の原因ではなかった。主にポジション争いがあったがそれが自信を齎してくれた。 そして代表に呼ばれた。それが自分の報酬となった。 ここには自分の技術を見せに来た。そして自分が10歳か11歳だった時に行われたワールドカップ1998が行われたここで代表としてプレーしたい。 それはいつの日か実現させたい事だった。 しかし子供の時は自分の好きなクラブでプレーする事の方を夢見ていた。 それが自分がプロ選手になったきっかけで今は代表入りを果たした。

デビューに就いては?
召集の知らせは日曜の夜のトレーニング後に届いた。 だからすぐに準備する必要が有った。この数日間は上手くこなせた。
代表をPSGと比較するのは難しい。それは殆ど同じだ。パリにいても90%は国際感覚がある。練習でもそれは同じだ。  Ancelotti 監督の練習、特に戦術の厳格さは私をレベルアップさせてくれた。 その前は私には守備の意識に欠けていた。彼はそれを植え付けた。 MFは今や得点も求められる。それは私には当てはまらない。 それは気に掛けていない。むしろ上がり過ぎていると思うくらいだ。解決すべき問題はもっと守備的にならねばと云う事だ。

この日本戦23人のメンバーのうちPSG 所属選手が4人。 EURO2012 では2人だけだった。 PSGがフランス代表の90%のレベルに有ると言う発言は地元ファンにとっては意見が二分された。
面白かったのはレオナルド監督時代のPSGとその当時の代表がどうであったかと云う事。
1994-95シーズン PSG は UEFA Champions League で準決勝に進出した。その時のフランス代表は2大会連続でワールドカップ地区予選敗退直後。まさに再建の時期であった。しかし、真の再建はその EURO’96 後、カントナ、パパン達が代表から去ってからだった。

Chantôme は後半開始からMatuidi に替って投入されたが69分膝を裂傷してベンチに下がらざるを得なかった。次のスペイン戦にはプレー出来るか解らない。今後の所属先でのパフォーマンスに期待したい。



10/10/2012 à 22:19
Koscielny est apte
Koscielny は出場可能

10日水曜日の練習で右ひざを打撲した Laurent Koscielny は練習後に施されたメディカルチェックでその状態を“完全に再保証された。”と判断され12日の日本との親善試合と16日のスペインとのワールドカップ予選の試合に出場出来る事となった。

Sakho とのCBパートナーとして最右翼であった Koscielny であるが、いよいよ日本戦の出場が濃厚と思われた。しかし Rami を望む地元ファンも。



11/10/2012 à 07:41
Keisuke Honda très incertain
本田圭祐の出場は未確定

日本に悪い知らせが。 日本代表は多分本田圭祐抜きでフランス代表と対戦するだろう。 CSKA Moscow の MF はふくらはぎ痛を抱えており出場出来るか解らないと L’Equipe 紙に語った。

本田はフランス戦には出場しなかった。しかし今の日本代表の中盤の人材は多い。トップ下には香川が入り...と思っていたが岡崎の不在が浮上していた。だがそこには好調の乾が...と思ったがトップ下には中村憲剛で香川はサイドのスタメンであった。
憲剛の名前を見た時は本当に嬉しかった。
しかしブラジル戦には本田は出て欲しいんだけどなぁ〜 




Ribéry : «Je reprends du plaisir en Bleu»

Ribéry: " フランス代表を楽しむ"

Franck Ribery が再び召集されたフランス代表に就いては精神的に“より解放された”と表現。 筋肉痛が懸念されるがスペイン戦の出場に就いては前向きに考えていると事であった。

Frank 体調はどうだい?
OK,この2〜3週間左ふくらはぎに少し違和感を感じたけど大した事はない。 Bayern München でプレーしている時でも充分に対応している。 それで Champions League の Valencia 戦の途中で退き、先週の Schalke 戦を休んだ。そのおかげでここ3試合は90分間フルにプレーできている。コーチと話し合い日本戦は少ししか出ないけどそれはスペイン戦に向けて重要な準備である。

スペイン戦は100%の状態でできるのか?
その為に個々に来ている。 ここでは調整にいそしみ感じは日に日に良くなっている。私の頭の中では100%のフィジカルだ。感じも良い。 もしスペイン戦に100%に臨めなければ私はここに来ていなかっただろう。 しかし何事も起こり得る。それがふくらはぎにだろうと他の部分だろうと。 メディカルスタッフと話し合って日本戦では少しプレーをしてベストな状態でマドリードでのスペイン戦に臨みたい。

“リスクは負っていると思うか ?”
“勿論リスクはあるがとう。 それを見てみよう。”

ベラルーシ戦( 9月12日 3-1 で勝利。1ゴールを挙げる )は代表としてはベストパフォーマンスの一つだったと思うがどんな事を憶えていますか?
この試合であれだけやれた事は大変嬉しい。しばらくの間フランス代表を楽しんでいた。 それが私への本質だった。 もはや起こり得ない瞬間だった。 そして同様に勝ち点3を上げられた事が重要だった。

スペイン戦で偉業を成し遂げれば過去の悪い思い出は払拭できると思うか?
それは真実だ。 その試合の重要な事だ。 恐らくより重要な事と思う。 しかし容易ではない。 それが何であれ最大にポジティブにあり共に耐えなければならない。 我々はスペインを良く知っている。 彼らは良い選手が揃っており世界の football を支配している。しかしマドリードから何かを持ちかえられればと思っている。

EURO2012のフランスチームの輝きにも関わらず、あなたはフランスの中心にあると感じられたけど、あなたはどう感じましたか?
もちろん感じた。より自由に、少ないプレシャーの中でよりリラックスして。 全ての任務を手にした時に誰もが私の質を知っている。
そしてその瞬間に君はよくなり物事にトライしそして仲間を信じる。
人気者になる必要は?
もちろん。私は感情的だ。 私は自分のクラブに5シーズン従事している。そして長い間フランス代表にも、残念ながら私はやや敗北の中にあり徐々にそれを回復しつつある。 それは私をより自由にプレーさせ、物事に挑戦させてより自分を強化させる。

スペイン戦は2006年のワールドカップで対戦した時の様にあなたにとって特別な意味があるのでは?
( 決勝トーナメント1回戦、3-1 で逆転勝利。41分にビエラのスルーパスから同点ゴールを決める。)
スペインとの支配は常に特別だ。特にこの数年は。 我々からすれば例え多くのやらねばならない事があってもそれがフランスのチームで会って持ちあげるイメージであった。 正直に言うと私は小さくはプレーしようとは思わない。 ゲームで要求されるだろう。
最後の EURO の試合で我々は守備的にやろうとした。 普段通りにやるべきであった。 彼らをリスペクトし過ぎた。 その記憶を払拭出来れば最高である。

まさに、ここ最近の2試合ではスペインチームをリスペクトし過ぎたということか?
恐らく。 スーツケースを下げて行く時の様に。 我々は物事を可能な限りスムースに行う為に全ての事を行わねばならないとは言えない。この様なメンタルは持たねばならない。  EURO2012 では守備的になり過ぎた。 攻撃性に掛けていた。 相手を尊重し過ぎた。 再び避けねばならない。

日本代表に就いてはどう思う? 
日本はナイスチームだ。 香川を始め Wolfsburg や Stuttgart でプレーする選手達がいる。 運動量の多い、良い football をするチームだ。 日本は発展しているチームだ。 例え我々がスペイン戦をより重要視していても金曜日の日本戦は勝たねばならない。 特に La Stade deFrance では。

Marim Benzama とのコンビネーションはどの様に変更する?
容易に変更の利くトップクラスの選手だ。  Karim はピッチ上で容易に見つけられるそして相互関係にある。それは自然に起こる事で早く起こる。 彼とはそういう事に就いては試合前には何も話す事はない。

最後の Didier Deschamps との話し合いで Benzema と離れ過ぎているのでPA内に侵入してくる頻度が少ないと指摘されたらしいが、それに就いては?
我々が分散し過ぎていてゴールゴール前への出現が少ないということはないと思う。 コーチ達と話し合う。Bayern München では低い位置でプレーしている。しかし攻撃参加時には一気に駆け上がっている。 しかし彼は最後の30分間では私により冷静になって欲しいと思っている。 それがベラルーシ戦で行った事だ。 そして話し合う余地もある。

Ribery が投入されたのは67分、 Memez に替って。この試合は出てこないと思ったので出て来た時はちょっと驚いた。
そして何度かさすがと思うプレーも見せたいけど、もし真剣勝負で彼がスタメンから出て来ていたらどうなっただろう?
万全のモチベーション、メンタルコンディションに無かったにせよ、彼を止めるには複数でないと難しかった。酒井宏樹と吉田の二人がかりでも止められないシーンが。スペイン戦での彼が楽しみだ。 


わが代表、Wroclow にて Seleconと対戦 Japan 0-4 Brazil 16th Oct. 2012

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ポーランドの西部にある街 Wroclow には2度ほど商用で訪れたことがある。 もう20年近く前のことだ。
首都のワルシャワでさえまだ共産時代の雰囲気が強く残る時代、そこから離れれば離れるほど日本や西側では感じられない雰囲気が強く漂っていた。 しかし Poznan や Szczecin そして Wroclow といった街に来るとちょっとその雰囲気は変わった。
Wroclow は中心街に石畳が敷かれており、小さなレストランに入ってもポーランド語と並んでドイツ語表記のメニューが手渡された。 そしてドイツ語を話せるか?と商談でも尋ねられた。
ここは13世紀にモンゴル帝国の侵略を受け、14世紀にはポーランドが統一されたが Wroclow を含むシロンスク地方はその統一圏から離脱。 ポーランド王カジュメシュ3世はこの地域が隣国のボヘミア王国に支配されるのを黙認したが、実際はこの地域の古い王家の領主としての存続が続いた。 その後、様々な紆余曲折の後にポーランド王国との男系血族が途絶えたために一帯ハプスブル家の手に渡った。 
その後はオーストラリア継承戦争によりプロイセン王国がハプスブルグ家から武力でこの地を奪い取りドイツの一部となったが第二次世界大戦後のポツダム会談で定められた国境線、所謂 Oder-Neisse Line によりこの地域は今のベラルーシの一部がソ連邦領となったのと引き換えにポーランド領となった。
第二次世界大戦ではここでナチスとソ連共産軍が激しい戦闘を展開したらしい。 
13世紀にモンゴル帝国の侵略を受けたときに多くの地元住民は疎開をし、その後モンゴル軍が撤退すると荒廃した土地を復興させる為にドイツ、フランス、オランダなどから多くの移民が招かれた。
そのうち特に多かったのはドイツ人で、各地で次第にドイツ語が優勢となっていった。17世紀に最後のピャスト家の侯が死亡しシレジア侯家が断絶すると、シレジアはオーストリアに相続され、その後この地方は戦争によってプロイセン王国の手に渡った。
この地域では統計においては「ドイツ人」が多かったものの、実はそのうちの多くは俗に「シレジア人」、「ポメラニア人」、「マズーリア人」などと呼ばれる、ポーランド人やチェコ人の家系が近世から徐々に母語を西スラヴ語からドイツ語に変えることで文化がドイツ化した土着のスラヴ系の人々で、彼らは統計においてはドイツ人と見做され、第一次世界大戦後に国家の帰属を問うために行われた住民投票でも母語のドイツ語が国語であるドイツを選んだ。
初めて訪問したときはドイツがさっぱりだったのでもっとドイツ語を勉強しろと先輩の駐在所長に叱咤された。 
その後まだこの地を訪れたことは無い。

今年7月開催された EURO2012 ではポーランドはウクライナと並んでホスト国となり、ブラジル戦が行われた 42,000人以上が収容できる立派な競技場、ヴロツワフ市立競技場ことStadion Miejski we Wrocławiuで Russia vs Czech, Greece vs Czech そして Czech vs Poland の1次リーグのGroup A 3試合が行われた。
チェコの3試合はすべてここで行われたがそれはかつてボヘミア王国に支配された地域であったことにも寄与しているのかもしれない。試合には多くのチェコ人サポーター達が駆けつけていた。

ヴロツワフにこんな立派なスタジアムが建設されたこともそうだけど、ここで日本代表がブラジル代表と対戦するなんて本当に初めて行った時のことを考えれば本当に隔世の思いがする。あぁ時代の流れは進化をもたらす〜

フランス戦相手に勝利を勝ち取った日本代表、試合内容はどうであれ続くブラジル戦はどこまでやれるか?これまでのブラジル戦と違ってかなりやれるんじゃないか?と大いに期待をした。 あまり参考にならないけどフランスは FIFA ランク13位。ブラジルは7月からランクを下げ続け14位。こんなに “ 弱い Selecao “なんて見たこと無いなぁ〜。 2年後のワールドカップは大丈夫かなぁ〜と関係ない日本人の私が思っている。

日本は本田がスタメンに戻ってきてハーフナーに替わってトップに入った。そして香川は前の試合に続いて2列目左に置かれてトップ下にはこの試合も中村憲剛が。 香川をトップ下に置いて左サイドには好調の乾が…とも思ったんだけど。
右SB に内田が酒井宏樹に替わってスタメン起用された他はフランス戦と同じメンバーだった。 せっかくの欧州遠征なのでもっと多くの選手を使えばなぁと思うのだけどザッケローニ監督は経験よりも勝負にこだわったのか?

一方のブラジル左SBをロンドン五輪メンバーで Real Madrid 所属の Marcelo に替わって AS Roma の Leandro Castan をスタメンに起用したほかは、4日前 Malmoe でイラクを 6-0 で一蹴したスタメンと同じメンバーだった。
注目の Kaka はイラク戦に続きこの試合もスタメンだった。
日本戦には CB Thiago Silva ( PSG ), MF Oscar ( Chelsea ) そして FW Neymar ( Santos ) かつて東京ベルディ、川崎フロンターレでプレーした Hulki ( Dripro Petrovsk ) ら4選手がロンドン五輪メンバーだった。
Mano Menezes 監督は本当に大変な時期にブラジル代表監督を引き受けてしまったと思う。 
それにしてもブラジルはここ5試合の親善試合の対戦相手を見ると、9月12日にアルゼンチンと試合を組んだけど、他は南アフリカ ( 1-0 ) 中国 ( 8-0 ) イラク ( 6-0 ) そして日本。 2年後の地元開催のワールドカップは優勝以外、例え準優勝でも成功と思われないだろうから、もっと違うところと組めないのかなぁと率直に思った。

ブラジルのキックオフで始まった試合、立ち上がりの日本は悪くなかった。 1分25秒には内田から憲剛に縦パスが送られるがわずかに届かなかった。2分にはその憲剛、内田が連続して相手からボールを奪う。 内田はマッチアップした Neymar からのボール奪取で以降この2人の激しい1対1が何度も見られた。
5分19秒には Hulki が長友がマークに入る直前に中に入れ Oscar がアクロバティックなショートを放つがゴール枠は捉えられなかった。 こういうシュートを見せられるとさすが Selecao と思わせられるが6分44秒には本田が基点となり右サイドの清武がシュートを放ち、その直後も長友の上がりから本田が香川に縦パスを送るがわずかに合わない惜しい場面が。 8分には香川からボールを受けた本だがシュートを放つがここは GK Diego Alves の正面に。 本田がいるとそこにボールがよく収まり1対1でも身体を張れるのでそこからいい起点になる。その後 Selecao 相手にボールが良く回りいいペースと思われた。
しかし11分56秒。  Leandro Castan の縦のミドルパスを内田がヘッドでクリアーするも Oscar に拾われ中央の Paulinho にそして遠藤がマークに入る前に打たれたミドルシュートがワンバウンドして日本ゴールに突き刺さり先制されてしまった。


 
主導権を握りつつあるかなぁと思っていたのに絶対に欲しかった先制ゴールを奪われてしまった。 そしてこういう展開でもゴールを決めるところはさすが Selecao と思わされた。
それでも日本はワンタッチパスが良く回り狭いところでのSelecao 相手に堂々とボール回しを見せるので何とか同点ゴールへの希望を抱かせてくれた。
16分にはカウンターから Neymar から前線に上がった Paulinho に渡り、GK 川島までかわされ必至に戻った長友がマークに入る直前に撃たれた左サイドからのファーサイドへのシュートはわずかに外れてくれて天も味方してくれていると思った。
だけど甘くは無かった。21分右サイドを Adriano Corriera の突破を許し中の Kaka へ。そこに今野がスライディングに入り Kaka が倒れるとポーランド人の Borski 主審は迷わずペナルティースポットを指した。 今野をはじめ長谷部等が主審を囲んで抗議をするが勿論判定は変わらない。 リプレーを見ると今野が倒れたときに手がボールに当たってしまっていたのをハンドと取られた様だった。ちょっと厳しい判定では….と思った。 このPK を Neymar が回り込みながら助走をつけて正面に蹴りこみリードを広げた。
GK川島、動くのが早かったと思ったのか悔しがり様は半端じゃなかった。


 
Selecao 相手に2点のビハインドとなった日本。 この時点でもう勝利は無いと普通は思うけどこの試合に関しては次に1点返せば何とかなるかもと期待した。
28分31秒に遠藤からボールを受けた本田が飛び出した香川に縦パスを送るがオフサイドと線審のフラッグが上がる。30分には
長谷部がミドルを放つと GK Diego Alves がファインセーブで防ぐ。 



37分にはRamires が清武を、40分にはDavid Luiz が本田をファールで止めてイエローが出される。ブラジルの焦りも引き出していると思った。 
36分には Kaka からのパスを受けたNeymar が放ったシュートがポストを直撃するのを見てまだまだチャンスありと思った。
ブラジルは完全にカウンター狙い。 相手CB Thiago Silva と David Luiz は最終ラインを浅めにしあまり前に出てこないのでもっと本田、香川が前線にと思ったがそれでも日本にボールを回させてもシュートまで持ち込ませない。
40分を過ぎるとブラジルはミドル、ロングパスを使い始めた。 42分から日本はボールを回して何度かチャンスを創るが得点には至らずに前半が終わった。 シュート数は日本が7、ブラジルは4だった。 押している時間は日本の方が長いと思い実際にシュートもブラジルよりも多かったけど肝心の得点は 0-2 とブラジルがリード。そこが Selecao との差だったんだろうなぁ〜と思った。



スタンドには青色が結構目に着いた。 日本人サポーターも多かったと思う。Wroclow にこれだけ日本人が詰めかけるなんて初めてここに来た20年前には考えられない。 それだけにここに来たかったなぁ〜という思いうが急再浮上して来た。 2002年に Lodz で日本代表がポーランドと親善試合を行った時の様に……



後半に入り日本ベンチは憲剛を下げて乾を投入した。この交替によりフランス戦と同様香川がトップ下に入り、乾が2列目左サイドに入った。そして内田が下がり酒井宏樹が同じ右SBに入った。2年後のワールドカップではどちらがスタメンに入っているだろう?
それから憲剛は以降代表のメンバーとしてどれだけプレー出来るのだろう….
香川がトップ下に入ったので早く1点差になるのではと期待したのだが47分右CKからファーサイドの Neymar が撃ったシュートがそのまま日本ゴールに転がりこみ3点差とされてしまった。

 

Neymar のシュートが吉田の脚に当たってコースが変わってゴールインしてしまった。 そしてこの失点によりこの試合の興味は日本が Selecao から1点を取れるか?に絞られてしまった。
3点目を失った直後も日本はチャンスを創り続ける。 49分には本田のシュートからCKを得て、そのCKを香川が本田からボールを受けてシュートを放つが惜しくもGK Diego の正面。 53分には本田がドリブルで左サイドを突破し中に走り込んだ香川に送るが惜しくも合わない。 60分には香川から上げられたロブに本田が走り込みマークに入った Adriano に倒された。よしPKだ!と思うも Borski 主審は笛を吹いてくれない。 おいおい、と思うもリプレーを見ると Adriano の脚は本田に当たっていなかった。 反対によくカードが出なかったなぁと思った。
 
3点リードのブラジルは完全にカウンター狙い。 日本はブラジルPA付近には迫るがシュートはなかなか撃てない。そしてカウンター攻撃に転ずると Hulki , Oscar, Kaka そして Neymar が一気に上がってボールを前に繋いでシュートに持ち込む。 2年後のワールドカップでもこういう方策を取るのだろうか? 
61分、日本ベンチは長谷部を下げて細貝を入れる。2人とも浦和レッズでプレーした選手。 あの時の Club World Cup がレッズの最盛期でその後は緩やかな下り坂を…..
日本は香川 - 本田のライン以外はSleecao ゴールに迫れない.。しかし反対に言えばこの2人の突破はワールドクラスと云う事と思う。  
だがシュートを撃つのはブラジルばかり67分 HUlki が Neymar に送り吉田がマークに入る前に中に入れると走り込んだ Paulinho が押し込むがその前に線審のフラッグが上がりオフサイドと判定され胸をなでおろすも76分その Paulinho からの縦パスを受けた Kaka がドリブルで上がりそのまま放ったドリブルシュートが日本ゴールネットに突き刺さり今度はゴールインとなり得点差は4点差とされた。  Paulinho にボールが渡ったのは日本のパスミスを拾われての事だった。



そして Selecao ベンチは Hulki を下げて Giuliano を投入する。 もう Selecao は完全にラインを下げてボールを後ろで回し始める。 4点差は着いたけどなんとか1点を。1995年国立競技場での親善試合では 1-5 で惨敗したがミスパスを拾って最後は福田が決めた, 2006年のワールドカップでは 1-4 で敗れたけど玉田が先制した。だからこの試合でもと期待した。
しかし相変わらず本田と香川のライン以外はボールが繋がらない。 たまに乾が良い突破を見せるのだけど。 
82分には Kaka が下がり Lucas Moura が、85分には Neymar がベンチに退き187cm のLeonard Daniano が投入されるこれで完全にラインを下げ、ボールを拾ったら後方で回し彼がゴール前に上がるとロングボールを当てる方策に出たか…。
87分には Ramires が下がって Sandro がそして89分にはOscar が下がり Thiago Neves がそれぞれ起用されるが日本ベンチはまだ動かない。 宮市がようやくユニフォーム姿になったとピッチレポーターが伝えるが….そして彼が入ったのは89分13秒、清武に替ってだった。そして同時に吉田が下がって栗原も投入された。
しかし宮市が一度ブラジルゴールに迫っただけで、92分に酒井を切りえした Lucas がドリブルシュートを放った後に試合終了を知らせるホイッスルが鳴った。 負けた事よりも得点差よりも1ゴールも奪えなかった事が悔しかった。
画面に映し出された天を仰ぐ香川を見てそう思った……



またブラジルに惨敗してしまった。日本の存在をブラジル国民に見せられなかった。だけど1対1では Selecao 相手に結構やれたと思う。 時間と共にブラジルの選手達が本気を出しても本田、香川そして乾は相手をかわして突破するシーンが見られた。 内容ではこれまでの対戦で一番やれていたのでないか? ブラジルのメディでも試合後本田、香川の2人を評価していた。しかし裏を返せば彼ら以外はまだ世界のトップチームとはやれないと言う事か?
それから本田のワントップ。 私は悪くないと思う。今回は前田の離脱からその起用となったけど、前線でキープが出来て外国人相手に当たり負けない本田のトップは面白いと思う。日本には中盤はタレントが揃っているが前線となるとそこまでは。



しかし改善が必要なのは、今世界のトップレベルに追い付く必要を迫られているのは、地元開催で優勝を義務付けられているブラジルの方だ。 



日本はまだ足場を固めるのが先決だ。 アジアで断トツの地位を長きに亘って築くことだ。 韓国やオーストラリアが絶対に歯が立たないと言うくらいに強くなる事だ。 この欧州連戦を見てそう思った。


あぁ本当に観に行きたかったなぁ〜。

Brazil GK ?Diego Alves ( Valencia ) DF ?Adriano Corriera ( Barcelona ) ?Thiago Silva ( PSG ) ?David Luiz ( Chesles ) ?Leandro Castan MF ?Paulinhon ( Corinthians ) ?Ramires ( Chelsea ) ?Oscar ( Chelsea ) ?Kaka ( Real Madrid ) ?Hulki ( Zenit St. Petersburg ) FW ?Neymar ( Santos )
76’ ?Giuliano : Dnipro Petrovsk ( Hulki ) 82’? Lucas Moura : Santos ( Kaka ) 85’?Leandro Damiao : Internacional ( Neymar )  87’?Sandro : Tottenham ( Ramires ) 89’? Thiago Neves : Fluminence ( Oscar )

日本 GK ?川島 ( Royal Standard de Liege ) DF ?内田 ( Schalke 04 ) 22 吉田 ( Southernputon ) ?今野 ( G大阪 ) ?長友 ( Internazionale ) MF ?長谷部 ( Wolfsburg ) ?遠藤 ( G大阪 ) ?清武 ( Nurnberg ) ?中村憲剛 ( 川崎F ) ?香川 ( Manchester United ) ?本田 ( CSKA Moscow )
HT 21 酒井宏樹 : Hanover 96 ( 内田 ) ?乾 : Eintracht Frankfurt ( 中村憲剛 ) 62’ ?細貝 ( Bayer Leverkusen ) 90‘ ?栗原 : 横浜FM ( 吉田 ) 90’?宮市 : Wigan Athletics (清武 )

Avez-vous vu Mme Edith Cresson?  France 0-1 Japan 12th October

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Notre lecteur est en cours d'exécution comme la tante pendant 90 minutes pour vaincre votre équipe nationale à Paris. Si vous avez regardé le match avec poste de télévision japonaise fait, il serait très appréciée.
Peut-être vous ne pouvez pas undestanda une autre langue que votre langue maternelle. si
Je dépose le message en français.

Edith Cresson さんご覧いただけたでしょうか?私達の選手はパリであなたの国家代表チームを破る為に蟻の様に90分間走りまわりました。 もしこの試合を日本製のテレビで観戦されたのでしたら幸甚です。
おそらくあなたは母国語以外の言葉を理解されないと思いますのでフランス語にてメッセージを送らせて頂きました。

私はフランス語はさっぱり勉強した事が無いのである翻訳ソフトに入れた訳文をそのまま掲載しました。
誤訳はご容赦ください。

どうもフランス人は我々東洋人と云うよりも有色人種を思いっきり見降している様に思われてならない。
もちろん仕事上良いお付き合いをさせて貰っている人や仲の良いフランス人も少なくないけど。
1975年あの映画女優、岸恵子が離婚したと言う報道を目にした。元夫はフランス人の映画監督 Yves Ciampi 氏。
子供心に日本の美人映画女優がフランス人にさらわれたと言う気がした。 1985年にあの La Boum Sophie Marceau が来日した。だけどちょっと彼女と釣り合う同年代の日本人男性はいないと言う気がした。 当時彼女は19歳。後で知ったけどフランスでは東洋人的な顔立ちと言われていて本人もそれは認めていたが別に悪い気はしなかったらしい。
その後フランス語が堪能な岸恵子が日本のテレビ番組で Sophie Marceu とフランス語で対談を行った事があったらしい。

卒業旅行で欧州を旅した親戚の姉がやっぱりパリでは少し冷たい視線を東洋人に送るフランス人が少なからずいたと教えてくれた。 そのころは丁度パリではテロ活動が多発しており、観光でもフランスに行く時はヴィザの取得が必要だった。勿論アジア系は当時からそんなテロには手を貸さなかったけど。

1991年とんでもないババァがフランスの首相になった。名前は Edith Cresson 。売りは対日タカ派というよりも日本バッシング。 白人エリート意識の高い社会党の所属。欧米が提携して日本人を潰すべし、といった敵対発言に始まり、日本人を fourmis jaunes : 黄色い蟻と公式の場で発言。 日本政府から正式に抗議を受けると市場問題で我々に教訓を与えられない国からの抗議は受けられないと一蹴。 更に News Week 誌には黄色いチビどもと表現。在日フランス大使館はアリとはほめ言葉と苦しいフォローを。 しかし日本大使の面前では何度殺しても出て来るアリと発言。
またアングロサクソン嫌いでも知られ“英国人男性の殆どはホモ”とも発言。 こんなババァがフランスの首相になれた理由はただ一つ。 ミッテラン大統領の愛人であったという“実績”があったからに他ならない。
1992年4月に地方選挙で社会党が敗れた責任を取って辞任し、1994年 EU欧州委員会である役職に就くも、かつて歯科医の書類偽造に手を貸したというちんけな問題が発覚しそこも辞任に追い込まれるという哀れな人生を送ったマドモアゼルがいた。 こんなババァでも寿司は食うのだろうか? 腐った寿司を食っても最後まで生きていそうなババァだった。



1998年、ワールドカップ初出場を果たした日本サッカー協会が4年後の地元開催のワールドカップを目指して選んだ代表チーム監督がフランス人の Philippe Troussier だったけどしばらく、この監督で大丈夫か?と思った。しょっちゅう怒鳴り散らしていると言う印象があり、それは日本を少し見降しているからでは?と想像したけど少しは当たっていると思う。
そしてラモスは公の場でも彼も事を“ワールドカップ2002の成功は監督のおかげじゃない。選手達が頑張っただけだ。”と云い放っていた。

フランス人はまず相手のフランス語能力を見てある程度フランス語を理解できるレベルの人間を自分の評価対象にしそうじゃない人間は対象にあらずと考えている。それが私のフランス人像だ。 そして殆どのフランス人は外国語を話せない。
中学の時から良く聴いていた Radio France International は殆どがフランス語番組で英語は深夜に放送される Paris Calling Africa だけだった。しかしこの英語放送はよく聴く事が出来た。 

2001年 Troussier に率いられた日本代表は前年に Asian Cup 王者、シドニー五輪ベスト8の戦績を引っ提げて勇躍 La Stat de France に乗り込んだが雨の中日本は世界王者、欧州王者のフランスに 0-5 で完敗。 試合後はこの試合を観戦しに来た日本人に向けてフランス人の子供達が片手の指を全て立て、もう片方の手の指でOのマークを作り示し、その得点差を示したそうだ。 まぁそうされても仕方ない試合内容だったけど、実際にされた人は悔しかったと思う。
そしてこの試合をテレビで見ていた私は、あのフランス史上最低の首相だった Edith Cresson はきっとキーキーと喜びの声を挙げているだろうなぁと思った。



そのサン・ドニの惨敗から11年。 日本のチーム力は上がりワールドカップでも EURO でも不振のフランス相手にどこまでやれるか?少なくとも惨敗にはならないだろうと“期待”しながらこの試合を待った。
その上フランスは数日後にワールドカップ予選でスペインと対戦するのでそんなにきつくは当たってこないだろう。更に数日前に行った“地元紙のチェック”では Ribery はスタメンでは起用されない。場合によってはスペイン戦に向けて“温存される”のではないかと“期待”をした。
11年前の地元専門誌は日本代表のことはそれだけ知られていなかったせいかあまり触れておらず表紙を飾ったのは中田英寿でも監督の Troussier でも無くキャプテン翼だったらしい。

しかし日本のキックオフで始まった試合はそんな私の“期待”を吹き飛ばす立ち上がりだった。
開始20秒に長谷部から前線のハーフナーにボールが送られここはGK Llioris がそのままキャッチすると後はフランスの猛攻が展開される。2分20秒には ?Menezから? Sissoko に縦パスが入り遠藤が何とかスライディングで CK に逃れそのCKから 186cm の CB 21 Koscielny がマークに入った長谷部の上の高い打点から叩きつけるようなヘッドを撃つがポストの右に外れていく。 4分22秒には Menez から ? Benzemaに渡り酒井がマークに入る前にシュートを撃たれCKに。 そのCKを受けた Menez に憲剛がマークに入るも芝生に脚を取られる。しかし Menez が放ったショットはクロスバーを越えてくれた。



立ち上がりの攻撃に地元 La Stad de France の観衆は “ Allez France !! ”の歓声を送る。昨年ラグビーのワールドカップで散々聞かされた歓声だった。 6分25秒には? Giroud が左サイドから上がり中に入れると Benzema が競り合う今野のマークをものともせずヘッドを放つもここはGK川島の正面に。 7分には? Matuidi が Benzema とのワンツーで酒井の裏に抜け出し中に入れられるがCKに逃れる。 その Menez の上げたCKから吉田が Giroud のマークに吊りだされ長谷部の後ろに走りこんだ Koscienlnyに再びヘッドを放たれるもゴール枠を外れる。 
8分30秒には Benzema が右サイド、長友と香川の間を抜けて突破しシュートに持ち込まれるが今野に当たってCKとなった。



立ち上がりフランスの猛攻の合間に日本選手がボールを持ってもフランスのチェックは早く前につなげない。武器になるのは香川のドルブルと清武のボールキープくらいであるが香川がボールを受ける位置が低く押し込まれるのでそこから前方遠くにいるハーフナーにはボールが繋がらない。 フランスの攻撃陣は Giroud が左右に動き、両サイドの Benzema, Menez もポジションを替えるのでマークに付き難かったと思う。 Ribery 抜きでこれだけやられるのだからやっぱりフランスは違ったんだなぁ〜と思わされた。
12分15秒にようやく日本は香川からボールを受けた清武が左サイドから中に入れると Koscienly の頭上を通過してハーフナーがフリーでヘッドを放つが惜しくもゴール枠を外れる。 その前にバウンドしたのであわせるのが難しかったか?
その直後にも憲剛から中央に上がった香川にスルーが入るが惜しくもシュートに持ち込めなかった。



18分を過ぎるとフランスは ?Debuchy ( 左 ), 22 Clichy (右)の 両SBが上がってくる。 Benzema が Menez とのパス交換で上がり最後は Debuchy がシュートを放つも弾道は外れてくれた。 フランスのSBはシュートも放ってくるのか、と思った。 20分を過ぎると相手のスピードに慣れたのか日本の縦パスが増えてきた。その前から1対1ではほぼ対等にやれていたのでちょっと期待出来るか?と思い始めたがここから Real Madrid の Benzema が実力を見せ付けて来る。 24分には Koscielny が Debuchy に送り右サイドを突破し中に折り返すと Benzema がうまくボールを浮かせて遠藤をかわしてシュートを放つ。しかし強烈なショットはポストの右に外れてくれた。 25分には強烈なミドルを撃たれるが今度は左に外してくれた。
30分には香川のミスパスを Giroud が拾ってドリブルで上がり左サイドの Benzema に吉田が必至にマークに入るがその前にファーサイドにシュート気味にボールを出すが惜しくも走りこんだ Giroud には合わなかった。 
37分にはカウンター攻撃を受け Menez が右サイドを上がるところを長谷部が完全にMenez の首に手を回して突破を阻止する。そうしてスコットランド人William Collum主審から当然の様にイエローカードが出された。 
このFKからつながれ、最後は香川が Menez を倒してゴール正面でFKを与えてしまった。 この嫌な位置でのFK, Benzema が放った弾道は日本ゴール枠内に一直線に飛ぶも川島が右に飛んで弾き出す。 ほっと安堵の息を漏らした。
その後は日本も頑張り大ピンチは招かないまま前半を何とかスコアーレスのまま終えた。前半のシュート数を比較するとフランスは14で日本はわずかに1だった。 頼みの香川も時間が経つにつれ低い位置で無いとボールが受けられないようになっていた。それでも無失点に抑えられたのはフランスのシュートミスと川島のナイスセーブもあったが選手が1対1でも結構ボールをキープしたり相手ボールを取ったり、今更言うまでもないがゴール前に迫られてもただボールを蹴りだすだけでなくそこから繋ぐ意識を持ち続けられたことだろう。
しかし劣勢の前半を見るとオーストラリア戦を思い出す。 低い位置からでも何度も縦にシンプルにハイボールを送り、その球筋はSoccerooos のそれよりも早くて正確。それだけでなく両サイドが上がったりボランチが押し上げたり、 Gbenzema, Menez そして Giroud がポジションを替えたりとやはりワールドカップアジア地区予選ではお目にかかれないレベルだった。



後半に入りまずフランスは選手を3人替えてきた。  Benzema が下がり ? Valbuena , ? Matudi に替えて注目の PSG の Chantome を Debuchy 替えて? C. Jallet ( 彼も PSG ) が投入された。 Benzema, Matudi と言った選手が下がってくれたので、やや優勢になるか?と少し期待した。
しかし相変わらず主導権を握るのはフランス。 47分には Giroud から Clichy に渡るが今野が必死のマークでクリアー。その直後にはMenez が酒井、清武のマークをかいくぐり日本ゴールに迫るもここは何とかCKに逃れ、そのCKもFWハーフナーがゴールマウスに入りクリアー。 頼みの香川も高い位置ではボールを受けられないでいた。それでも54分に香川が Sissoko に倒されてFKを得る。そのFKから遠藤が放ったシュートはGK Lloris が弾きこぼれダマを拾ったハーフナーが中の香川に折り返すが惜しくも合わない。と言うよりも、ハーフナーがそのまま撃っても良くはなかったか....
しかし57分36秒にも憲剛がシュートを放つなど徐々に日本がペースを掴むかとの予感がした。
62分、日本ベンチは長谷部と憲剛を下げて細貝と乾を投入し香川がトップ下に入り乾が2列目左に入った。 そして乾が投入直後に“挨拶代わり”にミドルを放つ。 乾はこの後も何度も良いドリブル突破を見せた。
65分久々に La Stad de France の観衆が沸きあがったと思ったら Ribery がベンチ前で準備している姿が場内スクリーンに映し出された。 Deschamp 監督はこの試合に勝つために Ribery を投入するのか?と考えていたら、68分に? Gonalons ( Lyon ) と並んで大歓声に送られてピッチに入った。 そして Menez と ? Copua がベンチに下がった。 



Ribery もさることながら Gonalons も 184cm と長身だなぁと思った。しかし下がった Copua は 189cm だった。
Ribery が投入されたが日本が徐々にフランスゴールに近づくシーンが見られるようになる。 71分50秒には乾が香川とのパス交換で左サイドを突破し逆サイドに流れたハーフナーに。そして中央に走り込んだ香川に送るが惜しくもタイミングが合わずシュートに持ち込めなかった。 しかし良い繋ぎが見られた。
だが Ribery が存在を見せ始める。 その直後には左サイドを上がり清武と酒井の2人のマークを振り切り中に切れ込む。 73分にはまたもやこの2人の間に割って入る。 同じ die Bundesliga でプレーする選手2人を持ってしても止められない。
74分には Valbuena から中に入れられたところに Giroud ( Arsenal ) がシュートを狙うがここは吉田 ( Southernpton ) がマークに入り撃たせない。2人とも Premiership でプレーする選手だ。
77分30秒左サイドRibery が酒井のマークを受けながらもValbuena に送る。そこに細貝がマークに入るがその前に中に入れると中央で Giroud が吉田と競りながらオーバーヘッドで右サイドに走り込んだ2分前に負傷した Chantome に替って投入された? Gomis に渡り日本ゴールに押し込まれるが線審がフラッグを上げてオフサイドの判定。見ているこちらは思わず息を飲んでしまったけど、 Gomis は解っていた見たいだった。
この時間帯からフランスは脚が止まりだし、ロングボールと Ribery 頼りになって来た。79分には Gomis からボールを受けた Ribery が酒井のマークを受けながらも放ったシュートはGK川島の正面に。 

日本も負けていない。残り時間が15分程になると長友のスタミナが目立ち始め対峙する Jallet, Sissoko が何度もぶっちぎられる。75分には Jallet を振り切り中に入れるとCKに。そのCKにハーフナーが飛び込むが僅かに合わない。83分にはまたも Jallet が置き去りにされ逆サイドの清武に。中のハーフナーに送るがその前に Koschielny がヘッドでクリアー。清武が直接撃っても良かったと思った。 



欧州組みはさすがに当たり負けしない。 流石に終盤になっても脚が止まらない。 
85分40秒、日本ベンチはハーフナーを下げて東京FCの高橋を投入する。そして香川をトップに上げた。



そして内田を入れて酒井を下げた。ハーフナーの交替はこのCKが終わってからでも良くは無かったかなぁ〜と思った。

だけどホームで敗れたくないフランスは最後の力を振り絞る様に Ribery を中心に攻撃に転ずる。 86分40秒、右サイドでボールを持った Jallet が今度は長友がマークに着く前に Valbuena にそこにも長友がマークに入るが中に入って行き Ribery に送る。 Ribery は Gomis にスルーパスを通すがシュートに持ち込まれず Giroud に戻すと Giroud はミドルを放つが川島がナイスセーブを見せる。



そして入れられたCkをRibery がゴール前に送った跳ね返りを Gomis が撃つがまたも川島が防いでCKに。ここで決められたらこれまでの苦労が水泡と化すと思ったCKは日本選手(恐らく高橋かな?)にあたるとゴール正面にこぼれる。これを撃たれたら、と一瞬案じたが拾ったのは今野。そしてグランド中央を怒涛の勢いでドリブルで突破していく。あれよあれよという間にフランスPA付近まで迫り、右サイドを駆け上がった長友に送る。 スタメンから出ていた長友は20分ほどまえに投入された Ribery を既にぶっちぎっていた。そしてそのままダイレクトで中央に折り返す。 Debuchy が振り返って必死に脚を出す先をボールがかすめ最後はうまく香川が引っ掛けそのままフランスゴールネットを揺らした。
大歓声が沸きあがる。歓声を上げたのは日本人サポーターだけだったか? 欧州でも人気のあるキャプテン翼を地で行く見事なカウンターだった。



これで事切れたかフランスは反撃する力は失せており Ribery も内田の敵ではなかった。むしろ乾がドリブル突破を見せるなど日本の追加点か?と思われるシーンがあった。
そしてCollum 主審のホイッスルがなり11年前のリベンジを見事の果たしてくれた。 
深夜から早朝にかけて起きてテレビ観戦をして本当に良かったと思わせてくれる結果だった。
昨年ラグビーのワールドカップでフランスに敗れたときにサッカーなら男女とも勝てるのになぁと心の中で思って敗戦を慰めていたが、これでフランス人に男女サッカーは日本が上と言える様になったと思った。



もちろんこの日のシュート数 ( フランス27 日本 8 ) が語るように試合内容は今は世界の8強には入れないフランスが圧倒していた。もしスタメンから Ribery が出ていたら、ワールドカップの1次リーグで同じ組だったら今日の様な結果は難しかったと思う。 
4日後Madrid で行われたスペインとのワールドカップ予選では Benzema をワントップに置き Ribery 、Menez が2列目に入るなどスタメン3人を替えたフランスがアウェーでスペインから貴重な勝点1を得た。
フランス人達にこの試合で何人の選手を覚えてもらっただろう?
だけどこれだけは言える。 今日本で一番名前が知られているフランス人はRibery でも Benzema でもない、あの Laurent Ruquier である。



La France
?Hugo Lloris (cap.: Tottenham ) - ?Mathieu Debuchy ( Lilie ) , 21 Laurent Koscielny ( Arsenal ), ? Mamadou Sakho ( PSG ), 22. Gael Clichy ( Manchester C. ) - ?Etienne Capua ( Newcastle ) , ?Blaise Matuidi ( PSG ) , ?Aly Sissoko ( Touloues ) - ?Jeremy Ménez ( PSG ) , ?Olivier Giroud ( Arsenal ) , ?Karim Benzema ( Real Madrid ) .
HT ? Mathieu Valburna : Olympic Marseille ( Benzema ) , ?Clement Chantome : PSG ( Matuidi ) ?Christophe Jallet : PSG ( Debuchy ) , 68’ ?Frank Ribery : Bayern Munchen ( Menez ) , ?Maxime Gonalons : Lyon ( Capouse )  75’ ?Bafetimbi Gomis : Lyon ( Chantome )

日本 GK ?川島 ( Royal Standard de Liege ) DF 21 酒井宏樹 ( Hanover 96 ) 22 吉田 ( Southernputon ) ?今野 ( G大阪 ) ?長友 ( Internazionale ) MF ?長谷部 ( Wolfsburg ) ?遠藤 ( G大阪 ) ?清武 ( Nurnberg ) ?中村憲剛 ( 川崎F ) ?香川 ( Manchester United ) ?ハーフナー ( Vitesse Amhem )
62’ ?乾 : Eintracht Frankfurt ( 中村憲剛 ) ?細貝 : Bayer Leverkusen ( 長谷部 ) 86’ ?内田 : Schalke 04 ( 酒井 ) ?高橋 FC 東京 :( ハーフナー )

全国高校サッカー またも京都代表は…. 宮崎鵬翔 2 ( PK5-3 ) 2 京都橘

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鵬翔5人目のキッカーはGKの浅田君。 準決勝の星稜戦ではPK失敗したのではなかったかな〜と思うも彼の蹴った弾道は見事にゴールネットを揺らした。 喜びを爆発させる鵬翔イレブン達。 あぁ〜京都代表はまたも優勝に届かなかったか…. 一昨年の久御山、1992年度大会、石塚啓次を擁した山城高校。そして高校野球では2005年、わが母校京都西高校、それから1981年大会の京都商業….
まぁ高校サッカーでは大阪代表は北陽が優勝して以来、藤枝東の呪いが解けずに39年間決勝に残ったことはないけど….



今年の高校サッカー決勝戦は宮崎鵬翔高校と京都橘の顔合わせ。どちらが勝っても初優勝ということだった。昨年は市立船橋対四日市中高工業という優勝常連の大戦であったがその前6年間は初優勝校が
続いた。おそらくクラブチームやユースチームが主流になりつつあり、そちらの方に良い選手が流れる傾向にあり高校選手権は同年代最高の大会では無くなりつつあるという事象に拍車がかかっているのだろう。
大会序盤のサプライズはなんといっても昨年度準優勝の四日市中央工の初戦敗退。2トップの浅野君 ( 広島入り内定 ), 田村翔君 ( 湘南内定 ) らを含む昨年度の選手権決勝戦スタメンメンバー8人が残りながら桐光学園に 2-4 で敗退した。 大会前は優勝候補最右翼と思ったんだけど。

関東勢は昨年こそ市立船橋が優勝したけどここ最近は“地の利”を生かして上位を独占するということも少なくなった。今大会、準々決勝に残ったのは桐光学園(神奈川)だけだった。
関西勢では大阪の東海大仰星と京都橘の2校が準々決勝に進出した。 東海大仰星は残念ながら星稜にPK戦で敗れたが橘は帝京長岡(新潟)を 2-1 。そして桐光をなんと3-0で降して決勝戦に進出した。 私が高校時代はまだ橘高校は女子校だった。そして2000年に男女共学校となりサッカーではインターハイに2007年、選手権には2008年と今大会と2度京都代表になっている。 わが母校のサッカー部はいつになったら全国に進出するのだろう…. 指導者も悪くなく、部員も多いらしいんだけどなぁ…..
対する宮崎鵬翔高校はかつて宮崎中央高校という学校名だった。 私が現役時代、後輩の一人に陸上でインターハイに出場したことがある宮崎中央高校の卒業生がいたのでなじみが少しあった。 その後宮崎県ではサッカー有名校となっていったけど松崎博美先生は、後輩が在学中の26年前から同校で式を執っているらしい。

1月12日、決勝戦が予定されていた日は朝から雨が降っていた。 決勝戦はなるべく良い天候でやらせてあげたいなぁと思っていたら昼前に急に雨が雪に変わり家の周りもあっという間に銀世界になってしまった。 そしてキックオフの時間にテレビを点けると中止が発表されていた。 応援団やこの日にしか競技場に来られない人にとっては残念な天候だと思うけど選手の立場からするとこれでよかったんじゃないかな…と思った。翌週19日はセンター試験日だった。幸い受験者はいなかった。昔高校ラグビーの決勝戦がセンター試験と重なり大分舞鶴高校の生徒が決勝戦に出られないという報道がなされたがその生徒の受験校だった鹿屋体育大がその生徒の為に特別に“個人試験”を決めたことを思いだした。 



そして1月19日。この日の天候は昨年の様に快晴だった。 この1週間、鵬翔は一旦宮崎に帰省し、橘はそのまま関東に残ったらしい。その辺がこの試合にどう影響したか… また膝の調子が今一の鵬翔のエース中濱君、そして体調不良の橘の主将高林君達にとっては“恵みの雪”になると思ったけど、二人ともベンチスタートだった。 星稜戦で警告を受けて累積警告で出場停止の鵬翔右SB柏田君に替わって3年生の松永君が起用された他は準決勝と同じスタメンだった。
準決勝戦で桐光を 3-0 で破った橘が有利かと思っていた。
それにしても橘は今大会、選手権で初勝利をおさめたがその後はあれよ、あれよの快進撃での決勝進出だった。 初戦の正智深谷(埼玉)を“アウェー。さいたまスタジアム”にてPK戦で破ったことで勢いが付いたのだと思う。

立ち上がりは鵬翔が攻め込む。69秒には右からクロスが上がり、2分16秒には左から、1年生FW北村君にわずかに合わなかった。2分34秒には澤中君がミドルを狙う。 橘は今大会どころか京都大会から全ての試合で先制をしている。鵬翔は準決勝戦で2度リードされても追いつくという粘りを見せている。 どちらが先制した方が面白くなるのだろうと考えだしたころから次第に橘が中盤でボールをつなぐようになってきた。 9分には愛するサンガのエース宮吉の弟君である宮吉悠太君(2年)、2列目左の中野君(1年)が連続シュートを放つ。13分21秒にはカウンター攻撃から小屋松君(3年)のドリブルから右サイドに流れた仙頭君(3年)がシュートに持ち込む。2列目右の伊藤君(3年)がうまく右サイドラインに流れてスペースを作った。 こうして橘が主導権を握るかと思ったときに突然にコマーシャルが入ってきた。コマーシャル明けに仙頭君がドリブルシュートを放ったけどその時は29分になっていた。…… 後で知ったことだけど、試合が延期されたので従来の放送枠を変更せざるを得なくなり、放映開始時間もキックオフ時間より遅く試合経過を編集しながら放映していたらしい。
あぁこの10数分間の間にどういう流れになっていたのかなぁ〜… と思っていた。試合は鵬翔陣内ですすむ時間が多い。
そして41分、橘2列目左の1年生中野君がシュートを放つと一旦は鵬翔CB原田君がヘッドでクリアーするがこぼれ球を拾った1年生CB林君がそのまま放ったグラウンダーのミドルが鵬翔ゴールネットを揺らした。 



これで橘は京都府予選、選手権を通じて10試合連続先制ゴールを決めたことになる。 今大会は準決勝戦まで5試合続けての先制ゴールはすべて仙頭君が決めたが決勝戦は林君が決めた。 それにしてもこのゴールには1年生が二人も“絡んで”いたのか、と思った。
先制を許した鵬翔はその後、目が醒めたのか猛攻を繰り返す。 再開直後には縦パスを受けた北村君がシュートを放つがオフサイド。 43分には右から左に動いてSB日高君がミドルを放つとポストのわずか右に外れていく。 45分25秒には澤中君がシュートに持ち込む。中盤から縦パスがズバズバ通り続けた。  しかし終了間際、先制後初めて相手PA内に迫った橘がCKのチャンスをつかむ。 そして伊藤君が放ったヘッドは惜しくもポストの右に外れていく。 このシュートが結局試合を大きく左右することとなった。

後半、鵬翔ベンチはエース中濱君を澤中君に替わって投入する。スタメンで起用されなかったのはまだ故障が完治していなかったからだろうがもし先制されていなかったらもう少し温存されていたかもしれない。
その中濱君は投入されて早速ドリブル突破からCKのチャンスを導き存在を示す。 そのCKから2年生CB芳川君が橋本君のマークの前でヘッドで合わし試合を振り出しに戻した。 準決勝までの5試合で8ゴールを上げているがうち5得点がセットプレーから。セットプレーの強さを発揮したといえるが、それを創った中濱君のドリブルが目立った。

    

中濱君は52分にもドリブルから日高君のシュートを導く。  
中濱君の能力が目立つ後半立ち上がりであったがしかしそれに刺激されたか64分中野君からボールを受けた小屋松君が左サイドを上がり中に折り返したところを仙頭君が芳川君の直前でワンタッチでひっかけたショットが鵬翔ゴールネットを揺らし再びリードを奪った。 これで仙頭君は大会5得点目。小屋松君に並んだ。 そしてこれで橘が大きく一歩優勝に前進したとおもったけど。
73分、鵬翔ベンチは二人目の交代選手 2年生FW 宇田津君が右SB松永君に替わって投入される。ボランチの矢野君をSBに下げるのかなと思った。そして橘ベンチは主将の高林君をまだ投入しないのか….
残り時間が10分を切った。 ボール支配はリードされている鵬翔がやや上回っているようだった。 そして82分サイド攻撃の起点になっていた左SBの日高君がドルブル突破を図り倉本君をかわし更に橘ゴールに迫るところを林君がマークに入り倒される。 すると主審はペナルティースポットを指した。 これを矢野君が決めて再び鵬翔が追いついた。 日高君のドリブルのマークに着いた倉本君、林君は1年生。このシーンがこれからも生きるだろう…..
同点に追いついた鵬翔は後半から入った中濱君を中心に更に攻撃のテンポを上げる。92分に橘の倉本君が北村君を倒してFKを与える。セットプレーから得点を量産する鵬翔攻撃陣に対抗すべく橘の全選手がPA内に入り守備を固める。ここはGK永井君がキャッチする。そしてその後に中濱君がドリブルシュートを放つがゴールには至らずホイッスルが鳴った。 
これで2年連続で決勝戦は延長戦に突入することに。昨年は追いついた市立船橋が優勝を勝ち取った。そう考えれば……



延長に入っても優勢に試合を進めるのは鵬翔だった。 95分には中濱君が吉中君に倒されFKを得る。日高君が直接狙ったFKはわずかにクロスバーを越える。 橘自慢の2トップはボールを受けても鵬翔MF,DFの早い寄せそして厳しいマークにあい自由にボールをコントロールできない。 それでも103分には仙頭君がミドルを放つ。 104分、1年生FW北村君がベンチに下がり高妻君が投入される。高妻君は3年生。卒業前に決勝戦のピッチに立てて良かったと思う。108分、今度は橘ベンチが中野君を下げて2年生MF赤松君を投入する。 その直後、赤松君からボールを受けた仙頭君が放ったシュートはGK正面に。そして111分9秒、主審のホイッスルが鳴り120分が終わった。あぁ〜高林君の投入はなかったか〜と思った。

PK戦は今大会橘が1回、鵬翔が2回経験している。 だから鵬翔が有利かなぁ、と思ったら橘の1人目仙頭君のショットが右下ポストの内側にあたってゴールの外に弾き出されてしまった。 
鵬翔はみな着実に決めてくる。ただ全員が左側に蹴り込んでいる。 
1点リードで鵬翔5人目は誰が蹴るのだろう、と思ったらGK浅田君がスポットに歩み寄って来た…..



選手権が終わって1カ月近くが経った。 3年生は今どうしているだろう? そして昨年大会を沸かせた選手たちは?
いまは高校サッカー部を通じてJリーグ入りできる選手が年々減少しているらしい。 だけど私は思う。 Jリーグに行くのも良いけどまずは将来を考えろよ。大学に行ってからでもJリーグは入れるんだ。 大学を経由するとJリーグに入れないといわれる選手は初めからJリーグに目指さない方が良い。プロで通用する選手は大学を経由してもプロ入りできる。 
もし大学に進学してプロ選手以外の道を見つけたらそれはそれで良いことだと思う。 
君たちが日本のサッカーを背負う義務など無い。もちろんそうなれればこの上なく素晴らしいことだけど。

それが種目は違うけど大学も実業団も経験し,挫折した元アスリートのアドバイスだ。 



Wonderful Shinji Ono 9.Feb., 2013 Western Sydney Wanderers 2-1 Newcastle Jets

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Hyundai A-League が発足して8シーズン目。ついにというか、ようやくというか、日本でもオーストラリアのプロリーグが少し話題になってきた。

不景気の波が世界的に押し寄せる中、オーストラリアは失業率が5%を割るなど全体的にまずまずの好景気だ。
それは地下資源が爆発的に輸入されているからで、またそれに付随するサービス業や不動産業が好調な伸びを見せている。
それを象徴するかの様に今シーズン開幕前にイタリアの英雄 Alesandro Del=Pierro が Sydney FCと2シーズン契約を締結した。更に Newcastle Jets に Emile Heskey の入団が発表され、続いて今シーズンから A-League に参入した Western Sydney Wanderers がシーズン開幕直前に元ドイツ代表の Michael Ballack と交渉中というニュースが報じられた。 
そして日本人だったら更に驚かされたのが数日後に報道された小野伸二にも Wanderess は興味を示してるということだった。地元メディアは Ballack のことばかり報じていた。そして地元紙に Tony=Popovic 新監督は小野への関心が大きいことが報じられた。 それは Popovic 自身が J-League のサンフレッチェ広島でプレーし、その当時に実際に小野のプレーを見たことがあるからだ。 Ballack は欧州でも屈指のスーパースターであるが既に36歳。故障の回復も疑問視され、何より規律を重んじる Popovic 監督にとっては33歳でまだ“運動量”が期待できる小野の方に興味があったようだった。
それに年棒も Ballack 側がAS$150万ドル ( 約1億2千万円 昨年8月ごろのレート) でも契約締結に難色を示していたのに対して小野はその半額の AS$75万ドル ( 約6000 万円 ) でも契約に応じる姿勢を示したことから小野の入団が急速に実現を果たした。 地元紙でも Popovic 監督が小野獲得を非常に喜んでいることが報道された。

10月6日、 Wanderers の A-League デビュー戦は昨シーズン、A-League では首位だったCentral Coast Mariners 。
一昨シーズンにも Grand Finalist でここ数年は Grand Final 2連覇の Brisbane Roar と並んで A-League の強豪といえるチーム。今年の ACL では柏レイソルと同じ組でいまからその大戦を楽しみにしている。
小野は出番がなく試合は 0-0 の引き分けで合った。
続く第二戦の Adelaide United 戦で小野は先発出場を果たすも0-1 で敗れ、第3戦、地元 Parramatta Stadium でのシドニーダービーあの Del Pierroを擁する Sydney FC 戦は0-1 で敗れた。3試合無得点の Wanderers の第4戦の対戦相手は2連覇中の Brisbane Roar 。 Brisbane Suncorp Stadium に 12,663 人を集めたアウェーゲーム、19分小野のショートコーナーからイラク人FW Youssouf Hersi が入れたクロスに Mark Bridge が合わせて開幕以来の無得点時間を 288 分でストップしチーム史上初ゴールを決め、その虎の子の1点を守り切り歴史的初勝利をおさめた。

続く Melbourne Victory にも 2-1 で勝利をおさめ、その後4試合は1勝3敗であったが第10節の Brisbane Roar 戦で再び 1-0 で勝利を収めると第14節でも Melbourne Victory を再び2-1で破り引きわけ1つを挟んで3連勝、第15節で首位を走る Central Coast Mariners にホームで 0-2 で敗れたが以降19節まで4連勝を飾り順位も首位 Central Coast Mariners 勝点39, Melbourne Victory 勝点36 に次いで勝点35で3位に浮上してきた。 
同じシドニーの Sydney FC は19節終了時では10チーム中勝点21の8位であった。



シドニーの地元紙では週末になると Wanderers 躍進の立役者の一人である小野のパフォーマンスを称える記事が続いた。
そして小野の株は更に上昇を続けて、ついに地元誌 Four Four Two Australia 誌に4ページに亘りインタビュー記事が掲載されるようになった。 

しかし、 Wanderers サポーター達に冷水を浴びせられるニュースも入って来た。2月7日の地元紙には中国超級のシンセンが1億円出すから、と小野に触手を伸ばしてきた。更に来シーズンに向けて A-League の2チームが小野の移籍の可能性を探っているとも記事に書かれていた。 新球団でまずは資金がそれほど潤沢でもない Wanderers の財務担当にとっては悪くない話だけど、 Popovic 監督も小野自身も Wanderers でのプレーを希望しているというコメントも載せられていた。

2月9日、私は商用でシドニーにいた。 この日はパースから移動してきて夕方には用事を片づけられていた。
小野が所属する Western Sydney Wanderers はこの日 Newcastle Jets との1戦が組まれていた。 しかしながら開催地は Sydney ではなく Campbell Town 。電車で1時間20分は掛かるところだ。日本だと1時間以内の鉄道距離だけど。さすがに最大都市シドニーでの鉄道事情をもってしてもこの違い。いかにオーストラリアが車社会かが再認識された。 
ホテル備え付けのテレビは51型の大型スクリーン。 シャワーを浴びて仕事の疲れを落としながらのテレビ観戦と決め込んだ。

ベッドに寝そべり大型スクリーンを眺める。 Campbell Town Sports Stadium は赤と黒のストライプのレプリカを来たサポーター達が犇めいておりキックオフ前から熱心に声援を送っている。 あぁもし1時間早く仕事が終わっておれば…と思う反面、あの電車で1時間半近くも乗っていられないしなぁ。それに帰りも電車があるかなぁ? と思いもした。だけどもし空港を経由する路線が整備のために運行されていればもっと早くいけたのに、整備の為に丸二日間も電車を止めるか?とも思った。 

第20節の対戦相手は Newcastle Jets は前節までで勝点23の5位。 上位6位までが進出可能なFinal Series 圏内にいるが4位 Adelaide United とは勝点で9差をつけられている。 6位 Brisbane Roar と7位 Melbourne Hearts そして8位 Sydney FCが勝点21 であることを考えれば何とか引き分け以上にはしたいところだ。 だけど Campbell Town は Sydney よりも Newcastle から近い、自動車で1時間程度のはずなのにサポーターの数はアウェーとはいえ少なすぎると思った。
前節 Sydney FC 戦は終了間際に Ryan Griffiths のこの日2点目となる起死回生の同点ゴールで勝点1をもぎ取った。

その Sydney 戦のスタメン3人を替えて Wanderers 戦に臨む Jets のワントップにはワールドカップ南アフリカ大会の England 代表メンバーで Liverpool でも中心選手だった Emile Heskey が。ボランチに Ruben Zadkovich, アンカーに Ryan Griffiths といったなじみのあり選手が。ただ Ryan Grifiths は本来ウィングの選手なんだけどなぁと思った。



一方前節 Adelaide United を 4-2 と粉砕した Wanderers は、Adelaide 戦に出場したかつて Sydney FC でプレーし、代表でも1試合出場経験のある Shannon Cole に替わって Jerme Polenz が右SBでスタメン起用された他は Adelaide 戦と同じ布陣。もちろん小野もスタメンだ。 他のメンバーを見るとかつて小野の他には Sydney FC で浦和レッズと戦った CB Nikolai Topor Stanley, 2007-08 Grand Final 王者 ( Newcastle Jets ) のメンバーだったMark Bridge, イラク人FW Youssouf Hersi 、 Adam D’Apuzzo そして Socceroos GKでもあった Ante Covic と結構タレントぞろいという印象を受けた。

Newcastle のキックオフで始まった試合、開始2分にはイラク人MF? Hersi がJets 左SB? Samuel Gallaway に倒されて右サイドでFKを得る。小野とボランチの?Aaron Mooy がボールに寄るが蹴ったのは小野。 Mooy がまたいで小野が逆サイドに出すとそこに長身CBの? Topor Stanley が飛び込むがそのヘッドはジャストミートしなかった。



5分16秒には中盤から右に動いた小野がHersi の足元にぴたりとロングパスを通すとアナウンサーは思わず Brilliant と叫ぶ。まぁ小野の実力ならこれくらいは朝飯前、とこちらも勝手に思う。 
8分59秒、今度は ?Hersi が? Gallaway を倒しでFKを与える。前線に? Heskey あ入るがここはGK? Ante Covic が直接キャッチ。 その直後には? Gallaway が? Hersi を再び倒す。この試合は序盤からこの二人は何度もがちがちやりあっていた。



ここで得たFKは再び小野が入れて? Topor Stanley が飛び込むが今度はとらえられなかった。 Wanderersは小野もさることながら? Mooy もよくボールに絡み中盤を支配。15分を過ぎてのボール支配率は Wanderers 67, Jets 33 だった。
18分20秒、? Gallaway が左サイドを上がり Wanderers 右SB ? Jerme Polenz をかわして中の Hesley に送りシュートに持ち込むがここは? Topor Stanley がきっちりクリアー。 しかし SB? Gallaway の攻撃参加がこの試合目立っていた。
この Heskey のシュート以降再び Wanderers が攻勢を続ける。 25分には左に流れた小野が中に入れ走り込んだ?Mooyに渡り? Ruben Zadkovic をかわして送った縦パスが? Hersi に通りそこからシュートを撃つが GK? Mark Birighitti の正面に。30分にはカウンターから? Hersi が右サイドを上がり中央に送ったライナーのクロスを? Mark Bridge がボレーで狙うがこれは大きくゴールを外れた。 34分には? Mooy のシュートのこぼれ球を拾った小野が右に送り? Hersi が放ったショットは相手DFにあたりCKに。37分 ? Poljak がミドルを放つがこれがこの試合 Wanderers が放った8本目のシュートだった。



更に37分35秒、右サイドを突破した? Hersi が中央の小野に戻す。右から FW? Dino Kreisinger ? Bridge がゴール前に走り込むが小野のふわりとしたロビングは更に左サイドに走り込んだ? Mooy の足元にぴたりとおさまる。 フリーのMooy が狙い澄ましたショットはGK ? Brighitti の正面に飛んでしまった。 テレビは何度も小野のこのピンポイントロングパスを写しだし、解説、アナウンサーは Wonderful ! を連発。 
攻勢を続ける Wanderers は45分、? Krisinger が ? Heskey に倒されFK を得る。今度は? Mooy が直接狙うがGK ? Brighitti がパンチで防ぐ。 
攻勢なうちに何とか先制ゴールをと思うが時間はロスタイムにはいる。? Hersi が46分元五輪候補チームメンバーだった Jets 右SB? Scot Neville に倒され左サイドで FKを得る。 小野が中に入れるが 184cm CB? Josh Mitchell がヘッドでクリアーするがこぼれ球をダイレクトで? Hersi がシュートを放つ。GK ? Brighitti の足に当たってJets ゴールに向かって大きく弾んだボールを? Topor Stanley が Jets DF 陣がクリアーに入るのを巨体でブロックし“ゴールイン”をアシスト。そのまま Jets ゴールネットを揺さぶった。 
大声援を送りながらなかなかゴールが奪えずフラストレーションがたまっていたであろう Wanderers サポーター達が喜びを爆発させる。そして前半終了のホイッスルが鳴った。 Wanderers にとっては最高の時間帯に決まった先制ゴールであった。



後半に入り、劣勢だった Jets が今度は攻勢に出てくる。 ボランチの ?Zenon Caravella, ? Zadkovic そしてアンカーの 23 Ryan Griffiths が前に出てくるようになり孤立していた前線をサポート出来るようになった。 54分には? Heskey がさすが England 代表と思わせるドリブルシュートを、57分にも Griffiths がドリブルからシュートを放つが連続して元代表GK ? Ante Covic がストップ。 59分にも2列目右の? James Virgili が粘ってシュートに持ち込むがこれは大きくゴールを外れた。
61分、 Jets ベンチは? Virgili に替えて19歳の 183cm のFW Adam Taggart を投入し? Heskey と2トップを組ませる。そして Griffiths の位置を2列目右に上げてきた。63分 Griffiths は右サイドから中に入れるがここは Heskey には届かず、64分30秒、中央でボールを受けるとそのまま反転してシュートを放つがこれはゴールを外れた。
後半に入りやや押され気味の Wanderers は68分小野をベンチに下げて黒人選手の ? Kwabena Appiah-Kubi を投入する。 観客も Standing Ovation で小野を送りだす。アナウンサーは“ドーモアリガトウ”と日本語を発した。小野としてはもう少しやりたかったか…. この交替で Wanderers のフォーメーションは? Kreisinger, ? Bridge の2トップとなり2列目左に ? Appiah-Kubi が入った。 そしてその直後に? Bridge はシュートを放つがここは? Birghitti がストップ。 
Wanderers ベンチは78分にも? Hersi を下げて前節でスタメンだった ? Shannon Cole を投入する。そして左SB に入り ? Polenz をボランチに、? Poljak を2列目にそれぞれ上げた。 すると Jets ベンチも右SBの? Scot Neville を下げて ?Joshua Brilliante 、2列目右の? Craig Goodwin を下げて 25 Mitch Cooper を入れ攻撃を強化する。
しかし次のゴールを決めたのは Wanderers 。 83分後方からのロングパスを中盤で拾い一気にドリブルで上がると? Caravella を振り切り? Mitchell を背負いながら放ったドリブルシュートがJets ゴールに突き刺さり待望の追加点が生まれた。この試合何度かチャンスをものに出来ずにようやくゴールを上げた Mark Bridge は2007-08 Grand Final で優勝した Newcastle Jets の中心選手でその試合の決勝ゴールを決めた選手だった。 



85分にこれまでのボール支配率が Wanderers 65, Jets 35 と表示される。そんなに Jets はボールに触れていなかったかと思う。
その直後 ? Heskey が右に流れて入れたクロスに合わせたAdam Taggart がシュートを放つが惜しくもゴールをそれる。
2点リードの Wanderers ベンチは89分殊勲の追加点を決めた Mark Bridge を下げて Jason Triffiro を投入する。 これで小野、 Hersi そして Bridge と攻撃的な中心選手を全てベンチに下げたことに。 2点リード、そして高温のオーストラリアなら当然か?と思う。 そしてロスタイムが3分と表示される。 
91分入ったばかりの Triffiro が Cooper を倒してFK を与える。 左サイドから入れられたFKはゴール前フリーの Ruben Zadkovich に亘りそのままグラウンダーで放たれたシュートが Wanderers ゴールに決まってしまった。 Zadkovich は全くノーマークだった。  Heskey と Griffiths がボールを取りにゴールになだれ込むがいちはやく拾い上げた Covic がそれを抱えて渡さない。 そして小競り合いになる。 このプレーにイエローカードが出された。 



試合はまだ2分残っている。キックオフ、試合再開後、 Jets イレブンが一気呵成に出てくるが次にシュートを放ったのは Polenz のドリブルシュート。 そして93分3秒、主審のホイッスルが鳴り響き Wanderers の5連勝が決まった。 
前の日に2位だった Melbourne Victory が Adelaide United に敗れたので Wanderers が2位に浮上してきた。 
このまま進撃を続け来年の ACL で小野が凱旋帰国を果たすことを願うが、試合終了後にかつて Aston Villa, Manchester United, Chelsea でプレーした元オーストラリア代表GKでこの試合の解説を務めた Mark Bosnich が Popovic 監督に Shinji Ono の契約に就いて尋ねていた。
Popovic 監督は翌週小野の代理人が来日し話し合うことになっているとしながらも本人はここに留まりたがっていると強調していた。 
連日地元紙に称賛される小野が本当に凱旋帰国が実現することを願った。その時は是非浦和レッズと対戦してほしんだけどなぁあ〜….. 

そして翌週のアウェーでの Melbourne Victory 戦。 小野の決勝ゴールはチームを6連勝に導いた。 いよいよ小野の凱旋帰国が…と思った。


Del=Piero は救世主となるか Sydney FC 2-1 Brisbane Roar 10th Feb., 2013

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昨年8月末頃、オーストラリア新聞紙上を騒がす話題を見つけた。数ヶ月前に長年所属していた Serie A の Juventus Torino から引退を宣言したあのイタリアの英雄 Alessandro Del Piero が何故か Australia の Hyundai A-League の Sydney FC のアプローチを受けているという記事だった。 

J-League が開幕した当時、Zico , リネカー、ラモン=ディアスを始めスキラッチ、ストイコヴィッチ、メディナ=ベージョ、ロナウダン、レオナルド、サンパイオ、ドゥンガら世界の現役スーパースターが来日したものだった。 しかし最近は欧州市場が10数年前から活性したこともあり J-League はそれほど魅力のあるリーグではなくなってしまった様だ。 
そしてオイルダラーを背景にワールドカップが終わる度に一線を退く選手たちは中東に渡りだした。アルゼンチンのバティステゥータの様に。 しかし100人にも満たない観客席の前でプレーする寂しさ?かそれともイスラムの戒律の厳しさか?はたまた気温の高さか?ここで長くプレーする選手は多くはない。 
1970年代アメリカ新大陸に North American Soccer League が発足した。そして神様ペレを強引に口説き落とした New York Cosomos を筆頭に世界中のスーパースターが新大陸を目指した。 キナーリヤ、ベッケンバウアー、クライフ、そしてあのジョージ=ベストも。 
世界中が不況にあえぐ中このオーストラリア大陸は豊富な地下資源を背景に欧州より一足先に景気は回復しているみたいだ。

9月5日。地元紙は Del=Piero と Sydney FC との契約が締結された事が報道された。新聞や専門誌の話を総合すると2年契約の年棒は200万豪ドル(当時のレートで1億7千万円 ) との事。 Liverpool を筆頭に Celtic, Olimpiacos 等の欧州のクラブとの争奪戦を勝ちぬけたのはロシア人のDavid Traktovenko オーナーの豊富な資金力があったからだ。しかし Del Piero 獲得のためにはチーム内の Marquee Player であった Brett= Emerto か Nick=Carle のいずれかを他のチームに“売却”する必要があった。 そして UAE のBaniyas FC に Carle をトレードに出すことに成功した。 そして幾度かのアポイント申し込みを経て9月2日に連絡を受け、最後は5日の午前1時に text を受けて同日11時から交渉に入り契約締結にこぎつけた。 
しかし39歳の Del Piero に Liverpool, Celtic が興味を示したこと、そして年棒200 万豪ドルで契約が決まったこと、 Del Piero の“価値”の二面性を見た気になった。 メッシやロナウドには何十億を示すが Del Piero になるともう二億円も出さないのである。
Liverpool が興味を示した時は Del Piero を知る多くの人たちがそこに行くと思ったらしいが。 まぁ Liverpool は赤字で大変なのだけど。Del=Piero 獲得に就いてはオーストラリアの Julia Gillard 首相からメッセージが届くほどであった。



10月5日Del=Piero を獲得した Sydney FC はシーズン開幕戦となる Wellington Phoenix 戦に臨む為に Wellington の Westpac Stadium に乗り込んだ。 しかし Del Piero 旋風に奮起したのは対戦相手の Wellington Phoenix 。見事に Sydney FC を 2-0 で破った。 開幕戦を落としたSydney FC は続く Newcastle Jets とのホーム開幕戦も 35,419人の観衆を集めながら 2-3 で落とし連敗スタート。
第3戦は小野擁する Western Sydney Wanderers との Sydney Derbyを 1-0 で制しシーズン初勝利を収め、続く Perth Glory も 2-1 で破り連勝を飾り、上位進出かと思われたが第5節、昨シーズンのリーグ王者 Central Coast Mariners に 2-7 と惨敗を喫してしまう。更に, 2-3 Melbourne Victory , Brisbane Roar 4-2 と連敗を重ねる。そして開幕7戦を終えて遂にかつてサンフレッチェ広島でプレーしたIan Crook 監督が更迭された。 しかしSteve Corica 代理監督を立てて臨んだ Adelaide United 戦も終了2分前、 Dario Vidosic に決勝ゴールを許し連敗も4となってしまった。そしてこの試合はホームゲームで初めて2万人を大幅に割る 13,317人と観客数も落ち込ませてしまった。この試合の唯一の明るいニュースはかつての代表選手 Jason Culina が1年ぶりに怪我で復帰を果たしたことだった。



第9節からチームの指揮をとったのはかつての Socceroos の監督も務めた Frank Farina。 連敗街道から抜け出せたけど以降11試合で4勝4敗3分。 第19節終えて6勝3分10敗。首位 Central Coast Mariners と18勝点差の8位。 Final Series に進出出来るのは上位6チーム。 4位 Adelaide は勝点32であるが5位 Newcastle Jets は勝点23。第20節の相手は 昨シーズンの Grand Final 王者 Brisbane Roar 。今シーズンは前の対戦では 2-4 で敗れている。対戦前までは Sydney FC と同じ勝ち点21であるが得失点差で二つ上の6位にいた。上位6以内が進出出来る Final Series 圏内に留まる為にはこれ以上勝点を落としたくないところだ.



Brisbane Roar 戦の前日、地元紙にはベテラン MF Jason = Culina が Farina 監督ともめて次の試合にはベンチ入りしない可能性がかなり高いとの報道があった。Culinaはあの2006年のワールドカップの日本戦にも出場した選手。Farina 監督がオーストラリア代表監督時代、2005年の FIFA Confederations Cup 等は Culina が招集されプレーするなど両者にはある信頼関係があると思っていた。 しかし Brisbane 戦の前の練習でレギュラー組からはずされた事に Culina は不満を隠さなかったらしい。
そしてこの試合がかつて PSV Eindhoven でもプレーした Jason Culina はチームを退団してしまった。

Sydney FCは2-2で引き分けたNewcastle Jets戦のスタメンから3人替えた。前節終了直前に決定的なピンチをハンドで止めて退場となった Terry McFlynn に替わって Adam Griffiths がCBに入った。Ryan Grant と組むボランチは Peter Triantis.
本来はここに Culina が入りたかったか? 最前線は Del Pierro のワントップではなく立ち上がりは Blake Powell との2トップだった。
Brisbane は前節 Mariners 戦 ( 2-2 で引き分け)から2人替えてこの試合に臨んできた。 この試合に起用された Stefan Nijland がトップ下に入った。
Roar のキックオフで始まった試合は地元 Sydney FCは戦う姿勢を見せたいのかいきなり ? Mitch Nicholus に左SB? Fabio Alves が激しく当たりホイッスルが鳴る。 それに呼応する様にSydney が Brisbane ゴールに迫る。 2分51秒、Brisbaneゴール前でDel=Piero が粘ってCKを得て CB ? Griffitsh がヘッドを放つが惜しくも外れる。4分50秒には? Alves が倒されて FKを貰い右 SB ? Sebastian Ryall がヘッドで合わせるがここもわずかに外れる。 立て続けの攻撃に続いて6分50秒、? Powell の縦パスを受けたDel=Piero が CB の? Jade North ? Ivan Franjic をかわして放ったドリブルシュートがGK? Michael Theo を破ってBrisbaneゴールネットを揺らし先制ゴールが決まった。
立ち上がりの攻撃に続いてチームの看板選手が決めたゴールに地元サポーター達は喜びを爆発させた。





更に2列目右の? Brett=Emerton が起点となりSydney は中盤でよくボールがつながり攻勢を見せた。 Asian Cup 2011 までSocceroos の2列目を担っていた Emerton は他の選手と少し格の違いを見せていた。 Emertonもワールドカップ 2006 年大会のメンバーで日本戦にも出場していた選手。それだけ当時の選手はすごかったという事か、それとも彼らを脅かす選手が出てこないのか。


 
先制を許した Brisbane であったが13分を過ぎたあたりから徐々にペースを握りだす。 左サイドの22. Thomas Broich とSBの?Shane Stefanutto の2人が左サイドをよく上がっていた。 そしてワントップアルバニア人 FW 185cm の ? Besart Berisha が楔となり ? Nijland が拾ってつなぐという攻撃が目立った。



14分、21分にはミドルシュートが Sydney ゴールを襲うが GK ? Vedran Janjetovic がファインセーブを連発する。 Janjetovic は Farina 監督が指揮を執り始めた第10節からポジションを Ivan Necevski からGKを任され、その試合, Melbourne Victory 戦を完封したことにより Farina 監督の信頼を得たのかその後はずっとSydney ゴールを守り続けている。 
Del=Piero は先制ゴールこそ決めたがその後は歩くシーンが目立った。今夏のシドニーは大変な暑さ、39歳のDel=Piero には重く圧し掛かっていたことだろう。 それでも34分、40分に得たFKではさすがと思わせられる弾道のFKを放っていた。
そしてこのまま Sydney リードで前半終了かと思われた44分、中央からPAにドリブルで切れ込んできた ? Nijland に
? Alaves がタックルで止めると主審はペナルティースポットを指した。 これには Sydney の全選手が猛抗議を行う。そしてスタンドからは大ブーイングが起こるが勿論判定は変わらない。 ? Berisha が決めて試合を振り出しに戻した。
スクリーンに ?Alaves のタックルが映し出されるがそのタイミングといい場所といい少し微妙であった。 ただもしそうでなければスクリーンには映し出されなかっただろう。



審判団はダイブーイングを浴びながら控室に消えていった。うち一人は女性線審だった。



ハーフタイム中に隣の御夫婦と話をした。言葉からしてイタリア人でDel=Piero を見に来たのかと思ったらマドリード出身のスペインからの移民御夫婦でもうシドニー在住に30年以上との事だった。 あの Mundial 1982 の話、そして EURO2008 からのスペインの快進撃の話をしたりした。マドリード出身だけどサポートするチームは Real Madrid ではなく Athletico Madrid だった。1989年に Athletic が来日してその試合を観戦したこと(相手は日本代表じゃないけど)バルセロナに家内とクラシコを観戦しに行ったことも話した。 
昨年のロンドン五輪では日本に敗れた事を話すと奥方は知らなかったけど御主人はよく知っていた。その時の試合の事を同じ観戦ノートに書いていたのでそのページを見せた。するとすごく驚いていた。 ? Koke は A. Madrid の選手だと喜んでいた。
そして現役スペインの代表のDavid Silva の母親は日本人の血が流れているということを教えてもらい今度はこちらが驚かされた。奥さんがわざわざ“スマホ”で Wikipedia を検索し見せてくれた。 おそらく彼女のおばあさんがそうだろう、だから彼は Oriental っぽい目をしていると彼の写真を指さして教えてくれた。 はぁ〜知らなかった。
最近になってオーストラリアでもサッカーを楽しめるようになったと言っておられた。



後半に入りBrisbaneは2列目右の Broich をワントップに上げて? Berisha を2列目左に置き前線のフォーメーションを替えてきた。そして攻撃時は ?Berisha が上がり2トップを形成しボランチ? Lustica が ?Berisha の位置に入ってくる。これで ? Emerton が上がってこれなくなってしまった。 そして課題でもあったDF陣のマークの甘さが目立ってきた。 51分 ?Berisha がミドルを放ち55分には ?Nijland から絶妙のスルーが? Berisha に通るがここはオフサイド。57分にはBroichi のミドルを GK Janjetovic がナイスセーブでストップするがいずれもDF陣のマークが甘かった。
58分には Sydney ベンチが動いた。? Blake Powell を下げて? Joel Chianese を入れて、22 Ali Abbas を下げて ? Terry Antonis を入れて。 そして前線を?Del=Piero と? Chianese の?トプにし左サイドに ? Antonis を入れた。
しかしそれでも前半は攻撃の起点なっていた Emerton のいた右サイドが崩されここからシュートに持ち込まれるシーンが続いた。
入れ替えた攻撃陣はまだパスのタイミングが合わないようだった。
68分今度はBrisbaneベンチが動き ? Stefanutto が下がり ?James Donachie が投入された。
しかしこの直後、左に流れたDel=Piero が上げた素晴らしいクロスは? Jade North がヘッドでクリアーするもこぼれ球を拾った26 Triantis が右足を振りぬきゴール左隅に突き刺さり Sydney が再びリードを奪った。 この試合スタメンに起用された Triantis のすばらしい地を這うような低いライナーのミドルシュートだった。 



攻勢の中しかも選手交代後に失点を喫したBrisbaneベンチは72分ボランチの?Luka Brattan を下げて? Ben Holloran を入れて前線を厚くする。 そして試合は Sydney 陣内で進む。ファールで相手を止めるシーンが目立つようになり79分には ?Chianese が? Berisha を倒してイエローが出る。Emerton がポジションを下げてDel=Piero まで守備にまわりBrisbaneの攻撃を食い止める。 82分には? Nijland が下がり? Mitch Nicholas が入る。 そしえ85分には CB ? Franjic が前線に上がってくる。 それでもSydney FC は2度FKを得て82分にはDel=Piero が直接狙ったFKがクロスバーの下に当たりサポーター達から一斉にため息がもれた。



87分 ?Berisha へ絶妙のスルーパスが通りそのまま放ったショットがシドニーゴールに決まるが線審がオフサイドの判定。これには? Berisha が激しく抗議しイエローを受ける。確かに微妙であったけど….



そして92分またもDel=PieroのFKが Brisbane ゴールを襲うが GK ? Michael Theo がパンチで弾き出し、試合終了を告げるホイッスルが鳴り響いた。
これで Sydney FC は勝点が24となり8位から一気に5位に浮上した。 ただ試合はDel=Piero の個人技が主導権を握らせ最後はDF陣や中盤、Del=Piero まで下がって体を張って波状攻撃を防いだという上位に進出するにはまだ心もとない内容だった。

試合が終わり隣のスペイン人ご夫妻と別れの言葉をかわし脚早に競技場を後にした….
その後4試合を2勝2敗で消化し第24節を終えてSydney FC は勝点30で5位に浮上してきた。 しかし1ゲーム差、3勝点差の勝点27、9位 Melbourne Hearts まで中に5チームが犇めく混戦となっており Final Series 争いはまだまだわからない。

来年ACLではシドニーホームの2チームが日本に来てくれればと思うんだけど、 A-League には他にも魅力のあるチームがある。日本ではあまり話題にならない A-League を私は大切に見続けて行きたい。



See You at Grand Final Kashiwa Reysol 3-1 Central Coast Mariners 13th Mar. 2013

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この日は天気予報通り朝から吹いていた風は次第に強くなり午後には都心でも突風になりだした。 もっと心配したのは雨が降るかどうか。 4年前に Central Cost Mariners がACL で来日し、川崎フロンターレと試合をした日は大雨だった。 等々力競技場は屋根で覆われている観客席が多いけど柏スタジアムはどうだったかな…. 買った前売り券はビジター指定席。屋根に覆われていたかなぁ…. と心配していた。
仕事を終えて柏に向うが雨はまだ振り出さないが午後から遅延や運転を見合わせている鉄道情報ばかりが入ってくる。
しかし幸運にもキックオフ20分前に柏駅に到着し、駅前に設けられた案内所で試合が予定通りに行われることを確認し徒歩で競技場に向かった。 そうして競技場に到着するもビジターゾーンまで更に5分程歩かねばならなかったので席に着いた時はもう試合が始まっていた。そして期待したんだけどオーストラリアからはほとんどサポーター達は来ていなかった。 2007年には多くのサポーターたちがさいたまスタジアムに来ていたのになぁ。あの時はオーストラリアドルは高かった。そして最近もオーストラリアドルは高いんだけどなぁ……

Cluttered draw leaves the Mariners on a knife-edge
Asia or the A-League。 オーストラリアの地元紙にはこういう見出しが。オーストラリアの Hyundai A-League 2013 はシーズン終盤に入っているが Central Coast Mariners は3月2日、小野伸二の Western Sydney Wanderers との首位攻防戦に 0-1 で敗れシーズン序盤から守り続けた首位を明け渡し、続く第24節、3月9日、Del=Piero の Sydney FC にも 0-2 で敗れその翌日日本に向けて旅立った。
 このシーズン終盤の優勝争いのかかった大事な時期にACL に集中するだけのモチベーションがあるのかという懸念がある。
欧州の強豪はUEFA Champions League を戦いながら地元リーグのシーズン優勝争いをこなしているという人もいるがオーストラリアから日本、中国、韓国は10時間程度のフライトを要する。 しかも日本への直行便はすべて夜出発の翌朝に到着という便。
柏戦後は翌日14日深夜のフライトでシドニーに向かい到着は15日の早朝そして中1日置いた17日ホームで Brisbane Roar を迎える。シーズンはBrisbane 戦を入れて残り3試合。Wanderers との激しい優勝争いの中、この柏戦のスタメンが気になった。
この“過密日程”、原因は A-League の作成するリーグ日程にある。 2005年に A-League が創設され、2007年からAFC Champions League に参戦した A-League であるが参戦当初はリーグ開始が8月で2月中に Grand Final を行いシーズンが終了し ACL に臨んでいた。その後チーム数の増加により Final Series への進出チームが上位4チームから6チームとなり Final Series の日程が長引き 2009-10が3月20日、2010-11 が3月13日にそれぞれ Grand Final が行われた。
しかし2011-12シーズンから開幕が10月になりGrand Final の開催が4月22日になってしまった。 今そーズンも開幕は10月5日。 Grand Final は4月21日の予定となっている。 
これは Rugby League, Union のシーズン終盤が Final Series を含めたシーズンクライマックスと当たらない様にする為といわれている。ラグビー国技のオーストラリアでは致し方が無いことであるがそのしわ寄せがもろに ACL 出場チームに来ることとなった。
これは当然結果に直結することとなり自動出場枠を減らされ昨シーズン Grand Final 王者の Brisbane Roar はタイ Buriram United FCと ACL 出場をかけてプレーオフをせねばならなかった。そして2月16日に Buriram で行われたプレーオフは PK 戦で Brisbane Roar は敗れ、今大会オーストラリアからの参戦は昨シーズン A-League 王者の Central Coast Mariners のみとなってしまった。



突風の中のキックオフ
指定席のチケットを持っていたけど、ビジター側のゴール裏で前半は観戦することにした。がらんとした“観客席”であったがオーストラリア国旗を振ったりオーストラリア代表の Gold and Green のレプリカを来て熱心に声援を送る日本人が2名いた。あぁ〜、 Gosford から来てくれよ〜。円安なのに…. と思った。 
すると目の前の柏ゴールに Mariners の選手が走り込んでくる。その選手には届かず GK 菅野が拾い上げたがさすがサッカー専用の柏スタジアム。迫力がある。  ? Oliver Bozanic から縦パスを受けた? Adriano Pellegrimo が右に流れてゴール前に送ったロングパスに 19 Mitchell Duke が走り込んだのだった。

後で調べたのだけどこの日の Mariners のスタメンの中で9日の Sydney FC 戦でもスタメンだったのは GK Mat Ryan, 右SB?Trent Sainsbury, ベテランCB,かつて大分トリニータでもプレーした? Patrick Zwaanswijk マルタ国籍のボランチ? John Hutchinson の4選手だけだった。左SB185cm の? Brent Griffiths はここ5試合ベンチ入りが1度だけ。? Zwaanswijk と組むもう一人のCB ? Zachary Anderson はACL 前節の水原戦ではスタメンフル出場であったが前節 Sydney FC 戦、その前の Wanderers 戦では途中出場。いつもはPedj Bojic がこのポジションにいるが 180cm のBojic に替わって191cmの Anderson が起用された。CBの2人は190cm以上の長身コンビだ。 ? Hutchinson と組むボランチ? Anthony Caceres は A-League を含めても今シーズン初めての出場。3人が並ぶ2列目真中の? Adriano Pellegrimo もここ5試合出場が無く2列目左? Oliver Bozanic はロンドン五輪予選チームのメンバー。前節 Sydney 戦は途中出場。 2列目右 29 Nick Fitzgerald は21歳。Sydney 戦は出番が無かったがその前の Wanderers 戦まで途中出場を果たしており水原戦はスタメンフル出場。 しかし水原戦では2列目左で起用されていた。ワントップの 182cm FW は前節元 Socceroos の Mile Sterjevski に替わって投入され選手。その前の Wanderers 戦そしてその前の Melbourne Victory ではスタメンで起用された。 Sterjevski を始めレギュラー4選手がこの遠征に帯同していないと後で知った。



一方、こちらも前節(FC東京)で敗戦を喫した柏レイソルは鈴木大輔、キムチャンスそしてジョルジ=ワグネルが故障等でベンチから外れたらしい。東京戦でキム=チャンスに替わって後半から投入された30山中亮輔が左SBに入り?藤田優人が右SBに。CBは?近藤直也と?増嶋竜也が。そして2列目左の?狩野健太と共に横浜マリノスから移籍してきた29 谷口博之が?大谷秀和とボランチを組んだ。 私の注目はFW?Cleverson Gabriel Cordova こと クレオ。 昨年は広州恒大のメンバーとしてワントップを務めACLでは柏DF陣を苦しめたストライカーだ。
立ち上がりの Mariners は悪くなかった。 3分38秒には? Hutchinson からボールを受けた? Pellegrino が中央からスルーパスを送るが Fitzgerald には届かなかった。 だが4分には?藤田の粘りから柏がCKを得て、そのCKから?増嶋がボレーを放つがGK Ryan がファインセーブでストップ。その直後のCKも最後は? Anderson がクリアーした。 この試合のあった日の午前中に Socceroos の Holger Osieck 監督は26日のワールドカップ予選オマー戦に臨む代表23選手を発表。その中には A-League でプレーする選手6人が含まれていたが Mariners GK Mat Ryan がその中に入っていた。そして Adelaide United の Eugene Galekovic も選出され、レギュラーGKは Mark Schwarzer ( Fulham FC ) に違いないだろうが第2、第3 GK が A-League からの選出となった。

7分14秒、 29.Fitzgerald が右サイドから上げたクロスに? Bozavic が飛び込むがここはCKに。そして Duke, Pellegrino, Fitzgerald 更に 185cm Griffiths, 191cm Anderson といった長身のDFもPA内に入ってくるがヘッドを放ったのは後方からゆっくり歩いてエリア内に入った Zwaanswijk 。谷口と競りながら放ったヘッドがGK菅野を破り柏ゴールネットに突き刺さった。
ゴール裏には数人が声を上げて喜ぶ。 私もこぶしを突き上げた。 アンチレイソルではないけれど、試合を考えれば Mariners が先制する方が面白くなると思っていたからだ。 ここは長身選手をそろえた Arnold 監督の作戦が的中した。





その後ホームの柏が Mariners ゴールに迫るが Mariners DF 陣も長身を生かしてよく対応していた。 11分15秒には?レアンドロが Griffiths に倒されて得たFKから谷口がオーバーヘッドで狙うがCB Zwaanswijk がしっかり体を寄せて弾道を外させる。14分35秒には藤田がゴール前の工藤にアーリークロスを送るがマークに着いた Anderson が頭一つ出てヘッドでクリアー。 15分9秒にはスローインを受けた工藤が前線に走り込んだ狩野に送りマークに入った Caceres と交錯して倒れるが幸運にもホイッスルはならなかった。 Mariners 前線の4人はめまぐるしくポジションを替えてうまくマークを外していた。 そして? Pellegrino にボールが入ると何か起きそうな予感もした。
しかし21分柏があっさりと同点ゴールを決める。 中盤から大谷が Anderson と Zwaanswijk の間に通したスルーパスにレアンドロが走り込みワンタッチでコースを替えて Mainers ゴールにボールを流し込んだ。 GK Ryan も全く動けなかった。 
大谷のスルーも見事だったけどそこに走り込みワンタッチでゴールを決めたレアンドロもさすがだった。
試合が面白くなる為には Mariners のリードの時間が長い方が….と思っていたのだけど、やはり甘くはないなぁと思った。



27分33秒、藤田がレアンドロからボールを受け、中に入れ再びレアンドロがフリーでシュートを放つがここは外してくれた。
Mariners DF 陣は同点にはされたがレオナルド、クレオの両選手はよくマークをしていた。ただオフザボールの動きでは役者が1枚上手の様に見えたけど。 34分左サイドから Hutchinson の入れたスローインが大きく柏ゴール前に弾むが近藤がヘッドでコーナーに。そのCKからまたも Zwaanswijk がヘッドを放つが今度はGK菅野が体にあて増嶋がゴールラインの前で抑えた。 惜しいチャンスだった。これが入っていれば試合はもっと面白い展開になっただろう。 41分には Pellegrio から右サイドに走り込んだ Fitzgerald に送られ山中、大谷のマークを受けながらも強引にシュートを放つがゴール前を通過していく。 Pellegrino がフリーでゴール前に走り込むがわずかに届かなかった。 レイソルも37分良い位置でFKを得るがレアンドロの入れた弾道は Andersonがヘッドでクリアーするなど Mariners ゴールを脅かすシーンは作れなかった。 そして1分なったロスタイムも過ぎて前半が終わった。
レギュラー選手4人で臨んだ Mariners にとってはまずまず、及第点の内容だったと思った。

ハーフタイムに座席を本来のビジター指定席に移った。 そこには1人しかいなかった。そして横のメインスタンドには10人くらいのオージーらしき人たちがいた。後で聞いたけど彼らは Gosford から来た人たちだった。 メインスタンドのチケットを買えばよかったかなぁと思った。 霧雨も降り出したし….雨はすぐに止んだけどバックスタンドからメインスタンドにピッチを横切る様に吹いていた風は更に強くなってきた。

地力の差が出た後半
Mariners は後半立ち上がりはスペースが出来たのがボールをよく回していた。 クレオへのマークも厳しくなっていた。ただクレオは昨年見た時の方が体は絞れているように見えたけど。 51分には Cacceres がドリブルシュートに持ち込み52分にはCacceres が今度はゴール前にスルーパスを送るが GK 菅野がキャッチ。57分には先に Mariners ベンチが動く。 Pellegrino を下げて All Whites の?Michael McGlinchy を投入した。 Pellegrino をどうして外したのだろうと思ったけど。 これで Duke と2トップにするのかな…と思った。そして目の前ではリザーブ選手達のアップのペースが上がって来たみたいだった。



しかしここから柏が完全に主導権を握ることに。 61分には右サイドを崩してレアンドロがシュートに持ち込むがここはDFがブロック。 62分には工藤の放った強烈なショットがサイドネットを直撃し65分には中央から崩されそうになるが最後は Zwaanswijk がクリアー。 柏の選手の動きにマークがずれてきだした。 ここはDFの選手を増やして勝点1を死守した方が…と思った。そして67分クレオが右サイドを上がったレアンドロに送りレアンドロはそのまま中に入れると走り込んでいたクレオではなくその左から走り込んだ狩野が Mariners ゴールに押し込みリードを奪った。 狩野はそのままリザーブ選手がアップしているところまで一直線に走り寄って来た。
試合後の狩野のインタビューではFC東京戦ではスタメン起用されるも結果を出せずに63分にベンチに下げられたのでこの試合でのスタメンは無いと覚悟していたらしい。それなのにスタメン起用のチャンスをものに出来たことに安堵と歓喜の表情を浮かべていたのが印象的だった。





ただ観客席からみているとクレオがオフサイドの位置に出ていたように思えた。 私の目線が丁度そのライン上にあったので…. Anderson が抗議するが勿論判定は変わらない。 遂に柏にリードを許してしまった。 
2失点目を喫した Mariners ベンチは70分 Fitzgerald を下げてレギュラー FW の? Ibrini Isei を投入する。これで Ibrini Isei がトップに入り Duke と2トップを組み2列目右に McGlinchy が下がった。74分には Caceres を下げてレギュラーの? Nick Montgomery を投入するがたまに Ibrini Isei が右サイドを突破するくらいでなかなかボールがつながらず柏ゴール前に迫れない。 
柏のクレオは70分を過ぎるとどちらかといえばレアンドロにボールを出す役割をするようになった。 86分に Sainsbury がドリブルで突破しミドルを放つが弾道は大きくクロスバーを越えた。
87分クレオからまたもレアンドロにボールが送られレアンドロはヒールで流すとそれを拾った藤田が中に入れる。中央に走り込んだレアンドロがCB2人の間からジャンピングボレーで Mariners ゴールにたたき込み試合を決定づけた。 さすがにレアンドロというヒールパスそしてゴール前への動きとシュートだと思った。
“宇宙戦艦ヤマト”のメロディーに乗ってレイソルサポーター達がマフラーを振り回す。 この光景は A-League の選手には堪えたのではないかな…..



しかしドラマはまだ続いた。88分 Montgomery から柏ゴール前に絶妙のスルーパスが Duke に通りシュートを放つ前に転倒する。故意ではないが後方からマークに入った山中の脚がかかったらしくそれをUAE 人のAli Hamad Albadwawi 主審が反則をとりPKを与えた。 山中が必死に抗議をする。後方のレイソルサポーター達からは大ブーイングが起こる。 ここで1点差にすれば Mariners は敗れても残り4試合の星勘定、得失点計算が楽になるのは間違いない。しかしすぐ横のメインスタンドの Mariners サポーター達と一緒に“これまで何度も外しているからわからんぞ。”という会話を交わした。 前節水原戦も終了直前のPKを失敗し2勝点を損している。 そして今回、レイソルサポーター達のブーイングの中 McGlinchey が蹴った瞬間にレイソルサポーター達から歓喜の大歓声が上がりまたもPKが失敗したことがわかった。 McGlinchey は中央やや左に蹴り、菅野は反対に倒れたけど脚でストップをしたのだった。  Mariners のサポーター達は苦笑いをしながた私に五本の指をすべて立てて見せた。これで5回連続PKを失敗したことになる。あぁ、これじゃ勝てんわ〜。と何故か私が天を仰いだ。また雨が降っていそうだなぁ〜。



そして一気に柏が Mariners ゴールに襲いかかる。91分には右からのクロスにクレオが、92分にはクレオからパスを受けたレアンドロが中に入れ工藤が狙うがここはDF陣が何とかストップ。そして93分に試合終了を告げるホイッスルが鳴り響いた。



柏はこれでJ-League 勢4チームで唯一ACL2連勝。2シーズン連続で出場しているその経験は生かされていると思う。次節はアウェーで水原と対戦する。  Mariners はホームで貴州戦に臨むが Final Series の真っただ中なんだよなぁ〜。
“相手の10番 レアンドロだけが違っていた。 彼は完璧な選手だ。 彼の最初のゴールは素晴らしいシュートだった。我々は2つのゴールをたやすく許してしまった。国際試合ではポゼッションを与えてしまうと償いをせねばならない。しかし3点目は本当にワールドクラスのゴールだった。”試合後地元紙に Arnold 監督はこう語った。スタメンに就いては
“5人の21歳の選手達をスタメンで起用したが彼らのパフォーマンスと闘志は私の期待を上回った。ヤングボーイ達には良い経験になった。そしてそれは彼らを上達させるのみだ。最後は6、7人の若い選手を並べた。確かに敗戦は良いものではないが、トップチームに対して我々は困惑しなかった。 次はホームゲームだ。まだ柏と貴州戦はホームゲームを残している。まだまだやれると思う。”と続けた。 




それぞれの次節、柏レイソルはベンガルタ仙台に敗れ、スタメン5人を入れ替えて Brisbane Roar 戦に臨んだ Mariners は Ibini Isei のゴールで勝利を上げて優勝に望みをつないだ。
See You at Grand Final
帰りはすぐ近くのバス停からバスで柏の駅に向かうことにした。するとオージーのサポーター達が乗車してきたので声を掛けた。話をしているうちに4年前に等々力競技場に観戦に来られていた方達で“あの時 Johnny Warren のシャツを着ていた….” と私の事を思い出してくれた。 駅に着くまで試合の事を話した。柏はプレーもサポーターも素晴らしいと話していた。  Arnold 監督も試合後” J-League はアジアの Premiership だ。“と表現していた。しかしサポーター達も柏の逆転ゴールはオフサイド気味じゃなかったか?と訊いてきた。そしてサラリーキャップ制度があるので好成績を上げても良い選手をすぐに手放ねばならない、なかなか強さが持続できないと話したので Mariners はここ3年ずっと好成績を上げているじゃないかと言った。
首位を走る Wanderers の Shinji Ono の素晴らしさにも触れていた。 その Wanderers に敗れて首位を明け渡したゲームの事も話していた。 そして柏駅で降りて彼らと別れた。 この夜は駅の近くのホテルに宿泊し週末は大阪に行ってガンバ大阪対横浜FCの試合を観戦するのだと教えてくれた。それは KAZU を見たいからだと話していた。 さすがキングと思った。
みんなと固い握手をかわしこう言って駅に向かった。 

See You at Grand Final

そして一人が答えた。  Of course, definitely…….

正念場の Socceroos オマーン戦を前に

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日本時間の24日早朝、ヨルダン戦への準備合宿をカタールで行っている日本代表はドーハにカナダ代表を迎えて 2-1 の勝利を収めた。 26日に予定されているヨルダン戦に勝利すれば5大会連続のワールドカップ出場が決まる。本大会への準備の為に今回も世界で最初にワールドカップ予選突破国となってほしいものだ。
しかし対戦相手のヨルダンはサッカー好きのフセイン国王の地で行われるのである、ヨルダンも、もし日本に勝てばワールドカップ出場が夢ではなくなるからそう easy な試合になるとは思えない。
今 Group B の星取表は日本が4連勝で断トツの単独首位であるが、2位以下4カ国は混戦模様。 それは日本と首位争いをすると思われたオーストラリアが今一勝点を伸ばせず、1勝2分1敗で勝点5。3位イラク、4.位オマーンと勝点で並ばれ得失点差で2番手に付けている。最下位ヨルダンとはわずか1勝点差。
オーストラリアが今回苦戦している大きな理由は二つある。 一つ目は試合日程だ。 何故か昨年6月にアジア予選が多く組まれ日本は開幕からホームで2連戦の日程であったがオーストラリアの初戦はアウェーのオマーン戦で酷暑のマナマで何とか引き分け中3日の移動でホームでグループ内最大の難敵日本と対戦せねばならなかった。 ブリスベンで行われた日本戦も何とか引き分け6月シリーズは2試合2分けのスタート。 日本は3戦2勝1分けでこの時点で勝点差が5も付いてしまった。更に9月はアウェーでヨルダンに 1-2 で敗れ3試合を消化して勝点はわずかに2.その次のアウェーでのイラク戦は 2-1 で勝利を収め Group B の2位に浮上してきた。予選前半は中東3カ国とのアウェーゲームが続いたが試合のあった時期は気温が高い時期でアウェーの不利をもろに受ける気候での試合だった。
もう一つの理由は世代交代が進まないそのしわ寄せが一気に噴出した事だ。 Harry = Kewell こそ所属先が決まらず招集されなくなったが、イラク戦ではスタメンのうちGK Schwarzer を筆頭に CB Lukas=Neil , FW Tim=Cahill ら2006年組3人が起用され、ベンチにも Mark=Bresciano , Mark=Milligan, Archie= Thompson らがいた。まぁ Milligan, Thompson は年齢的に招集されてもおかしくないけど。 更に Luke=Willkshire もイラク戦では招集されなかったがオーストラリア代表の中心選手だ。 南アフリカ大会は2006年大会というよりも2002年大会予選の中心選手の遺産で予選を勝ち抜いた。
Holgar = Osieck 監督はあまり多くない国際試合を積みながら強化と世代交代も進めねばならなかった。



Socceroos sunk by two late goals by Romania

2月6日。スペインのマラガでルーマニアとの親善試合を行ったオーストラリア代表は終了10分前から Bogdan Stancu, Gabriel Torje に連続ゴールを許しルーマニアに逆転負けを喫した。 
この試合にはイラク戦のスタメンを4選手替えて臨んできた。 GK は鉄板の Schwarzer Luka Neil と組んだもう一人のCBには Spiranovich ではなく Cornthwaite 。右SBには今や Socceroos の“得点源”となっている Luke=Wilkshire .左SBはJedinak に替えて Zullo 。ボランチはイラク戦では Holman と Valeri であったがルーマニ戦では Holman を2列目中央に上げ Bresciano と Holland が入り、トップは Cahill と Brosque の2トップから Brosque の1トップに。 Cahill はルーマニア戦には合流しなかった。 そして2列目は右から Kruse, Hollman, McKay が並んだ。
この時点でほぼベストメンバーと言えたスタメンであった。
一方のルーマニア代表も3日前にポーランドに 1-4 と大敗したがこの日はそれよりは良いメンバーが組めたらしい。
試合はそのルーマニアが先制した。 35分 Gabriel Torjes ( Granada CF: Spain ) が Wilkshire のサイドを破り放ったショットは Schwarzer が抑えきれずに弾きそのこぼれ球を Christian Tanase ( Steaua Bucuresti ) に叩き込まれた。 
24分には Robbie Kruse が創ったチャンスから Bresciano が放ったショットがゴールをとらえられないなどその前は何度かオーストラリアが数度チャンスをつかんでいた。先制されてからも Kruse が決定的なシュートを放つがクロスバーを越えた。
しかし前半終了直前 Holland からのボールを受けた Brosque がエリア内で Razvan Dinca Rat ( Shakhtar Donnetsk ) に倒されて得た PKを Wilikshire が決めて同点に追いついた。
後半に入りオーストラリアは GK Schwarzer を下げて Federici を投入する。 そして52分には Wilkshire を下げて McGowan を入れる。
そして54分、McKay のCKに攻撃参加した Neil がヘッドで落とし Cornthwaite がこぼれ球を押し込みリードを奪った。
56分、 Neil が下がり Williams が投入され、66分には McKay が下がり Bundesliga Mainz でプレーする Rukavytsya が、74分には Brosque が下がり Leckie が、81分には Bresciano が下がり Milligan が入る。しかし終了10分前からルーマニアが攻勢に出る時間が続き80分に Stancu, 84分にはTorje がFKを直接叩き込み試合をひっくり返しそのまま試合終了のホイッスルが鳴り、試合前の FIFA ランクでは36位であったオーストラリアが 39位のルーマニアに逆転負けを喫した。
レギュラーメンバーの揃う前半は主導権を握るものの交代選手を起用した後半は力の差が露呈された印象はテレビで見ていて拭えなかった。



Talent pool for Socceroos is dry, says Verbeek

少し前になるがヨルダン戦から約1ヶ月後の10月26日、気になる見出しが地元紙にあった。 
“ユースチームのパフォーマンスを見たその瞬間、それは充分なものではないと思わされる。”というコメントがあった。その主は前のSocceroos 監督の Tim Verbeek 氏であった。 Verbeek 氏は Tm Cahill や Harry Kewell と言った歳をとったスーパーター達の入れ替えが 2014 年大会に向けての後任の Holgar Osieck 監督の大きなチャンレンジになるだろうと語っていた。

そして彼は新チームを新たな世代だけで創れるほど若手のタレントは充分にはいないと危惧している。そして今はモロッコの U-21 チームの監督をしている Verbeek 氏は有能な若手選手の少なさがオーストラリアを後にした理由の一つであると語っていた。

“オーストラリア代表監督は本当にタフな仕事であった。なぜなら世界中を飛び回らねばならなかったからだ。 選手たちは欧州、アジアそしてオーストラリアに点在している。 深刻な時差に悩まされた。体力的にタフな仕事であった。第二にその当時のユースチームのパフォーマンスを見ればそれは勇気づけられるものでもなかった。 ロンドン五輪の最終予選を見ると6試合で1ゴールも挙げられなかった。 もしそれがオーストラリアの将来であれば、その状況は深刻なものである。 それは世代の違いでもある。 今の若手選手達は10代で欧州に出掛けて自らを磨く世代と異なり地元に留まり A-League でプレーしたがる。 ”  Osieck がほのめかすオーストラリアの若いタレントのストックは先細りとなっているという事には彼は同意している。 
“それは私がオーストラリアにいるときに常に言い続けていた事だ。 しかしそれを言い続けることは難しい。 なぜならオーストラリアの人々はプライドが高いからだ。 彼らはA-League を誇りに思っている。 それは何も間違っていない。Del=Piero がそこに来たがる A-League はOKだ。 しかしもし若いスター達の質と発展を見れば厳しい。 私は少なくとも新しい世代が台頭することが必要だと思う。” 

Verbeek 監督自身、2006年大会のメンバーを中心にアジア地区予選を勝ち抜いた。世代交代を出来なかった監督と言われることもあるがこれには少し同情の余地がある。 彼が指揮を執る様になったのはワールドカップドイツ大会が終わって1年後。アジア大会2007 が終わってからで、すぐにワールドカップ予選が控えていた。 その時点で最強のチームとなるとどうしても2006年大会の主力を基礎にメンバー構成をする必要があった。そしてアジア地区予選は日本を抑えてトップで通過したが本大会では初戦のドイツにスピードで翻弄され1次リーグでの敗退を余儀なくされた。
かつては欧州のチームでもレギュラーを張るオージー選手が少なくなかったが現在何人の選手が欧州のクラブチームでレギュラーとして活躍しているのだろう。 日本よりも少ないかもしれない。



Osieck names squad to face Oman

3月13日。26日のオマーン戦に臨むオーストラリア代表23人が発表された。
ルーマニア戦には招集されなかった Tim Cahill, Mile Jedinak, Tommy Oar そして Tom Rogic が招集された。メンバーの中には昨年12月香港で行われた東アジア選手権予選で代表初招集を受けた Dino Djulbic も選ばれた。
A-League からEugene Galekovic (Adelaide United), Mark Milligan (Melbourne Victory), Jade North (Brisbane Roar), Mat Ryan (Central Coast Mariners), Archie Thompson (Melbourne Victory) and Michael Thwaite (Perth Glory) ら6選手が選ばれた。
次のオマーン戦に臨む23選手は下記の通り。 Lucas Neil, Carl Valeri は累積警告の為に出場が出来ない。

NAME - CLUB - A-International Caps (goals)

GK 
Eugene Galekovic (gk) - Adelaide United, Australia - 6 (0) Mathew Ryan (gk) - Central Coast Mariners FC, Australia - 2 (0) Mark Schwarzer (gk) - Fulham FC, England - 104 (0)

DF
Robert Cornthwaite – 城南一和, 韓国 - 6 (3), Dino Djulbic - Al Wahda Club, UAE - 2 (0)James Holland - FK Austria Vienna, Austria - 9 (0), Brett Holman - Aston Villa FC, England - 58 (8) Mile Jedinak - Crystal Palace FC, England - 37 (3), Ryan McGowan – 山東魯能泰山 中国 - 3 (0) Mark Milligan - Melbourne Victory FC, Australia - 19 (2), Jade North - Brisbane Roar FC, Australia - 39 (0) Michael Thwaite - Perth Glory FC, Australia - 10 (0), Luke Wilkshire - FK Dinamo Moscow, Russia - 74 (8) Rhys Williams - Middlesbrough FC, England - 11 (0) Michael Zullo - FC Utrecht, Netherlands - 10 (0)

MF
Mark Bresciano - Al Gharafa, Qatar - 65 (12), Robbie Kruse - Fortuna Dusseldorf, Germany - 22 (2), Matt McKay – 長春並泰 中国- 34 (1) , Tommy Oar - FC Utrecht, Netherlands - 6 (0), Tom Rogic - Celtic FC, Scotland - 4 (0)

FW
Alex Brosque - Al-Ain Club, UAE - 20 (6), Tim Cahill - New York Red Bulls, USA - 60 (26), Archie Thompson - Melbourne Victory FC, Australia - 46 (28)

かつて札幌でもプレーした Jade North そして Eugene Galekovic の選出はサプライズでもあったらしい。
そして North の A-League 入りは間違った決断では無かったと自ら語った。
“自分にとってオーストラリアに戻ってコンスタントに試合に出場することが目的であった。 Brisbane に戻ったのはチームが私に拒否できない条件を提示したからだ。それはFFA と共に地元のプログラムに参加するという事も含まれている。オーストラリアに戻って来て代表に選ばれた事は予想よりも早かった。” 
Jade North はAsian Cup 2011 でもメンバー入りしたが1次リーグの韓国戦とバーレーン戦に出場しただけで準々決勝以降は決勝の日本戦を含めて出場機会が無かった。
Galekovic は自分の招集はこれからも良いフォームを続けられるかという事に希望を与えてくれる、このチームで確固たる立場を築けると語った。
“代表合宿に参加できることは良いことだ。自分自身を試すことが出来る。そして何かが出来れば Holgar の目に留りそれがチャンスとなるだろう。 今は何かしら再びチャンスの匂いを嗅ぐことが出来る。しかし毎週見せる属クラブでのパフォーマンスがコーチに選ばれる為の選手となる資格となる。 
また Perth Glory' の Michael Thwaite もスタメンのチャンスがある。 次のオマーン戦には Neil が出場停止でSasa Ognenovski ( Umm Salal SC : Qatar ) そして元浦和レッズに所属したMatthew Spiranovic ( Al Arabi SC : Qatar ) らが選出されず、 A-League で好パフォーマンスを続ける Western Sydney Wanderers の Nikolai Topor-Stanley も選出されなかったことからThwaite, Dino Djulbic, Robbie Cornthwaite, Jade North そして Mark Milligan の中からCB2人がスタメンのチャンスがある。
また水原(韓国)の Eddy Bosnar, Sydney FC のベテランMF Brett Emerton らも招集されなかった。
Matthew Leckie ( FSV Frankfurt ) そしてNikita Rukavytsya ( Mainz ) らが選ばれずAlex Brosque, Robbie Kruse, Archie Thompson そしてTim Cahill らが攻撃を担う。
MF のレギュラーでもあるCarl Valeri ( Sassuolo Italy ) は出場停止でAdelaide United の Dario Vidosic は選出されてもおかしくはなかった。 Valeri のポジションにはGlasgow Celtic のTom Rogic が起用されると見られている。
Osieck 監督はAdam Federici は所属先のReading でポジションを得るために招集しなかったと認めている。
そしてEugene Galekovic と Mat Ryan を Mark Schwarzer の控えとして選出した。 Mat Ryan は12月の東アジア選手権の北朝鮮戦ではゴールを守った。
26日のスタメンで A-League から何人がピッチに立つだろう?     続く

いよいよ崖っぷち。日本はまだ大丈夫か…. Australia 2-2 Oman 26th March 2013

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デスクトップのディスプレーから送られる画像をみながら思った。 便利な世の中だ。こうして Socceroos の試合を生中継で見られるなんて。
時計は70分を過ぎている。何とオマーンが 2-1 でリードしている。おいおいこのまま Socceroos は土俵をわってしまうのか?そうなったら本当にワールドカップは危ないぞ。そして日本も負けたらちょっと順位も混沌としてくるぞ……
しかもSocceroos 達はどうも足取りが重そうだ。 それともリードを続けているということがオマーン選手達を勇気付けているのか? 入ったばかりのThompsonがボールを受けてもすぐに囲まれる。74分 Cahill がヘッドを放つが GK Ali Habsi がセーブ。やはり頼りになるのは Cahill か? その次のCKから CB Cornthwaite が飛び込むが肩にあたりヒットしなかった。 そして Bresciano が下がり Tomy Oar が入る。Bresciano は53分に Bretto Holman に替わって投入されたばかりなのに。ここでベンチは想定外の交代枠を使わねばならなかった。あとまだ16分は残っていたのに。 しかし投入された Oar が 77分、左サイドを突破し上げたクロスに Cahill がまたもヘッドで狙うが弾道はクロスバーを越えてしまった。ボール支配率はこの時点で62% だ。 オマーンは次第に自陣を固めだす。時折右サイドを上がってくる。 Wilkshire が攻撃参加したその後方を突いてくる。そして倒れてもなかなか立ち上がらなくなってきた。ピッチサイドの Osieck 監督は早く試合を再開させろと線審に抗議する。



80分を過ぎた。もう後方からどんどんロングボールを入れる。まだ CB の Corhthwaite は前線に張り付かない。だけどセカンドボールはオマーンによく拾われる。 85分左サイドを Matt McKay がタッチライン沿いに上が中に送る。そして Green and Gold のユニフォームの選手がそのボールにそのまま ? Ahmed Mubarak の前でノートラップで右足を降りぬくと鋭いライナーの弾道が Ali Habsi の守るオマーンゴールネットに突き刺さった。  Sydney Football Stadium に安堵の大歓声が沸き起こる。殊勲のミドルを放ったのは背番号14番のBrett Holman だった。味方DFの死角になったか名手 Ali Habsi の反応は遅かった。  Holman のワールドカップ2010 セルビア戦以来のゴールでついにオーストラリアが追いついた。





こうなると俄然オーストラリアは逆転を狙って一気に加勢にでる。そしてオマーンは勝点を確保する為に必死に時間を稼ぐ。そのたびにオジェク監督がタッチラインを踏みそうな勢いでベンチから飛び出してくる。そして線審に下がるように促される。

そしてロスタイムが4分と表示されるとスタジアムから大歓声が上がる。逆転シーンを見るには充分な時間がある。
91分 右サイドのWilkshire から上げられたクロスをゴール前の Cahill が胸でトラップするがシュート体勢に入れない。 93分今度は Oar がゴール前に入れるがここはオマーンDFがコーナーに逃れる。そのCKに Cahill がヘッドを放つが今度は GK Ali Habsi がストップ。 ゴール裏のオージーサポーター達は一斉に頭を抱えた。



94分が過ぎてもホイッスルは鳴らない。あとワンチャンスと思うも95分半、ついにウズベキスタン人の Irmatov 主審のホイッスルが鳴り響き激闘に終止符が打たれた。
2点ビハインドの苦しい状況から Socceroos が何とか勝点1を死守した。 そして私はこの試合の数時間後に Amman で行われるヨルダン戦のことを思った。 これでヨルダンが勝てば単独2位に浮上してくる。このシドニーでの試合結果を一番喜んだのはヨルダンじゃないかな……… そしてまさかその通りの結果になるとはこの時は……

Osieck vows full-throttle action for Socceroos
ワールドカップ出場に黄信号といわれて入るが、勝点5は Group B の2位。イラク、オマーンが勝点5で並び最下位ヨルダンが勝点4で日本は下界の2位争いをゆっくりと眺めていられる状態。 確かに最初の3試合で勝点2しか挙げられなかったが難しいアウェーのイラク戦で勝利を納めて2位に浮上。その上オーストラリアは試合消化数が他国よりも少ない4試合。 しかもそのうち3試合がホームゲームでワールドカップ予選突破に向けて楽観視は出来ないが決して崖っぷちという状態ではないと思う。 言ってみればそこに崖が見えているという状態だろう。
どこの国でもはやく予選突破を決めたいところ。 オマーン戦に勝って日本がヨルダンを破れば(そしてワールドカップ出場を決めれば)ブラジル行きがかなり見えてくる。もしオマーンに負ければ次はさいたまスタジアムでの日本戦が待っている。 

3月13日、選手発表後彼にしては珍しくチームにどの様にプレーして欲しいかを語った。

“オマーン戦は重要な決め手となる試合である。 我々は危険にさらされることは許されない。フルスピードで進まねばならない。 そして勝たねばならない。  If や but といった議論は要らない。 我々はそこに勝つためにいなければならない。 なぜなら道を外すこと(敗戦)は我々の行く先を決めてしまうからだ。 この試合の後のことは考えたくない。 ただこの試合だけに集中したい。 私にとってそれは明らかなことだ。 これは決勝戦であり、決勝戦に臨むには何も気を散らされるべきことは無い。 我々はすべての努力を注ぐ。 そして勝つためにそこに居たい。 それに就いては後にやってくるスタッフと話し合う。”
Lucas Neil が出場停止、 Brett Emerton が召集されない中 GK Mark Schwarzer に主将としてのリーダーシップの責任が掛ってくるがそれに就いては“他に選択は無い”と主将バンドの主について言及した。

“最も経験があり最も代表キャップ数が多い選手が常にリーダーとしての責任を負う。たとえば Mark Schwarzer の様な選手がリーダーである。”と述べた。 
また Pim Verbeek 時代には見られなかった A-League から選手を6人も選出したことに就いては
“私は常に A-League を至近距離で見つめている。時にマスコミもサポーター達も絶えることが難しくなる。しかしコーチとしても立場から見れば選手達の成長の過程を見なければならない。選手たちはどのように取り組むかをしらねばならない。たとえだれのサポートを受けずとも全てが自分の思い通りにはならない。選手たちは少し考えて、自分の道を進む為にファイトしなければならない。”  と語った。
今大会の東アジア選手権から参加をしているオーストラリアは12月に香港で行われた予選から出場せねばならなかったが香港、そして北朝鮮を抑えて本大会出場権を勝ち取った。(女子の Matildas はだめだったけど。)そのメンバーから Cornthwaite, McKay, Milligan, GK Ryan, Thompson , Thwaite,( 以上が北朝鮮戦のメンバー) Djulbic, GK Galekovic そしてRogicら 9選手が選出された。 そして Bretto Emerton も東アジア選手権メンバーであった。
オーストラリアが東アジア選手権に出場するという“吉報”を聞いた時、今夏自分が韓国に“遠征”することを考え始めた。



Schwarzer says Cup dream is on the line against Oman
Socceroos のメンバーでは誰一人として次のオマーンとのワールドカップ予選がどれだけ重要かを教えてもらう事を必要としていない。 こう語るのは GK Schwarzer だった。
“私は選手達個人個人に次のゲームがいかに大切かを説く事が必要だとは考えていない。なぜなら誰もがそう思っているからだ。 それはワールドカップ予選の中で中枢でもある。”

これまで代表試合出場99をを重ねた Schwarzer は例えあの厳しいコンディションのアウェーゲームを 0-0 で引き分けたオマーンをホームに迎えるとはいえオマーンを決して安く見積もってはいなかった。
“これまでの対戦記録がどうであれ、彼らは新興国であるとは当然とは思えない。 彼らはブラジル2014に進出できるチームの一つとしてあらゆる手を尽くしてくるだろう。”

Schwarzer は Socceroos 達はオマーンを低く見すぎる事には集中しないと語った。その代わり選手達はオーストラリアに問題を起こさないというよりもむしろオマーンが我々にどんな問題を起こすかというとを考えている。

オマーン戦で代表100試合出場を飾る Schwarzer は前のワールドカップ予選ではどう考えても彼の守るゴールを破ることは考えられなかった。圧巻は前回のワールドカップアジア地区最終予選。MCG での最終戦、日本戦で闘莉王にヘッドを決められるまで7試合連続無失点。 所属先の Fulhamでも彼のスーパーセーブが何度もピンチを救っていた。 今アジアではオマーンの Al Habsi と並んでナンバーワンのGKだと思う。 しかし最近は完封試合が少なくなった。しかしそれは Schwarzer だけの責任ではない。 DF陣がこの4年間で大衰退しているに他ならない。 世代交代はここから取り組まないときびしいと思われる。



Cahill calls for raise of pace in race to qualify

試合はハイテンポのなるだろう。そして我々には十分なエネルギーがあることを願っている。” Cahill は語った。
“国際試合はすこしリラックスしたスローテンポになりことは解っているが、我々はオマーンを相手にプレッシャーをかけて我々のスタジアムでは歓迎されていないと感じさせねばならない。 オマーンは多くのプレッシャーの中で結果を出さねばならず、彼らはラインを下げて来るだろう。 我々は両サイドから、 Kruse, Brosque そして Holman らが多くのクロスを上げてくれることを願っている。
“オーストラリアは私にとって違ったチームだ。 常に自身を持ってプレーをしピッチには異なったスタイルで入る。しかし監督が望む起用でプレーする準備を行い、もっとも重要なことを考える。 異なったポジションに適合するという事は自分のキャリアーを通じて行ってきたことだ。”

Cahill は日本戦で何度もゴールを決め、我々はゴールゲッターという印象があるが何度かテレビで見た彼が Everton 時代のプレーを見るとむしろ中盤の役割に集中しておりセットプレー時にはゴール前に上がり得意のヘディングを見せていた。
その Cahill は今 MLS の New York Red Bulls でプレーをしている。
“ Everton を後にした大きな青写真は次のワールドカップに出場することでそれが Socceroos に出来るすべてのことだろう。私にとって New York はファンタスティックな場所だ。 MLS でプレーすることは偉大なライフスタイルで MLS 自身も素晴らしいリーグだ。 我々は3試合行い、充分な休養をとれた。そして良いプレシーズンであった。”

 

最近は Brosque が(というよりも彼はもっと早く代表入りしてもおかしくなかった。)の加入で一時に比べれば攻撃に少し厚みが出てきたけどまだ Kennedy が怪我に悩まされたり次の世代が育っていない。 このワールドカップ予選も Cahill 頼りは否めない。そして Kewell は今どうしているのだろう?     続く

ワールドカップ出場決定はお預け。心配はしていないけれど….. Jordan 2-1 Japan 26th March 2013

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ヨルダン戦キックオフの数時間前。シドニーで行われたオーストラリア対オマーン戦は何とかオーストラリアが引き分けた。
この試合を見ていて思ったのは最近は便利な WEB SITE があるなぁと言う事と日本のマスコミは既にワールドカップ出場が決まったみたいな雰囲気に溢れていたけど。ヨルダンイレブンが俄然元気になったんじゃないかなという危惧だった。 
この時はまだその不安が的中するとは思えなかったが…….

ヨルダンは弱くない。さいたまスタジアムで 6-0 で勝ったからと言ってそれが額面通りの実力差ではない。アンマンでは Socceroos は敗れているんだ….. 知人友人には言い続けていた。それにアブドゥッラー国王というサッカー好きの国王もいる….( あまり関係ないか )

日本のスタメンは怪我で招集できなかった本田と長友以外は全員昨年6月さいたまスタジアムのスタメンと同じメンバー。長友の替わり左SBには酒井高徳が。そして香川がトップ下に入り清武が2列目左に。そして岡崎が右に配置された。



一方のヨルダンはそして日本でもなじみのGK Amer Shafi をはじめ8選手が6月の日本戦と同じであったが替わったメンバーのうち2人は日本戦の6失点が効いたのか DF 。CB ? Mustafa Hassan Ali , 右SB 23. Oday Zahran 。そしてボランチの ?Shadi Abu Hashhash が6月の試合には出てこなかった。 
この日のスタメンは直前のベラルーシとの練習試合と同じスタメン。更に2月に行われた Asian Cup 予選のシンガポール戦
のスタメン10人が日本戦でもスタメン起用されたがCB ? Anas Bani Yaseen, ? Basem Fathi を含めたDF陣は4人ともシンガポール戦、ベラルーシ戦ではスタメン起用された。 日本の真剣勝負は昨年11月のワールドカップ予選のオマーン戦以来で、その間ヨルダンは12月に西アジア選手権2試合 ( 0-1 Iraq, 1-2 Syria ) 、Asian Cup 予選1試合 ( 4-0 Singapore ) と“刺激”が入っており、今から考えればその差も試合結果に少なからず影響したと思う。



コイントスで勝ったヨルダンが陣地をとったので日本のキックオフで始まった試合は日本がヨルダンゴールに迫る。45秒、1分38秒には香川が縦へのドリブルでヨルダンPA内に迫る。 3分には前田と香川で左サイドを崩し中に入れるがここは? Saeed Murjan がクリアー。この試合の日本は?前田、?遠藤そして?今野が開幕したばかりのJリーグ所属。試合勘が気になると思った。しかし前田は左右に流れて攻撃の起点となっていた。 
3分40秒には香川と清武のパス交換で左サイドを突破。最後はPA内に切れ込んだ清武が香川に戻し香川がシュートを放つもGK Amer Shafi の正面に。 ここは清武がそのまま撃ってもよかったか….
5分44秒には岡崎と内田で右サイドを崩しゴール前に上げると清武を通り越したその先に香川が飛び込むがまたも Amer Shafi にパンチでクリアーされた。 立ち上がりの日本はセカンドボールをよく拾っていたのでヨルダンは後方に選手を集めざるを得なくなり前線の選手が孤立気味だった。
10分41秒ようやく左サイドを上がった? Odi Al Saify が中に入れ? Ameed Deeb が?長谷部と競りながらシュートを放つが大きく外れた。だがさすがホームのヨルダン。この時は大歓声があがった。 6月の日本戦では? Ahmed Hayell Ibrahim が1トップでたまにトップ下に置かれたThaer Bawab が上がって2トップを組んでいたが後半に Anas Hijah と替わって下げられた。 6月の日本戦では2列目左だった? Ameed Deeb がこの試合ではトップ下に入り2列目左だった Odi Al Saify が右に入り2列目左には日本戦ではSBだった? Khalil Zaid Banuateyah が入っていた。 
14分3秒。日本は決定的なチャンスを逸する。 遠藤からボールを受けた逆サイドの清武がクロスを上げると前田がフリーでヘッドを放つが GK Amer Shafi がナイスセーブでストップしてしまった。 ここは決めてほしいと思ったけど、 Amer Shafi は以降の流れを暗示するかのようにこの試合当たっていると思わされた。



15分を過ぎるとヨルダンの?Al Saify がドリブルで左サイドを上がってくるようになってきた。15分49秒には内田をかわしてシュートに持ち込むれGK川島が何とかストップ。 その後のCKから? Ameed Deeb ? Ahmed Hayell につながれるが最後は吉田がクリアー。 24分にはまたも ? Al Saify が中央からドリブルシュートを放ち川島が右に倒れてストップ。 6月の日本戦ではあまり目立った動きはなかったけどこの試合は左サイドに回ったせいかサイドをどんどんドリブルで突いてきていた。
しかしゴール前への運びは日本が1枚上手と思わせられる。 19分41秒、遠藤からボールを受けた岡崎が前田を越えて清武に送る。Oday Zahran と競りながら清武が放ったショットはGK Amed Shafi の正面に。 22分38秒には岡崎からオーバーラップした内田に渡り中の長谷部にもどし前線に浮き球を上げるとオフサイドラインをうまく突破した前田が完全にフリーでヘッドを放つがポストを叩いてしまう。 あぁこれが決まっていれば〜と今でも思わされる練習でも来ないような素晴らしいロビングだった。 
23分頃になると長谷部が前に出るようになってきた。 そして香川のドリブルが目立ちだす。 35分香川はドリブルで相手PA内に切れ込み? Bani Yaseen をかわし次はシュートと思った瞬間に Oday Zahran に倒されこぼれ球を拾った長谷部がそのままシュートを放つがクロスバーを大きく越えた。PKを取ってくれてもよかったと思ったんだけど…
劣勢のヨルダンベンチは右SB Oday Zahrem を早々と下げて? Adanan Adous Suleiman を投入する。 Adous Suleiman はシンガポール戦、ベラルーシ戦では後半から途中出場で起用された選手。この試合では前半からの出場となった。
38分岡崎が ? Al Saify を倒してFKを与える。テレビに映し出された川島に緑色のレーザー光線が当たっているのがわかる。未だにまだこんなことをするのか、と思う。こういう行為にFIFAは罰則を与えないのかな?



46分これで前半ラストプレーというところでヨルダンがCKを得る。なんだか嫌な予感がするなか? Ameed Deeb が入れたクロスに遠藤と岡崎の間に割って入った? Zaid Baniateyah が放ったヘッドが川島を破って日本ゴールネットに突き刺さってしまった。 





最後のワンプレー。痛い時間の失点であったが後ろから入ってくる Baniateyah には誰もマークが付いていなかった。日本は最終予選で初めて先制ゴールを許した。 しかしこの時はまだそれほど…と思っていた。良いハンディになると思った。

後半、まず日本はどの時間で同点ゴールが決まるか…と思いながら見ていた。56分には内田から香川に渡りその後のこぼれ球を岡崎が放つがGK Amer Shafi がまたもストップ。 57分には内田が? Hasam Ali と競り合いながらクロスを入れるがここも Amer Shafi がキャッチ。 ヨルダンDFは前田にボールが入った時の寄りが早くなっているように思えた。
そして60分、清武から酒井高徳に渡ったところを? Ameed Deeb が当たりに行きボールを奪取。そして粘って? Ahmed Hayell に渡ると Ahmed Hayell は力強いドリブルで右サイドを突破。マークに入った吉田も振り切り必死に戻る高徳がマークに入る前に放ったショットが日本ゴールに決められ追加点を奪われてしまった。





高徳がボールを奪われたのは仕方ないにしてもAhmed Hayell にマークに入るよりも吉田が振り切られた時のカバーを予想して中を埋めに行ってほしかった。
それにしても試合開始から時折見せる Ahmed Hayell, Odai Al Saify の両選手の力強いドリブルは驚異だったけどついに得点に結び付けられてしまった。ワールドカップ予選で2点差を付けられたのは1993年、ドーハでのワールドカップ予選のイラン戦以来だった。 
2点を追う日本ベンチは長身のハーフナーをアップさせる。 前田とツィンタワーを組むのかな?と思ったけど64分に前田を下げてワントップを替えただけだった。 ヨルダンはボランチの2人そしてトップ下の Ameed Deeb も下がり気味になり、攻撃時には2列目の両サイドが一気にフォローにはいるという守備的な位置取りとなる。それでなくても前半からヨルダン選手の球際の強さが目立っていたけど…ただ67分何故ヨルダンベンチは? Al Saify を下げて? Abdallah Deeb Salim を入れたのだろう…
67分には清武と岡崎のポジションを入れ替えた。それが功を奏したか69分、中央を上がった長谷部が右サイドの清武に送りワンタッチで清武は中に浮かし玉を送ると香川がうまくトラップしてBani Yaseen のマークをかわして放ったショットが決まり1点差となった。 この一連の動きは見事。そして香川はトップ下よりもボールを受ける側の方がいいと思った。



そして早い時間に1点差になったので少なくとも勝点1は手に入ったなと思った。
そしてその直後に清武からスルーパスを受けた内田が一気にドリブルでPA内に突破してきたところを振り切られた Abdallah Deeb が後ろから入ったチャージで倒されるとイラン人の Faghani Alireza 主審はすかさずペナルティースポットを指した。
よしこれで同点、そして逆転と胸算用した。 ボールを拾った遠藤に Bani Yaseen が寄ってタッチをする何を話したんだろう?そして遠藤の顔に緑色のレーザーポイントが当たるのが分かる。



GK Amer Shafi はアジアでも屈指のGKで日本のマスコミは2004年の Asian Cup のPK戦で立ちはだかったというけどあの時は俊輔も三都主もぬかるんだピッチに脚を取られただけで Amer Shafi のセーブで止められたわけではなかった。 この試合では素晴らしいセーブを連発していたけど。
しかし遠藤の蹴ったPKを左に飛んで弾き出してしまった。これは1年に1度出来るかどうかのファインセーブだったと思った。大歓声がわき上がる。







そしてCKはハーフナーが落とし今野が放ったショットが左にこぼれフリーの吉田が倒れ込んでボレーを放ったがゴール枠を外れてしまう。吉田はトラップしてもよくはなかったか…..
死の淵から蘇ったヨルダンイレブンはこれで一気に元気になった。 74分にはFKから Ahmed Hayell が吉田と競りながらシュート放ち川島が弾き出しそのこぼれ球を Abdallah Deeb が拾いに走るが先に高徳が蹴りだす。76分50秒には内田と競り合った? Basem Fathi がCKを勝ち取り、観客をあおる。しかしそのCKにPA内に入ったヨルダンの選手は2,3人だった。
78分日本ベンチは高徳を下げて駒野を入れる。 2点目の原因を創ってしまった高徳であったが前半の中盤からは積極的に上がるシーンも見られた。しかしその裏を突かれることもあった。 所属先の Stuttgart ではサイドをこんなにスピーディーに上がったり下がったりしないだろうなぁとも思った。
駒野はよくサイドを突破し効果的なクロスを送っていたけど標的になるハーフナーは落とすばかりでなくゴールを狙ってもよくはなかったか?



85分30秒、3人目の交替選手、乾が清武に替わってピッチに入る。 ドリブルでPA内に切り込んでくれと願うけど、カナダ戦の様に憲剛を入れても…と思った。 
日本はハーフナーに当ててそのこぼれ球を狙ったり、乾、香川がドリブルで突破したりして何度もヨルダンゴールに迫る。89分には波状攻撃を見せるが最後は乾が厳しいマークにシュートが打てない。その直後の岡崎のシュートは長谷部に当たってしまう。91分54秒、駒野のクロスはわずかに香川に合わず、その直後の遠藤の入れたCKに吉田、ハーフナーが飛び込むがシュートに持ち込めない。 そして4分あったロスタイムが終わっても得点は生まれずタイムアップのホイッスルが鳴り日本のワールドカップ出場決定は先送りとなった……

選手達は油断はなかったと思うけどホームでオーストラリアを破る実力は半端じゃなかったということか?もし11月のアウェー戦がオマーン戦でなくヨルダン戦だったら….と思うとぞっとした。

この勝利でワールドカップ出場が現実的となって来たヨルダン選手達は大喜びだった。 何故国王は来ていないのだろう?おそらくここは国王の安全を保障できるVIPルームはないではないかな…. だから警備上の理由で来ていないのか?それとも一般人に変装して紛れ込んでいるのかも。 小泉首相(当時)を自らの運転で出迎えたり市民の生の声を訊くのに一般人に変装してタクシーに乗り込む国王だから…..



試合後ずいぶんザッケローニ監督が興奮していた。後でわかったことだけど香川と無理やりユニフォーム交換をした Odi Al Saify がそのユニフォームを勝利の獲物とばかりに観客に掲げて首切りのポーズまでしたらしい。 この選手良いプレーしていたのになぁ〜……



この試合結果、もっともがっかりしたのはオーストラリアだろう。 6月4日さいたまスタジアムでの日本戦は絶対に負けられなくなってきた。 残り2試合で勝点1が必要な日本の断然有利は変わらないけど、もしオーストラリア戦で….と思うと高みの見物….という余裕もないと思う。 次は本田か長友のどちらかは復帰してほしいと思った。

そして6月4日。何とかしてチケット手に入らないかな…  

あぁ〜 J-League のレベルは…. 浦和レッズ 1-3 全北現代 3rd Apr. 2013

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試合が終わり、両チームの選手達が握手を交わす。そして現代の選手達がセンターライン上に並びレッズサポーター達が陣取るゴール裏に向かって一礼をする。私は拍手をしようと思ったがサポター席からはブーイングが。 おいおいここまでしているのにブーイングか?確かに目の前で3連続ゴールを決められ、これ見よがしのガッツポーズも取られはしたけど、ここでブーイングはなぁ…
前の日にはダルビッシュが敵地 Houston で打者26人連続アウトの後に完全試合を逃しベンチに引き揚げるときはホームの Astros ファン達が彼を温かい拍手で迎えられた。 それと比べると….. 別に時分はレッズサポータではないけど。



そう、別にレッズサポータではないけど今年のACLは楽しみにしていた。2007年は何度も当時小学校6年の息子とここでACLの試合を観戦した。 特に Sydney FC との試合は今でも交流がある Sydney FC サポーター達と知り合った試合として思い出に残る試合だ。 あれからもう6年が経つ。小学生だった息子は高校生になり今は友人とたまにさいたまスタジアムに来ているみたいだ。

心配された雨も上がり気温もそんなに下がらなかった。ただ少しきつめの風が吹いている。この前の柏対 Central Coast 戦と言い今年のACL 観戦は天候に恵まれない。 まぁ2009年は大雨の中等々力で観戦したけど。
着席した時はもう両チームスタメン発表が終わった後だった。 観客席は満席ではなかった。そしてこの円安の折、もっと韓国からサポーター達も来るかと思ったけど。2007年の準決勝戦は城南一和を応援するサポーター達でアウェー側の席は埋まったんだけど..



3日前新潟を 2-0 で降したレッズはその試合からメンバーを何人か替えてきた。負傷退場した永田に替って投入された那須がそのままスタメンでCBに。森脇に替わって坪井が今シーズン初めて公式戦出場。ボランチの阿部と鈴木はそのままで、MFは右に梅崎に替わって平川が左に宇賀神に替わり関口がそれぞれ起用された。ワントップは興梠ではなく新潟戦では途中出場で貴重な追加点を決めたマルシオ=リシャルデス。原口と柏木のトップ下は同じだった。新潟戦から選手を5人入れ替えて臨んだ。



一方の全北現代はかなりメンバーを替えていた。 GK はベテラン42歳の崔慇誠ではなく?権純泰。DF陣はCBに?鄭仁煥とオーストラリア国籍の長身 187cm の 18 Alex Wilkinson 。 左サイドは?朴源載。右サイドは?鄭赫。アンカーに? 林遥煥が置かれボランチに?徐相民とかつて名古屋でプレーした?金正友。 2列目右にはブラジル人の Edinho 。かつて帰化させて韓国代表に入れたらよいとまで議論された選手だった。 水原戦は30 Park Hee Do だったが浦和戦は ?李承?が2列目左に。そしてワントップはベルギー人の長身FW ?Kevin Oris。 2009-11 Antwerp でプレーし、昨シーズンは韓国の大田に移籍。今シーズンから現代でプレーする。そして私の目当ての?李東國はベンチスタートだった。



さすがさいたまスタジアム。試合前から国際試合の雰囲気がいっぱいだった。数は多くないが現代サポーター達も熱心に上げる。するとそれをかき消すかの様に浦和サポーター達が大声援を送る。 だけどこの時は声援だけで結果が伴ってくれれば…. と少し心配になった。それが的中するとは….



Jリーグのゲームでは後半に地元サポーター側に攻め込む様にエンドを決めるという不文律があるらしい。開始前から結構風が吹いていてもしその通りにエンドをとっていたのなら疲労が溜まる後半にレッズは風下になる。韓国のチーム相手にそれは厳しいと予想していたのでいつもと反対の方のエンドでキックオフをしてくれないかな?と思っていたらその通りとなった。そして試合はレッズのキックオフで始まった。と、いうことはどちらがコイントスで勝ったかわからないけど現代が前半風上のエンドを取ったということか…..
1分22秒、いきなり原口が地元サポーター達が陣取る前のゴールにドリブルシュートを放つがこれはクロスバーを越えた。しかし大歓声が上がる。そして5分25秒、槙野が中央やや左からドリブルで現代PAに切れ込むと相手DF二人に囲まれながら粘って原口に送りまたも原口がドリブルシュートを放つと今度は現代ゴールネットにその弾道は突き刺さった。 





なかなか今のJリーグの日本人選手でドリブルシュートを撃てる選手は多くない。原口には是非それを武器に代表に。そして出来れば欧州で…と期待している。だけど息子はレッズ以外ではプレーして欲しくないみたいだ。
その後もレッズが攻勢を続ける。 攻撃時には槙野が左SBに入り一気に上がり阿部がCBに入り槙野の後ろを埋めるのがよくわかる。 10分には啓太のスルーパスを受けた原口が鄭仁煥と競りながらシュートに持ち込むが惜しくも外れる。 11分には柏木が絶妙のスルーパスを原口に送るがこれはわずかにオフサイド。13分には平川からパスを受けた原口が今度はスルーパスをリシャルデスに送るがリシャルデスのシュートはポストの左に。リズムよく攻め立てるレッズの攻撃に追加点の期待が高まった。
劣勢続きの現代は16分、徐相民が阿部に倒され得たFKを Eninho が直接狙う。その弾道はクロスバーをかすめるように上にそれていった。さすがブラジル人選手こういう武器もあるのかと思わせられた。そのFKを貰うためか現代の選手は立ち上がりから競り合い時にはよくひっくり返る。球際の強さが韓国選手の特徴と思っていたんだけど…. 19分にも柏木と競り合った朴源載が倒れてFKを貰ったがこれもちょっと…と思わされた。
20分、今度は Wilkinson が原口をPAエリアのすぐ外中央で倒してFKを与える。 このFKリシャルデスが直接狙ったが惜しくもゴールの角を叩いてしまう。後方のレッズサポーター達から一斉に溜息が漏れた。



しかしこのチャンスの後から徐々にレッズはサポーター達の方に向かう時間が少なくなっていった。 現代は左SBの朴源載が上がる時間が多くなってきた。 28分には朴源載の上がりからCKを得て長身の Oris が飛び込むがここは関口と那須が二人ががりでマーク。 32分には啓太が相手を倒して献上したFKから繋がれて左サイドからあげられたクロスにまたも Oris が槙野と競りながらヘッドを放つがこれはわずかにクロスバーを越えた。 現代は 2列目左の李承?がトップに上がり Oris と2トップを組んだり2列目右に回り Edinho をトップに上がらせたりして長身の Oris にハイボールを当ててそのこぼれ球をから攻撃に転じようとしてきた。そしてレッズの両サイドを右が李承?、左を朴源載がばんばん突いて来た。 38分加藤が蹴ったゴールキックを長身の Oris が体に当てて跳ね返ったボールがあわやゴールインとなりそうになった。リードしているレッズが余裕無い様に見られた。
終了間際に啓太が粘ってシュートに持ち込んだけどゴールには至らず。レッズリードのまま前半が終わった。しかしチャンスがありながら追加点が奪えなかったこと、そして前半の終盤は結構押し込まれたことが気になった。



ハーフタイムを利用して気温が低くなってきたのでアンダーフリース、日本語でズボン下?股引?パッチ?を履きにトイレに行った。そしてトイレから出た後に何人かの人がラーメンを楽しんでいた。こういう時は温かいラーメンはありがたい。海外のスタジアムではお目にかかれない。第一特に欧州人はビール売り場に殺到し並ぶということをしない。




日本のスタジアムの良い所を見た好印象に浸りながら席に戻ると今度は物々しい雰囲気が。 私が座っていたところはアウェーサポーターズシートとの境界線近く。緩衝地帯が設けられているが数人の日本人サポーターが現代サポーター達に何か叫んでいる。そのうちに2人が柵を乗り越えて現代サポーター席に乱入しようとしているのを警備員数人が押し留めていた。 日本人たちは口々に”竹島を返せ!””盗んだ仏像返せ”とか叫んでいる。さらには”韓国女はブスばかりなんだよ!”とも叫んでいた。 10人ほどの現代サポーター達もこちらにやってきて何やら叫んでいる。向こうの方も警備員達が着席するようになだめられていた。 現代サポーターのうち一人がレッズのマフラーに何やらしようとしていたがその行為は試合中からあったらしくどうもそれが発火点になったみたいだった。
日本人達は”俺たちが韓国に行ったときはもっとひどくやられているんだ!”と警備員達につっかかっていた。中にはいきなり煙草を吸いだす輩も。 警備員は大変紳士的にしかし強力に彼らを押し留めいていた。 これがドイツあたりだと体重100?は下らない屈強な警備員が出て来て本当につまみ出されていただろう。 こういう光景も日本的なのか?
私も日韓関係に就いては竹島は日本固有の領土と信じているし従軍慰安婦なんて韓国側と日本共産主義のでっち上げと確信している。更に対馬から盗まれた仏像をユネスコ憲章に反して韓国の高等裁判所が日本に返還しないのは(ただこういう返還されないのは対馬の仏像だけでなくもっとたくさんある。) 許せない事だと怒っている。
しかしそれはここでは議論すべきじゃないと思う。ただ現代サポーターの行為もいただけないなぁ。 それだけにこの試合はレッズに勝って欲しかったんだけど….




後半レッズは交代選手がなく現代ベンチはCB Wilkinsonを下げて?李東國を投入し Oris のやや後方に置いた。そしてアンカーだった鄭仁煥がCBに入った。50分にレッズは平川からのクロスに原口が飛び込むがやや合わずに逆サイドに流れ関口からの折り返しを柏木が放ったがゴール枠は捉えられなかった。そしてこのシーン以外は後半開始から現代が常に前半の終盤の流れのまま押しまくっていた。51分37秒、浦和ゴール前やや右でFKを得た現代はそのFKから李承?がノートラップで合わせて放ったショットがそのままレッズゴールに飛び込み同点とされてしまった。 ゴールが決まった時はあまりにも静かだったので現代サポーターたちでさえすぐにわからなかった。





以降も主導権を握るのは全北現代。 李東國が入ったことにより前線の収めどころが増えレッズDF陣は常に後手を踏むようになった。同点にされた直後にも Eninho にドリブルでシュートに持ち込まれるも何とかストップ。55分には3連続CKとされ最後はGK加藤がナイスセーブで防ぐ。 58分には槙野が上がった後方をカウンターで突かれる。 
これは逆転ゴールも時間の問題かと思われた64分、またも自軍ゴール前でFKを現代に与えるとそのFKから中央から李東國が飛び込みそのままゴールを割られてしまった。さすがベテラン現役韓国代表FWと思わされた。



しかし李承?のゴールと言いセットプレーのマークが甘いなぁと思った。 逆転を許したレッズベンチは今シーズン初出場の坪井を下げて興梠を入れトップに入れリシャルデスと原口が2列目に。そうなると坪井のところには啓太か平川か誰が入るのか…と思っていると現代の方がサイド攻撃の起点となっていた李承?を下げてくれた。 そして投入されたのは2009-11 AEK Athens でプレーしたブラジル人選手? Leonardだった。
69分、かつて名古屋でプレーした元代表の金正友が中に入れると一旦はDFが跳ね返すがこぼれ球を拾われ前線に走り込んだ Oris にスルーパスが通るがここは那須が何とかシュートを撃たせない。 何とか3ゴール目は防いでくれよと思ったその直後、右サイドから浦和ゴールに向かって放り込まれた Eninho の弾道がそのままゴールに吸い込まれてしまった。 GK加藤のポジションをしっかり見ていてのロングシュートだった。 目の前で3連続ゴールを見せられたレッズサポーター達にとってまさに悪夢のとどめのゴールだった。 そしてその度に数では圧倒的に少ない現代サポーター達の歓声がスタジアムに響いた。





71分関口が下がり宇賀神が入ったが以降もなかなかゴール前にパスが入らず現代選手達の球際の強さが目立った。 相手を止めるときは激しくタフに。そして時折ファールを貰う為に倒れたり。
79分権純泰からのゴールキックをトラップし損ねたところを原口が見逃さず拾い上げそのままドリブルシュートを放ったがここはGK権純泰がナイスセーブ。 このシーンが後半唯一レッズサポーターを沸かせたシーンだった。 この直後に原口はベンチに下がり梅崎が投入された。 後半に入りレッズの攻撃は原口のドリブルとリシャルデスのボールキープが頼りだった。 そのリシャルデスも次第にマークが二重、三重に付かれるようになりボールを上手く出せなくなってきた。 そして2点差の余裕からか現代はDFラインをしっかりと上げて全体をコンパクトに保ち常に数的優位を創っていた。それでなくても一歩の出だしが早くレッズイレブンはボールをなかなかコントロール出来なかった。
ロスタイムに入りCKのチャンスを得たレッズは槙野が飛び込むがクロスバーを越えてしまい、スコアーは変わらずタイムアップとなった。



立ち上がりの時間に追加点が決まっていればもっと異なった結果になったかもしれないけど、現在Jリーグで2位を走るレッズが地元での完敗であった。永田の負傷欠場は大きかったかもしれないけどちょっとJリーグのレベルが….と思わせられる試合内容と結果だった。
韓国の選手が試合後“ K-League Classic では観客が2万人も入る試合は稀だ。大観衆の前でプレー出来る事がモチベーションとなる。”と語っていたらしい。 ホームアドヴァンテージを逆にモチベーションにされたなぁ。そういえばオーストラリアの選手もレッズは毎試合4万人の観衆のスタジアムでプレーするのか?と羨ましがっていたのを覚えているけど。



この試合の3日後雨の中のさいたまスタジアム。レッズは磐田を相手に終了直前原口のドルブルシュートで試合を制した。これで生き返るかと思っていたけどその3日後、アウェーでの全北現代戦では終了直前に徐相民に同点ゴールを許し2点リードを守れず
勝点3を奪えなかった。この結果ACLでは非常に苦しい立場になった。 次の広州恒大戦はどうしようか?だけど広州は一見の価値のあるチーム。このチームを見るのを主目的としてさいたまスタジアムに出掛けようか…と思っている。



浦和レッズ:(4-5-1)18-加藤;2-坪井(66’30-興梠)、4-那須、5-槙野、8-柏木;10-リシャルデス、11-関口(70’3-宇賀神)、13-鈴木啓太、14-平川、22-阿部;24-原口(80’7-梅崎)

全北現代 :(4-5-1)1-権純泰;5-鄭仁煥、7-徐相民、18- Wilkinson (46’20-李東國)、19-朴源載;8- Edinho(73’4-金相植)、11-李承?(67’10-Leonardo)、14-金正友、15-鄭赫、17-林遥煥;9-Kevin Oris


柏レイソルが J-League を救う…. 柏レイソル 0-0 水原三星 9th April 2013

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試合が終わり柏駅に向かう途中、I Phone で全北現代vs 浦和レッズの試合結果を検索した。 前半が終わった時は 2-0 で浦和がリードしていた、後半途中は 2-1 にされていたけど…. そして試合は終わり 2-2 と映し出された。 あぁ….2点差を守れなかったか…勿体無いなぁ…と思った。 別にレッズサポーターではないけど勝点の計算をした。広州恒大がタイのムアントンに負けることはまず考えられないし… 次のラウンド進めるのはレイソルだけか…とちょっと残念に思った。 あぁ J-League が….

前の週の ACL 日韓対決は1勝3敗だった。その唯一の勝利を収めたのが柏レイソル。
相手はかつて韓国の銀河系軍団とも呼ばれた水原三星。 アウェーで三星を 6-2 で撃破するのだからその力は半端じゃないと感じた。 しかも不可解にPKを4度も取られていたのに。 今度はレイソルが三星をホーム日立に迎える。

2011シーズン覇者のレイソルは今シーズンはこれまで2勝1分2敗の8位タイ。首位横浜マリノスとは8勝点差を付けられているがACLでは本当に頼もしくこれまで他のJ League 勢の停滞を尻目に3戦3勝。この試合で勝利を収めACL4連勝としベスト16進出を決めて欲しい。そして同組のオーストラリア Central Coast mariners への援護射撃をして欲しいと願った。



この日のレイソルのスタメンは3日前ここで名古屋と対戦した ( 3-3 ) スタメンから3人が替わった。CB 鈴木大輔と組むCBには累積警告で出場停止の近藤直也に替わって渡部博文。 そしてレアンドロドミンゲスは負傷の為ベンチ入りもしておらず2列目右には名古屋戦で後半から田中順也に替わって出場した茨田陽生が、そして2列目左には狩野健太ではなくジョルジ=ワグネルが起用された。 前の三星戦でもMFは右がレアンドロで左が狩野だった。 他の8選手はみな三星戦、名古屋戦から連続スタメン。7日間で3試合、間の1試合が韓国でのアウェーゲームで選手達の疲労が少し気になった。



一方、前節ホームでPKを3度も失敗した上にレイソルに 2-6 と粉砕された水原三星は徐正源監督の怒りが爆発したのか次の K-League Classic の大田戦ではレイソル戦のスタメンから FW 鄭大世、MF昊章銀、CB 崔在洙GK梁棟源以外はすべてメンバーを替えて臨んだ。( 途中から交替出場をした FW Stevica Ristic はスタメン起用された。)そのカンフル剤が効いたのか試合は 3-1 で勝利を収めた。 それとも次のレイソル戦に備えて選手を温存したのか….
前節は大敗したので大幅なメンバーチェンジを予想したけど大田戦に出場した選手でこの日のスタメンに名を連ねたのは6人だけだった。 GKには前節のレイソル戦、大田戦では出場しなかった(怪我でもしていたのかな?それともワールドカップ予選の疲れか?)韓国代表GK鄭成龍がスタメン出場。 CB にはかつてJEF 千葉に在籍し昨年まで清水エスパルスでプレーした Edward Bosnar が前節レイソル戦では出場機会が無かったが大田戦に続いてスタメン起用され、前節のレイソル戦では Dzenan Radoncic に替わって途中から投入された朴宗真が2列目右に、左には大田戦に抜擢された金大?がこの試合もスタメン起用された。
両チームともMFを替えてきた。鄭大世と組むもう2トップのもう一人は Radoncic ではなく前節では途中出場だったマケドニア人FW 189cm のStevica Ristic が起用された。 Ristic は2007年に韓国に渡り全北現代でプレーし翌年から2シーズン浦項スティーラーズにローン移籍していた。2010年からはウズベキスタンの Bunyodkor に移籍しさらにロシアリーグの FC Amkar Perm にも移ったが今シーズンから韓国に戻り水原三星でプレーしている。



2004-10 韓国史上最高の選手で韓国の釜本と言われていた車範根が監督を務め韓国では最も近代的なクラブとされ最大数のサポーターを誇る水原三星ブルーウィングスは他クラブの模範とも言われてはいるがまだAFC Champions League のタイトルは勝ち取ったことはない。これまで韓国勢では全北現代 ( 2006 ) 浦項スティーラーズ ( 2009 ) 城南一和 ( 2010 ) そして蔚山現代 ( 2012 ) が優勝を果たしているので三星サポーターとしてはそろそろ優勝してもと焦っているころだろう。(前身のアジアクラブ選手権では2000-01, 2001-02 と2連覇を果たしているけれど。) 現役時代は日本代表をスピードのある動きで結構苦しめた徐正源監督としては勝点3が欲しかった試合ではなかっただろうか….

試合は三星のキックオフで始まった。という事はレイソルがエンドを取る権利があったはずなんだけどこの試合も前の週の浦和同様に前半に自軍サポーターの前のゴールに攻め込むエンドを取っていた。 キックオフ前に韓国代表の鄭成龍がゴールに着くと大ブーイングだった。ここは専用競技場でしかもピッチと観客席の間が狭いので鄭成龍はどう感じただろう?だけど鄭成龍のゴールを破るのは容易じゃないとも思った。



反対側には熱心な三星サポーター達が。 円安だからもっと人が来るかなと思ったんだけど。まぁ Central Coast 戦よりかはずっと多かった。 



開始20秒鄭大世が中央を突破した Ristic からボールを受けてシュートに持ち込むがこれはGK菅野の正面に。立ち上がりは Ristic が右サイドにより朴宗真と洪淳学との連携で右サイドをよく突いていた。12分には Bosnar から逆サイドの朴宗真に振り折り返したところを Ristic を経由して鄭大成に渡り渡部のマークを受けながらもシュートに持ち込む。  レイソルはレアンドロが不在の為かなかなかボールが繋がらず反対に三星のカウンターを食らったりしていた。20分にようやく左サイドを上がりFKを貰うと増嶋の入れたFKに中央で工藤が体を反転させてシュートを放つ。 惜しくもポストのわずか左を通過したが最初にレイソルサポーター達が沸いたシーンであった。 そしてその直後に今度は鈴木が鄭大成を倒してFKを与えると洪?が直接ゴールを狙う。その弾道は菅野が脚でクリアー、リバウンドを Ristic に撃たれたがポストの右に外れてくれた。

20分を過ぎるとレイソルは徐々にボールが繋がるようになり度々三星ゴール前に迫るようになった。26分には田中から左サイドの大谷に繋ぎ折り返したところを工藤が走りこんで撃ったが今度はジャストミートしなかった。  

28分、今度は三星が縦への突破を見せる。左SBの洪?が一気にドリブルで上がりシュートに持ち込むが菅野がファインセーブでストップ。そのこぼれ球を金大?が詰めるがゴールには至らなかった。
レイソルはサイドから、三星は縦から崩そうとする特徴が表れていた。 ただレイソルを含めたJリーグ勢ももっと単純に縦1本の突破を見せてもよいと思う。それはワールドカップ予選も同じなんだけど…



30分を過ぎると鄭大世がちょっと下がり気味のポジションを取るようになってきた。32分にはレイソルのFKを自軍PA内に入ってヘッドでクリアーいていた。3日前の大田戦では初ゴールを決めて涙したらしいけどチームにはうまく溶け込めているのだろうか? サポーター達からは彼がシュートを放つと“ チョン!テッセッ! チョン!テッセッ !”と歓声が上がっていたけど。そして金大?と長身のボランチ朴鉉范が上がり気味のポジションを取るようになっていた。



40分に今度は別の歓声があがる。 中盤の位置で三星がFKを得たが Bosnar が直接レイソルゴールを狙った。その弾道はクロスバーを越えていったけど強烈な弾道を見せ観衆からは感嘆の声が上がった。千葉、清水に所属時代はそのキャノン砲に定評があり愛する京都ゴールも一度ぶち抜かれたことがあった。
ロスタイムが1分と表示されたあとジョルジ=ワグネルが左サイドを突破し中央の田中に送る。そこから左サイドを上がった増嶋に送られさぁどんなクロスが…とサポーター達が前のめりになるも増嶋は脚を取られたのか次の一撃をサポーター席に蹴りこんでしまった。そして前半終了のホイッスルが鳴った….. 前半は両チームともこれといった決定機が少なくそれがスコアーに表れているようであった。



両チームメンバー変更なしで後半が始まった。レイソルは前半の半ばからボランチと前線の間が少しあいているように思えた。それが得点に繋がらなかったのか? 50分には洪淳学に粘られてCKを与えそこからちょっとピンチを迎えたが失点は防いだ。
だけど勝たねばならないのは三星の方。 56分鄭大世がベンチに下げられ192cm の長身FW Dzenan Radoncic が投入された。 Randoncic はモンテネグロ国籍の選手で2003-04は Partizan Belgrade でプレーしその後韓国に渡り 仁川 United ( 2004-08 ) 城南一和 ( 2009-11 ) でプレーし今シーズンから水原三星に移籍してきた“韓国通”の選手。2007年には甲府で1シーズンだけローン移籍し9試合だけプレーした経歴を持つ。 ゴールを決められなかった鄭大成の心境はどうだっただろう? 彼を見に来た観客もいたと思おう。
また北朝鮮代表でプレーする機会があるかな…. あってほしいけど。 



続いて58分にも三星ベンチは MF 朴宗真を下げて徐訂普が入る。 徐訂普は2010年広州アジア大会、2009 FIFA U-19 のメンバーだった選手。3日前の大田戦はスタメンフル出場を果たした。 これで三星は2トップが長身の Radoncic と Ristic の助っ人コンビになりちょっと不気味な気がした。



そしてレイソルも61分に茨田が下がり広州から移籍してきた Cleverson Gabriel Cordova ことクレオが投入され田中と2トップを組み茨田の位置に工藤が入った。 “ クレオ柏を熱くしろ〜!”とサポーター達からチャントが始まる。まだ状態は完璧ではなさそうだけど何とか得点をと期待する。



66分金大?からボールを受けた Radoncic がフリーで抜け出すがシュートはクロスバーを越えた。 金大?はこの試合なかなかいい動きをしていた。これからレギュラーに定着していくのではないかな? だけど2トップにもっとハイボールを上げてくるかと思ったけどそれほどでもなかった。 



そしてこれ以降クレオがシュートにどんどん絡んでいく。68分、スローインを工藤がヘッドで流してクレオが放ったショットはクロスバーをわずかに越える。 70分には藤田から工藤に縦パスが入り栗澤を経由してクレオと田中が待つゴール前に送られるがここはマークがきつくて誰もシュートに持ち込めない。 75分にはカウンター攻撃から最後はワグネルからのラストパスを受けたクレオが中央からシュートを放つが僅かにポストの左に外れていく。



時間が過ぎていくと両チームとも勝ち点を考えてくると思われる。 レイソルは引き分けで十分であるが三星は勝たねばならない。 84分にはボランチの昊章銀を下げて趙志?を投入して前線に人数をかけてきた。 
しかしレイソルDF陣は勝ち点1を確保すべく冷静に対応。終了間際に何度かレイソルが三星ゴールに迫るがこちらも得点には至らずスコアレスのまま試合が終わった。 

試合後レイソル選手達と握手を終えた三星の選手達はハーフウェーライン上に並びレイソルサポーター達に向かって一礼をするとスタンドから拍手が沸いた。さいたまスタジアムとは大違いだった。 



そしてレイソルの選手は昨年もACLを戦っているので大会への望み方が調整方法も含めてよく解っているみたいだった。ただレアンドロがいないとちょっと攻撃が低下するなぁという印象も。
この試合でRound 16進出は決められなかったが大きく前進したといってもいいと思えた。ただ Central Coast Mariners がアウェーで貴州人和に逆転負けを喫し2位争いが厳しくなって来たのは残念だったけど。 
今シーズンは柏がACLでは J-League の存在を示してくれていると思うのは私だけではないだろう。

柏レイソル:(4-4-2)21-菅野;2-藤田、4-鈴木、5-増嶋、23-渡部;7-大谷、15-ジョルジ=ワグネル、20-茨田 ( 61’ 11-クレオ ) 、28-栗澤;9-工藤、18-田中

水原三星:(4-4-2)1-鄭成龍;15-洪淳学、23- Bosnar、29-郭熙柱、17-洪? 、5-朴鉉范、9-吴章银 ( 84’16-趙志? )、18-朴宗真 ( 59’ 13-徐訂普 );36-金大?;11-Steve Ristic 4-鄭大世 ( 57’ 10- Dzenan Radoncic )


3回目の Grand Final Central Coast Mariners 2-0 Western Sydney Wanderers 

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あぁ〜〜下手こいたぁ〜 と思わず時代遅れのギャグフレーズを口に出してしまい、私は髪の毛をかきむしった。
4月19日、オーストラリア大陸の西の街パースから留学生の街アデレードを経てシドニーに移動して仕事を終えた夕刻、 A-League の Web Site を通じて Ticket 販売のサイト開いたときだった。 そこには SOLD OUT という文字が。
4月12日 Western Sydney Wanderers が Brisbane Roar を 2-0 で破り、2日後 Central Coast Mariners が Melbourne Victory を 1-0 で破り Grand Final の組み合わせが決まり、チケット販売を調べたときはそれぞれのチームのファンクラブ会員への先行販売に続いて一般販売は19日と記されていた。 
しかし地元の邦人向けに発刊されている日本語情報誌には17日からチケット販売と書かれていた。もう一度 WEB SITE を見てみると Football Family 登録をすれば14日の先行販売で購入できたのだった。登録料金や年会費は調べなかったけど…. ここに来て Grand Final が…. と天井を見上げた。 しかし今までこういうことは経験してきた。 ワールドカップドイツ大会の日本対クロアチア戦、EURO2008 の決勝戦。 現場でチケットは入手し現場観戦を可能にした。 とにかくスタジアムに行けば何とかなるだろう、ワールドカップでも EURO でも見られたのだ。 A-League の Grand Final でも恐らく…. と自分に言い聞かせた。 
そして私を置いて他にこの試合を見る資格のある一般日本人は殆どいないはずだ。自分自身こそこのゲームを見なければ誰が見るのだ…と勝手な理由づけもしていた….

シドニーのホテル事情には閉口する。特に金曜、土曜は空き部屋が激減する。1泊 AS$200 以上の部屋なら取れなくもないけど今や世界的な円安更に豪州ドル高の影響で4月から1豪ドルは 105円を越えてしまっている。そんなホテルに泊まったら出張規定をはるかに越えてしまう。
シドニーでは3泊しながら1泊ずつ安いホテルを求めて転々とするジプシー生活だった。
Grand Final の行われた21日はシティーの中心街のホテルが取れたけど前日は空港付近のホテルしか取れなかった。
朝、電車で街中に移動する。 Central Station に到着するとまだ午前11時前なのに赤と黒の縞模様のユニフォームを着た多くの Wanderers サポーター達姿を目撃する。  We are Champion! We are Champion !! と叫ぶ少女達の一団も。
オーストラリアのサッカーの見方を替えたと言われている wanderers のサポーターの熱さを感じる。
Mariners カラーの黄色のユニフォームを着たサポーター達もちらほらいたけどすれ違いざまには特に一色触発という雰囲気はなく何やら友好的な空気が。 あぁぁ今日チケット手に入るかなぁ〜。 とも思った。 
Central Station で乗り換えをしようとするもいつも使う Air Port Line がこの日は点検の為に運行止め。空港に向かうわけではないのでそこからホテルまで15分足らずの道程を歩いて行くことにした。不運はここで落としていきたいと願いながら…..

チェックインを済ませ、商用を終え競技場に向かったのは午後2時少し前。試合の行われる Allianz Stadium 迄はバスで10分くらいだ。 2時半前に着いてチケットをどうにかして….と思った。 シドニーのバスは運賃前払いが多い。そして最近は小銭ではなくプリペイドの Bus Card を購入する必要がある。もし Bus Card 専用バスに乗り込もうとして Bus Card を持っていなければそのバスには乗せてくれない。 前日に買っておいた Bus Card を指し込もうとすると運転手が
“ Stadium に行くのか?” と訊いてきたので “ Yes “ と答えた。すると“チケットは持っているのか?だったら運賃は不要だ。”と言われたのでそのまま “ Thanks “ と言ってバスに乗り込んだ。 もし見せろと言われたら”仲間が持っていてスタジアムで待ち合わせている。“と言おうと咄嗟に思うもおとがめは無かった……

バスの後部の方には日本人の家族連れが。小さな男の子は Wanderers のユニフォームを着ている。
“シドニーご在住の方ですか?私は日本から来たのです….” ってな言葉を掛け、2,3会話をかわした。
Grand Final を観戦するのは3回目。ここ Sydney Allianz Stadium での観戦は4年ぶり2回目。 競技場途中で日本人家族と会うのは初めてだった。 その理由はいうまでもなく小野伸二。 日本のスーパースターはここでもファンタジスタぶりをいかんなく発揮し新チームをリーグ優勝に導いた。シドニーには多くの邦人が在住されている。遠くに離れてこそ愛国心は芽生えるもの。日本が誇るアスリートを晴れの舞台で観戦したいとは誰でも願う事。 あの SOLD OUT も“小野効果”が十二分に寄与していると感じた。 そしてチケット入手に不安感が募りだした。 やっぱりバス料金払ったらよかったかなぁ〜とも思った。

しかし今度はバスが一向に動かない。もう歩けば10分くらいのところなのに5分、10分経ってもバスは少ししか動かない。 
公共交通機関が発達していないオーストラリアは完全な車社会。 サイトでも車での来場は遠慮願います、という案内をしてもバス代金が無料になっても地元の人達はやはり車を利用する。 Mariners のホームタウン Gosford は Sydney から車で1時間半程度のところだ。バスの周りは殆ど競技場に向かう人だろう、両チームのフラッグやユニフォーム姿が車中に見られた。 結局ここからは歩いた方が早いとばかりに前方の乗車扉が開いて乗客は一斉にバスを降りて歩道を行く人の流れに合流することとなった。 

競技場公園内に入るとキックオフまでまだ1時間以上もあるのに遠目にもかなりの人が入り口付近にいるのが判った。
そしてこちら側に “ WANTED TICKET “ と書いた段ボールの切れ端を持った男性が何やら叫びながら向かってきた。
入口ゲートまでまだ200m 近くある。ここまでチケットを求めて歩いて来るなんて、そんなにチケットは入手しにくいのか?と不安になった更にその様子を見たオージーが “ AS$1,000 なら売ってもいいよ。“と仲間と話していた……
ゲートの前で私もカバンから “ Please sell me A Ticket !! “ と書いた紙を取り出した。そしてすぐ近くにチケットを数枚持った東南アジア系の数人がいたので紙を見せて“ Ticket は余分にありますか?"と尋ねると、その中の女の子が ”この Old Man が Ticket を持っている。“と教えてくれたのですぐにアプローチした。 
“何枚?” “1枚、いくら?” “ AS$100 “ “ よし買った。“やり取りは30秒も無かった。 先にチケットを手にして見せて貰い50ドル札を2枚渡した。 その老人は” Enjoy ! “ と言って私の肩を叩いた。そしてさっきの東南アジア系数人に御礼を言ってゲートに向かった。 数日間懸念していたことが1分も掛からず解決した。と安堵の息を洩らしながら天を見た。 あぁ良い天気だ…きのうは大雨だった、今日はえらい違いだな〜と

Souvenir Shop に向かった。 もう Wanderers のユニフォームは売り切れだった。 Mariners のはまだあったけど….
Wanderers Tシャツを買って席に向かう。 ゲートをくぐったところでプログラムを売っていたのですぐに買った。 2011年の時は競技場に入った時はもう売り切れだった。そして過去2回の Grand Final 観戦は当日券で入ったことも思い出した。
やっと競技場内に入ったけどあまりのも人が多すぎてそこから入場門に辿り着けない。今度はキックオフまでに着席できるか?と心配になる。周りは Wanderers のサポーター達で溢れている。 しかしC Gate を過ぎると一気に人波は引いてしまった。後でわかったけど C Gate は ゴール裏のWanderers サポーター席側のすぐ近くの入場門だった。 そこには小野の大きな顔写真を掲げるサポーター達もいた。日本人の私を見つけて親指を立ててくれた…







入場門に到着しチケットのバーコードの部分をスキャナーにかざすと無事にグリーンランプが点灯した。 オーストラリアにはTICKETEK というTicket 販売会社が販売を請け負っていることが多いがこのネット時代オンラインで Credit Card を用いて購入でき、チケットそのものは e-mail で PDF ファイルで添付されて送られてきてダウンロードをして自分で印刷をしたものをチケットして持参するのだけど同じものを何枚も印刷が出来てしまう。 だから同じチケットを複数人数に“転売”することが出来る。しかしそれは入場門でスキャンするまでは解らない。実際に入場できるまで“掴まされた”かどうかはわからないのだ….

しかし兎に角無事に Grand Final が観戦できる事となった。すると急に空腹感が襲ってきて喉も渇いてきた。 
すぐに売店に向かうと寿司が売っていた。初めて見たぞ。これも小野効果か?




着席したのはキックオフの約40分前だった。 ピッチ上には両チーム選手が大歓声を浴びて登場しアップに入る。 早速 Wanderers のサポーター達からも熱い声援が飛ぶ。 私は必死に小野の動向を追った。まさか A-League で小野を見られるなんて…私は創設時の 2005年の事を思い出した。



そしてピッチ上ではセレモニーが始まった。 J League と異なりこれが決勝戦。シーズン最後の試合。 Grand Final に進出出来なかったA-League 8チームを含む全10チームのフラッグがピッチ上に敷かれそして読み上げられる。 Sydney FC の名前が読み上げられると一斉にブーイングが Wanderers サポーター達から沸き上がった。 そしてここ Allianz Stadium は Sydney FC のホームグランド。 2007-08 の Grand Final でも Sydney FC は進出できなかったが観客動員を考えてここが会場となった。



そして注目のスタメンイレブンが発表される。 
Mariners は英国人MF Nick Montgomery が前の試合、 Melbourne Victory 戦で警告を受けた為に累積警告で出場出来ない。その穴埋めとして John Hutchinson と組むボランチにはかつて England の Reading でもプレーした Oliver Boznic が起用された、それ以外は全て Victory 戦と同じメンバー。 GK には Matthew Ryan , Socceroos にも召集された。CBは 178cm のTrent Salisbury とかつて大分でもプレーした 190cm の長身オランダ人選手Patrick Zwaansnik 。
左SB には 31歳ベテランKiwi のJoshua Rose。右SB は29歳の Pedrag Bojic 。2列目左にはAll Whites のMichael McGlinchy 。2009/10 にはScottish Premier の Motherwell に所属したが出場試合は5試合で60分間。左には 20歳ナイジェリア生まれの 182cm MF Bernie Ibni Isei 。今シーズンは7 ゴールを決めている。 
2トップは Daniel McBreen 今シーズンは18ゴールを決めておりリーグの得点王に。そしてもう一人はワールドカップ2006での日本戦にも出場した Mile Sterovski 。France Ligue 1 の Lille, Suisse Super League の Basel ( 仲田浩二と共にプレー ) English Premier の Derby County 等でプレーした実績を持つ、2009年から A-League の Perth Glory に移籍してきたが2012年は中国超級の大連阿尓濱に移籍し今シーズンから Central Coast Mariners でプレーしている。 McBreen が36歳、 Sterovski が33歳と2トップは共にベテランだ。
今回で Mariners は4度目の Grand Final 進出であるが過去3回は共に敗れている。ボランチの Hutchinson は 2008 2011 に続いて3回目の Grand Final 。他にも DF Bojic, Zwaanswijk, Rose, MF McGlinchy FW Mc Breen らが2011年の Grand Final に出場実績がある。Graham Arnold 監督も2011年の Grand Final では指揮を執っていた。それだけにこの試合に掛ける執念はよく理解できた。

一方の Wanderers は GK Ante Covic はかつてワールドカップドイツ大会のメンバー。残念ながらいつも Mark Schwarzer がいたので代表では控え GK に甘んじ続けた。2007-08 Grand Final では優勝した Newcastle Jets のレギュラーGK. その試合で対戦した相手が Central Coast Mariners と言う巡りあわせ。
CBはかつて Sydney FC でプレーし浦和レッズと対戦した経験のある189cmの Nikolai Topor Stanley とワールドカップ2006,2010 メンバーだった Michael Beachamp 。2006〜2008迄 Bundesliga Nurnberg でプレーした。Stanleyが189cm, Beachamp が191cmとアジアレベルでは考えられない長身CBだ。左サイドの Shanon Cole は昨シーズンまで Sydney FC でプレーし代表招集経験もある。右 SB はドイツ人の Jerome Polenz 2008-09 には Bundesliga 2部の Alemannia Achen に所属しスタメン17合を含む23試合に出場したが以降は出場機会が減り今シーズン渡豪して来た。
クロアチア人MF Mateo Poljack と組むもう一人のボランチは22歳の Aaron Mooy 昨シーズンまでの2シーズンは Scottish Premier の St. Mirren に所属したが2シーズンでの出場は21試合スタメン起用は10試合で880分だった。今シーズンはほぼレギュラーで起用されていたが前の2試合はが19歳の Yianni Perkatis 起用され Mooy の起用は第25節の Melbourne Hearts 戦以来4試合ぶりだった。
ワントップにはクロアチア人FWの Dino Kreisinger 。2列目左には北京五輪メンバーの Mark Bridge。2009年には天津でもプレーしたが Sydney FC でのプレーが長く A-League の顔的存在だ。 左には前の Brisbane Roar 戦で退場処分を受け出場停止のエチオピア人MF Youssouf Hersi に替わってガーナ生まれでニュージーランド育ちの20歳の Kwabena Appiah-Kubi が起用された。スタメンはこの試合で4試合目。 Hersi の欠場が非常に心配されていた。
そして小野伸二の名前がアナウンスされると会場からひときわ大きな歓声が沸き上がった。 



              1. Ryan

    4.Bojin   16 Sainsbury   6 Zwaanswijk   3 Rose

       7 Hutchinson        11 Boznic

     9 Ibini-Isei             14 McGlinchy

        2 McBreen       21 Sterovski


              9 Kreisinger

     19 Bridge      21 Ono     14 Appiah-Kubi

        8 Poljak       10 Mooy

    2 Cole   4 Topor-Stanley 5 Beachamp    6 Polenz

              1 Covic

いよいよキックオフの時間が迫る。 
小野と Kreisinger がセンターサークルに入りキックオフの準備に入るがなかなか笛が吹かれない。
Wanderers サポータ席で発煙筒がたかれていたからだ。 






あぁオーストラリアでもこういうシーンが見られるようになったのか….と思っているとようやく Peter Green のホイッスルの音が鳴り響いた。



                                                                 続く

Del=Piero  Final Series に進めず   Brisbane Roar 3-1 Sydney FC

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今シーズンの A-League は日本でも話題になるのではないかな?そう思ったのは小野伸二が Sydney Wanderers への入団が決まる少し前だった。イタリアのスーパースター Alessandro Del Piero が Sydney FC との契約締結のニュースを見た時だった。
それから数週間。 A-League の話題は Del Piero がほぼけん引していたと言っても過言ではなかった。

そして2012年10月6日、Melbourne ダービーで開幕した A-Leagueはその翌日に Sydney FC は New Zealand の Wellington に乗り込みシーズン初戦に臨んだ。 試合前は Del Piero は調整不足から出場しないのではないかとも言われたがスタメンには名を連ねた。 しかし Sydney FCは Del Piero を擁しても開幕戦を 0-2 で落としてしまう。次の Newcastle Jets 戦も 2-3 で落とした後、第3節の Wanderers との史上最初のSydney ダービーを Del Piero のゴールで1-0 で制しようやくシーズン初白星を挙げ、続く Perth Glory 戦も 2-1 で連勝を飾った。サポーター達はこれで波に乗ると期待すると第5節、強豪 Central Coast Mariners に 2-7 と惨敗を喫しその試合を境に4連敗をしてしまった。 その間 Ian Crook 監督の更迭、Steve Corica 暫定監督を経て Frank Farina 監督が就任するもベテランMF Jason Culina が Farina 監督との確執から退団とドタバタ騒動が続いた。それでも第15節から21節までの7試合を4勝2分1敗で14勝点を稼ぎ順位も最下位から5位にまで押し上げた。
この調子で最低でも上位6チームが進出できる Final Series 圏内は確保したいと事であったが第26節までの5試合が1勝2分2敗と勝ち点をあまり上積みできず最終戦を前に勝点32で6位に留まっていた。その最終戦の相手は同じ勝点32ながら得失点差で一つ順位が上の Brisbane Roar。この時点で5位7位 のPerth Glory 、8位 Newcastle Jets が勝点31で付けていたので何とか最終戦を勝利で飾り Final Series 進出を確実にしたいところであった。

Horrendous mistakes cost Sydney FC

19,010 人が集った Roar のホーム Suncorp Stadium で前年度、前々年度王者の Brisbane Roar は Sydney FC を 3-1 で降して Final Series 進出を決めた。
開始8分 Thomas Broich が前の週、 Melbourne Hearts 戦で決めた直接FKを彷彿させる FKを放つがポストをかすめて外れる。その直後に Sydney FC はCKのクリアーを拾った Ali Abbas が左サイドからファーポストめがけて放った弾道はゴール枠を捉えるが GK Michael Theo がファインセーブで弾き出す。
25分には Roar MF Luke Brattan が25mの位置から放ったシュートは Sydney FC GK Ivan Necevski が目一杯手を伸ばすその先に飛ぶがポストの右に外れて行く。
しかし29分イタリアの国際的選手 Alessandro Del Piero の不用意なバックパスを拾った Thomas Broich が入れたクロスに Besart Berisha が中央で合わせて先制ゴールを上げた。 Benrisha の今シーズン14得点目であった。
先制を許した Sydney FC はその後怒涛の攻撃を仕掛ける。 
Berisha は前のシーズンの Grand Final でもロスタイムに決めた決勝ゴールと先制ゴールを決めた選手だった。
3分後 Sydney FC の19歳ギリシア系オーストラリア人MF Terry Antonis が放ったミドルはわずかにゴール枠を外れ、その直後にも Abbas のクロスに Joel Griffiths が飛び込むがまたも GK Theo がファインセーブでストップ。
Terry Antonis は来シーズンからイタリアの名門 Parma と4年契約を締結したらしい…..
自らのミスを取り返そうと Del Piero が角度の無い位置から逆サイドにループ気味にシュートを放つ。左上隅に飛んだ弾道は GK Theo が届かないがゴールの中には入らない。
後半開始早々またも Griffiths が至近距離からヘッドを放つがまたも Theo がストップ。 33歳、ベテランの Griffiths は2007-08 Grand Final では Newcastle Jets のメンバーとして優勝に貢献した。その後はアビスパ福岡でもプレーし9試合3得点の実績を残した。 他にも北京国安、上海申花でもプレーした経歴を持ち 1999年は Young Socceroos こと U-20 のメンバーでもあった。代表歴は3試合で1得点という実績があるが、もしワールドカップドイツ大会の Golden Age 達と年齢が外れていればもっと代表に選ばれていたのではと思う私好みの選手だ。
そして51分、またもミスから Sydney FC は失点を許す。Sydney FC Sebastian Ryall のクリアーボールが Berisha の前に飛び前線の Lustica に送り Lustica が放ったショットは Sydney ゴールに突き刺さりリードを広げた。
65分痛恨のミスを冒した Ryall はサイドを上がり Del Piero からのクロスに合わせるがそのヘッドはわずかにゴール枠を外れる。
そして71分Ivan Franjic のミドルシュートが GK Necevski が守るSydney ゴールネットを揺らしてこの時点で試合をほぼ決めた。
84分 Roar DF James Donachie がPA内で Sydney MF のGriffiths を引き倒されて PK を与えるとのゴールを Del Piero が決めて何とか一矢を報いたが、その後数度のチャンスを掴んだがゴールには至らずBrisbane Roar が勝点を35に伸ばし5位の座を死守しFinal Series出場権をほぼ確実にしレギュラーシーズンを終えた。
そして試合直後の時点では6位であったが Final Series 進出にはかなりの条件が必要となった Sydney FC 。 29日に Western Sydney Wanderers と対戦する7位の Newcastle Jets がそして30日に Adelaide United と対戦する8位の Perth Glory が揃って敗れたら6位の座を守り Final Series 進出の可能性があったのであったが。

“だれもこの時点で他のチームの結果に頼ることは好きではないが我々には他の選択肢はもう残されていない。この週末に何が起こるかを見届けるだけだ。” このように Sydney FC の Frank Farina 監督は試合後のインタビューにこう口火を切った。
“我々は最初の2ゴールを贈ってしまった。 それらはひどいミステークだった。そして我々は罰を受けた。2回連続に。 それらは Roar のファンタスティックなビルドアップから生まれたものではなく我々の学校の生徒が冒すような失敗から生まれたものだった。このレベルではもうどうしようもない。特にああいう相手にとって良い位置では。我々は自分達の大変ひどいミスから相当な代償を支払った。” 
先制ゴールを許した事によりこの試合の敗因ではないかというDel Piero のミスに就いて Farina 監督はこの様に庇った。
“それはミステークの一つだ。敗因の一つというよりも恐らくミスの一つだ。 あのエリアのでボールの扱いは例え Alessandro であろうとも正しい選択ではなかった。起こってしまった事をみてみたまえ、最も経験のある選手だろうが若い選手だろうが関係ない。 それは我々が償わねばならなかったひどいミスが起こったある夜の出来事であったのだ。”
結局翌日の試合で Newcastle は対戦相手の小野伸二の所属する Western Sydney Wanderers が優勝がかかった試合と言う事もあり 0-3 で敗れたが、もう一つの対象チーム Perth Glory は Adelaide United に 1-1で引き分け勝点32で Sydney FC と並ぶも得失点差で上回り Final Series 進出を決め、 Sydney FC の7位が決まりシーズンを終える事となった。



Brisbane storms into finals
この最終戦を前にして、 Sydney FC の Farina 監督はどういう心境だったのだろう?現役時代はこの Brisbane でプレーをし2009年には飲酒運転で Roar の監督をクビになった。
Sydney FC はBrisbane Suncorp Stadium での戦いを苦手としており過去18回対戦して3回しか勝利をしておらず最後にここで勝ったのは 2007年のシーズンまで遡らねばならない。 Roar はここで Sydney 相手に8勝を収めている。
そしてこの最終戦でも Roar は Sydney を破った。



Mike Mulvey 監督は „選手達を大変誇りに思う。私が就任して以来我々の調子の良い時もあったが今夜は大変な手柄を立てた。彼らはそれを受けるに値していた。そして今は次に向けて我々は準備が出来ている。“この様に語った。
昨シーズンまで Grand Final 2連覇を果たした Brisbane Roar は今シーズン5位に終わった。 
GK Michael Theo, MF Besart Berisha, FW Thomas Broich そして MF Matt Smith ら昨シーズンの優勝メンバーは何人か残ったがこの日の Sydney 戦のスタメン5人が昨シーズンの優勝メンバーではなかった。その中でかつて札幌でプレーし Socceroos にも選出された実績を持つ Jade North らを補強したが今シーズンは下位に低迷する時期が長かった。それでも最後の7試合を4勝2分1敗で勝点を伸ばし5位にまで浮上することが出来た。



No regrets for Paston    Wellington Phoenix 2-3 Melbourne Victory
2012-13 のレギュラーシーズン最終戦は Cake Tin こと Wellington Westpac Stadium で行われホームの Wellington Phoenix は Melbourne Victory に 2-3 で敗れ全日程を終了した。
そしてこの試合を最後に GK Mark Paston が退団をする事となった。 36歳の Paston は Phoenix で6シーズンをプレーした。 そしてその前の2シーズンは解散した New Zealand Knights に所属した。

“この瞬間が遂にやって来た。 いつ退団しようかとずっと考えていたけど今はその決定は正しかったと思う。
2010年12月11日の Gold Coast United 戦で右足脛骨を骨折するなど昨シーズンは14試合、そして今シーズンの出場は8試合に留まっていた。
“昨年の12月には体が行き詰まっていた。 トレーニング中のウォーミングアップで殆ど一人では走ることの出来ない姿を見て笑う奴もいた。 毎年体はきつくなって来ていた。本練習よりもウォーミングアップ時間の方が長くなりだした時に楽しむという事が出来なくなっていた。” この様に愛想よく語っていたらしい。
妻の Amy と子供達 Jack, Benji そして Charlie ともっと過ごしたいという望みも大きな原因であった。
しかし All Whites のキャリアーはまだドアを開けておくと語った。
“この期に及んでそれを委ねることは出来ないが諦めたくもない。 何人かの人たちと話し合う必要がある。 もし代表でプレーするのなら正しい理由によってそれを確実にしたい。 Phoenix と All Whites を分ける事が重要だ。 プロ選手として年間10〜11カ月、週に5〜6日過ごし、長旅を重ねる。それは心身共にかなりの負荷がかかる。 今はそれから離れる時期である。それが All Whites から引退する事かどうか、今は解らない。今は充電をしてどうするかを見守りたい。”
シーズン途中からチームを指揮した Chris Greenacre 監督は Paston を称えた。
“この選手を称える言葉が見つからない。 彼は偉大なニュージーランドのゲームでの特使であった。若い選手にってとても良い手本であったに違いない。彼は家族的な雰囲気を持っていて練習中や練習後を見ていた、そして日曜日の試合に臨んで来た。 彼は本当に全てを持っている。彼と共にプレー出来て誇りに思う。 我々は彼の新しいキャリアーに幸運を祈る。新天地でも素晴らしい成功を得られると確信している。” 

今シーズンの Wellington Phoenix は開幕戦の Sydney FC 相手に白星スタートを切ったが第10節から21節まで2勝2分8敗と勝ち点を積み重ねられず Ricki Herbert 監督が更迭されるなど良い所なく最下位に沈んだ。
Mark Paston と言えば2009年11月 Wellington で開催された Bahrain とのワールドカップ大陸間プレーオフで絶体絶命のPKを見事にストップし28年ぶりワールドカップ出場をニュージーランドに齎した立役者の一人となった。それまで All Whites の正GKは Glen Moss であったがオセアニア地区予選でレッドカードを受け4試合出場停止となり Paston がゴールを守った。 ワールドカップでも Paston の攻守は冴えわたり、特にイタリア戦はファインセーブを連発。見事に勝点1をものにし前回王者を1次リーグで敗退させるきっかけを創った。日本では話題にならなかったがニュージーランド代表 All Whites は他の2試合でも引き分け ( 1-1 Slovakia, 0-0 Paraguay ) 無敗で大会をあとにした。
Paston が11月に行われる大陸間ワールドカップ予選で起用されるかは解らないがまた一人日本では話題にならない偉大な選手が A-League を退団したと寂しく思った。



                                                           続く 

あぁ Jリーグのレベルはどう思われているのだろう….

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5月1日。知り合いに教えて貰ったサイトで広州恒大対全北現代、Muangthong United vs 浦和レッズ の中継を並べてみていた。浦和は何とか那須の上げたゴールを守っている。気温と湿度が高いのだろう、選手達の動きもきつそうだ。 そして広州で行われている試合はまだ 0-0 のままだ。そしてロスタイムが示された。 Nonthaburi で行われているレッズの試合は4分、少しして広州での試合はロスタイム2分と示された。 あぁこれが逆ならなぁ…. 広州はコンカ、バリオスがスタメン出場し後半からムリキが投入されている。 ただ郜林はずっとベンチのままだ。 浦和戦後、その敗戦は主審のせいだと怒った中国でのネット書き込みでは“次の全北戦は引き分けて浦和を蹴落とそう…” と言うのが沢山見られた。 それでも終盤は何度か広州が全北ゴールに迫るシーンも。 
ムアントン対浦和戦が先に終わった。浦和の勝利が決まった。しかしサウジアラビア人の Khalil Al Ghamdi 主審のホイッスルが鳴り
Group F からは広州恒大と全北現代が次のトーナメントに進出する事が決まった。 仙台に続いて浦和も駄目だったか….
広州で李東國が喜びの表情を浮かべていたのをみてそう思った。 あぁJリーグのレベルはどう思われるのだろう….

難敵に勝利 しかし遠のく1次リーグ突破   4月24日 浦和レッズ 3-2 広州恒大

心配だった天気 東アジア最強の広州恒大

4月24日。南半球から帰った翌日朝。天気予報は午後から下り坂になり強風を伴う激しい雨が….と予報を出していた。
あぁ楽しみにしていたのになぁ〜。どうしようかな?大雨が降ると帰りがなぁ〜。と迷っていた。あれほど楽しみにしていいたのに。
別にレッズサポーターではないけどもう少しレッズが勝点を重ねていれば、前節の全北戦でリードを守りきっておれば迷いも無かったかもしれないけど….
しかし結局観戦する事に決めた。昨年も柏スタジアムで観戦したACLで優勝候補と言われている広州恒大をどうしても見ておきたいという思いが競技場観戦を決めさせた。
いつもは東川口から自転車でスタジアムに向かうのだけど雨が心配だから仕事を終えてこの日は一直線に浦和御園駅に向かった。
浦和御園駅を出るとまだ雨は降っていなかったけど歩いて約15分、競技場の入り口をくぐった時はもう小雨が降り始めていた。
そして既にスタメン発表は終えていた。
広州は大連と並んでサッカーが人気のある街だと80年代から知っていた。思い出すのは1987年10月4日、広州天河体育中心競技場で開催されたソウル五輪予選の日本対中国戦。ダイジェストで数分だけ見た試合は徹頭徹尾日本は中国の猛攻を受けながらその決定力の低さに助けられ21分原博美のヘッドが決まりその1点を守り切りソウル五輪出場に大いに期待させた。
その試合で最も沸いたのはベンチにいた地元広東隊に所属していた謝育新がアップを始めた後半開始間もない時間だったらしい。
こんな試合を何かの機会でまた見る事は出来ないかなぁ〜と思っている。
アウェー側のサポーター席は結構な人数で埋まっていた。 わざわざ広州から駆け付けた人はいるのだろうか? 多分ほとんどが今日本に住んでいる人ではないかな? 広大な中国では地域によって言葉も文化も料理の味も違う。サッカーでは遼寧省、北京、上海、広東そして大連が勢力をもっており各地域間での対抗意識も強い。だけど日本にいる時は南部の広東出身の人でなくてもここで広州恒大の応援に来ているのだろうと想像した。



広州のスタメンは GK 曾城、右SBに張琳凡、左SBが孫祥 CBに馮瀟霆がロンドン五輪メンバーで今は韓国代表にも入っている金英権と組んだ。金英権はかつて大宮でプレーしておりここさいたまスタジアムでも恐らく何試合かは?と思った。
MFには右から郜林、趙旭日、そして鄭智が並ぶがたまに郜林が右サイドを上がり趙旭日と鄭智がボランを組んだり鄭智が上がると郜林と趙旭日がディフェンシブに下がったりしていた。そして強力な攻撃陣はトップにパラグアイ代表の Barrios こと Lucas Ramon Barrios 。2列目には左に Muriqiこと Conceicao Silva 右に Conca こと Dario Leonard Concaが配置される。 中国人選手はみな現役の中国代表選手だ。ACLでは前節の Muangthong 戦と同じスタメンだけど、中国超級の最近の長春を 6-1 で撃破した試合には Muriqi は起用されずもう一人のブラジル人選手 Elkesson が起用され3ゴールを上げている。Elkesson はACL 出場外国人には登録されていない選手。そして趙旭日と孫祥が起用されていなかった。 
昨年、柏でレイソルと対戦した時はクレオがワントップで2列目に Muriqi, Concaこと そして郜林が並んでいた。そして鄭智が馮瀟霆とCBを組んでいた。左SBは孫祥だったけど右SBは韓国人の趙源煕だった。
広州恒大は2010年2月に八百長が発覚し前年は9位に終わったが2部の甲級に降格になったが翌月中国で手広く不動産業を営む恒大房産がスポンサーに付き2010年甲級で優勝し超級に昇格すると2011年には超級でも優勝を果たす。そして翌シーズンには Dortmund から Barrios を獲得し超級で連覇を果たすとなんと李章洙監督を更迭し元イタリア代表監督のリッピを監督に招く。 積極的に欧州列強との業務提携も行い 2011年にレアルマドリードと 2012には AC ミランと提携結ぶ。 ただこの業務提携がどれだけ役に立っているのか?どれだけ欧州のクラブに相手にされているのかは疑問だけど。
まさに今年こそACLのタイトルを狙っているという野望がひしひしと伝わる。





一方の浦和レッズは4日前の大宮戦で負傷した原口に替わってマルシオ=リシャルデスが起用され出場停止の梅崎に替わって平川が2列目左に入った。 リシャルデスも平川もスタメンは共に4月3日のホームでの全北現代戦以来だった。

          

PK失敗。ミスから先制を許す

レッズのキックオフで始まった試合は一気に雨脚が強まり思わず後方の雨が降り込まない席に移動せざるを得なかった。それだけ空席があったという事か。  
レッズの立場は非常に苦しかった。この時点での勝点は広州が10、全北が6 浦和が4だった。浦和は残り2連勝しても勝点はこの時点での広州と同じ10にしかならない。広州が残りのレッズ戦と全北戦で敗れてくれてもACLのルールで勝点が同じ場合は当該チームの直接対決の結果で次のラインドヘの進出資格が与えられるので初戦で 0-3 で敗れたレッズはこの広州戦は勝つだけでなく 3-0 以上で勝たねばならなかった。もし相手が1ゴールでも上げれば5ゴールが必要だった。もちろん引き分け以下ではその時点では1次リーグ敗退が決まるところであった。全北現代にしても1敗1分けだったので勝点で並ばれたら浦和の方が下位になる。 広州相手に3点差の勝利が….と思うと可能性はかなり薄かったと言わざるを得ないだろう。
立ち上がりのレッズは柏木がよく左サイドを上がりチャンスを創っていた。 広州は敗れても2点差までなら次のラウンドに進出が決まるので浦和ボールになるとムリキまたはバリオスのいずれか1人を残してラインを下げて守備的な布陣を敷いていた。それでも15分にはバリオスからのパスを受けたコンカが強烈なミドルを放つ。 だがその直後にレッズはカウンターから広州陣内深くに入り込み最後は平川がドリブルシュートを撃つがここはGK曾城が左に倒れてセーブ。 その後もCKから何度か広州PA内に入り込むもシュートを撃たせてもらえなかった。中韓国家代表DF陣は結構タイトなマークをしてくる。 
22分30秒、レッズが絶好の先制のチャンスを掴んだ。 やや右で啓太が広州浮き球をPA内に入り込んだリシャルデスに送る。そこに金英権がマークに寄りリ趙旭日と孫祥が囲みに行くとシャルデスが倒れる。イラン人の Torki Mohsen 主審がペナルティースポットを指す。 趙旭日と金英権が主審に詰め寄るが勿論判定は変わらない。 最低3ゴールが必要なレッズにとって願ってもないチャンスだった。 しかし阿部が蹴ったPKの弾道は左ポストの内側に当たってゴール内に入らず反対のポストの前を横切ってしまった。
広州サポーター達の大歓声が響き渡った。 この瞬間にレッズの決勝トーナメント進出は霧散したのかもしれない。



こうなると一気に広州が攻勢に出てくる。27分には郜林からのスルーパスを受けた Muriqiがシュートを放つがここはGK加藤がファインセーブでストップ。 28分には Cocnca からのスルーパスに今後は郜林が抜け出してフリーで撃たれるがポストの左に僅かに外れてくれた。 広州はよほど自信があるのかDFラインをしっかりと上げて鄭智と趙旭日がボランチのポジションで高い位置を取るので中盤で浦和はボールが取れなくなる。ボールを受けてもマークが早く着きに来るので相手ゴールに向いてボールをコントロールできない。また浦和が攻撃に転じようとしても負けても3失点以上しなければ攻撃に重きを置かなくて良いので戻りが早い。また前線の外国人3選手が頻繁にポジションチェンジを繰り返すのでマークも後手に回る。 
そして36分、森脇が中盤でドリブルで上がろうとしたところを Muriqiに奪われそのまま前線にスルーを送られる。阿部が一杯に脚を伸ばすもその先をボールは転がり、フリーのBarrios に繋がる。加藤がエリアを飛び出し止めに掛かるがかわされてしまい無人のゴールに蹴り込まれて広州の先制ゴールが決まった。 
スルーパスへの走り方がサイドに流れて一気に中に入り込む見事な前線の選手の動きを見せ続けていたけどもここは森脇のドリブルを Muriqi に狙い撃たれたのが痛かった。 これでレッズはあと5点奪わねばならなくなった。 

この失点に刺激を受けたかレッズイレブンの動きが早くなった様に見えた。39分宇賀神からのスルーパスを受けた柏木のミドルはポストの左に外れる。40分啓太からリシャルデス、興梠と縦パスが繋がり興梠からリターンを受けたリシャルデスが趙旭日がマークに入る前に放ったミドルは僅かにポストの右に外れる。金英権に当たってコースが替わったのかCKになった。リシャルデスはよほど悔しかったのかその趙旭日を後ろから抱きしめて離さなかった。そのCKからはチャンスは生まれなかったけど今度はGK曾城がレッズの流れを切る様にストッキングの破れを理由になかなかGKを蹴らなかった。



43分には左サイドを槙野が宇賀神とのパス交換からミドルを撃つがここはGK曾城の正面に。44分には張琳凡が右サイドをドリブルで上がり最後はレッズゴール前に入れられ Muriqi に詰められるがその前に加藤がキャッチ。 
47分宇賀神がこぼれ球を拾い左サイドを上がった槙野に渡す。槙野はそのままゴール前に切れ込みドリブルシュートに持ち込みファーサイドにボールは流れるがそこに詰めたリシャルデスは僅かに届かなかった。その後のCKも得点に至らず広州恒大リードで前半が終わった。



久々に見た3連続ゴール。しかし届かず

後半リードをしている広州は郜林が下がって榮昊が投入され2列目右に入る。 長春亜泰戦ではスタメンで左SBに入っていた。
何とか早い時間に同点に追い付きたいレッズは47分リシャルデスが張琳凡からボールを奪い中盤からドリブルで上がり再び張琳凡がマークに入る前に放ったミドルがワンバウンドでGK曾城の胸にあたりゴールラインを割ってCKとなった。 49分には中盤でボールを拾った宇賀神が逆サイドの平川に送り中を上がった森脇に渡しそのままミドルを放つがこれは大きくゴール枠を外れた。
積極的に槙野が上がるがそこへのサポートが遅く次に繋がらない。 
と、思っていたら52分、左サイドを宇賀神と槙野でボールをキープし、槙野が中に入れる。金英権がヘッドで左サイドにクリアーするがそのこぼれ球を拾った平川が折り返し興梠が押し込み試合を振り出しに戻した。 
ちょっとオフサイド気味かと思われたけど主審、副審からは御咎めが無かった。 ようやくさいたまスタジアムに大歓声が沸き上がった。
しかしあと4ゴールが必要だ。 57分左サイド槙野からリシャルデスを経由し逆サイドの平川に渡りゴール前に送り興梠が飛び込むが競り合ったGK曾城がパンチでクリアー。そのこぼれ球を拾いに行ったリシャルデスが金英権と交錯して倒れるが笛はならなかった。
広州ゴール前まではボールが繋がるがエリア付近ではマークがきつくなかなかシュートに持ち込めない。そして横パスを取られる時も。リズムが悪く前に逆転してほしいなぁ〜と思うと63分阿部が中央をBarrios のマークを振り切りドリブルで上がる。そして左サイドの槙野に送ると中央に折り返す。そこを走り込んだ阿部が放ったショットが広州ゴールに突き刺さり試合をひっくり返した。
PKを外した阿部の見事なドリブル突破とシュートであった。 そして Barrios のマークに見られるように前線の外国人選手は守備に回るとマークが甘いのでもっとドリブルで中盤から仕掛けて良いと思った。







64分26秒、広州のCKをGK加藤がパンチングで弾き出すとそのこぼれ球をリシャルデスが拾い、那須に繋ぐ。 那須はそのまま長躯ドリブルで上がり左サイドを上がった興梠に。興梠がドリブルで広州PA内に入るとマークに戻った鄭智と交錯し転倒する。すると Mohsen 主審が再びペナルティースポットを指した。そして鄭智にイエローカードを出す。 鄭智と張琳凡が抗議するがあれだけ肘を高く上げていれば鄭智の反則を取られても仕方がないと思った。
“誰が蹴るの?誰が?” 近くに座っていた女子高生2人連れが心配そうに口に出す。 すると金髪のリシャルデスがボールを抱えてペナルティスポットのボールをセットする。さすがに阿部は蹴らないか。と思う中リシャルデスは左にそのPKを蹴り込みリードを2点に広げた。リシャルデスは浦和ベンチ前まで走りペトロビッチ監督と抱擁をする。 久々のスタメンにこの日はしっかりと結果を出していた。 レッズサポーターも目の前で約12分間に3連続得点を演出されそのボルテージは最高潮に達していた。
それでも私は思わず“早く!早く!あと2ゴール入れないと!!”と叫んだ。





このゴールの前には2度ほど広州の外国人選手3人でピンチを創られていやな数分間でもあった。
あと25分で2点。次の1点が早く入れば… と願った。そして71分更にレッズに追い風が吹く。 左サイドでボールがタッチラインを割り広州のスローインと思われたが副審がレッズボールを指した。 そしてスローイン後に広州のリッピ監督がボトルを蹴り上げた。少しの間試合は進んだが約30秒後逆サイドでボールがタッチラインを割った時にオーストラリア人の Christopher Beath 第4審判がMoshen主審に先ほどの事を説明したのだろう。 Marcello Robert Lippi監督は退席を命じられた。 ワールドカップでも UEFA Champions League でも優勝監督に輝いたLippi 氏であるが欧州で名を馳せた監督にありがちな“アジア蔑視”の表れだと思った。



75分中盤でのこぼれ球を拾った柏木が阿部に繋ぎ右サイドを上がったリシャルデスに送るとPAのすぐ外からファーサイドに向かって放ったミドルが僅かにポストの左に外れて行く。そこに興梠が走り込んだのだけど…..
後半に入りレッズはサイドチェンジのロングパスが顕著に見られそれが効果的であった。
しかしここから広州が意地を見せたか徐々に押し返す。 Barrios と Conca が2トップ気味となり2列目右に榮昊が上がり左に Mriqi が右に入ったけどたまにトップ下に出てきたりしていた。 76分鄭智からのスルーに走り込もうとした Mriqi を森脇が手を掴かみFKを献上した上にイエローが出される。 Conca が入れたFKは加藤がキャッチするが、その後加藤がPAを出てボールを投げたとしてPAのすぐ外でのFKとなる。非常に危ない位置から Conca が蹴ったFKは壁に当たって大ピンチを凌いだ。 
この後もレッズは運動量がやや落ちてきたかセカンドボールを拾われ続け守勢に回る時間が続く。 こうなるとまだ起用されていない交替選手がいつ投入されるかとレッズベンチは思う残り5分興梠と宇賀神を下げて阪野と関口を送りだす。 あぁ原口がいればなぁと思う。






85分46秒榮昊が右サイドを抜けようとしたところを槙野がファールで止めてFKを与える。 レッズゴール前に広州の選手6人が入るそのFKを Conca が入れて Barrios がヘッドで後方にすらしたところ走りこんだ Mriqi に押し込まれてしまった。 しかし線審がフラッグを上げている。 あぁ〜オフサイドと安堵の息を洩らした。広州の選手達も誰も抗議しなかった。そしてレッズベンチ前では3人目の交替選手山田が準備している。





ところが Mriqi がレッズゴールに一直線に駆け寄り加藤がGKの為にセットしたボールを拾ってセンターマークにボールを置いた。 Moshen主審は Mriqi のゴールを認めたのだった。 今度はレッズの選手そしてペトロビッチ監督をはじめレッズベンチも総出で怒りを露わにする。 あぁ終わったぁ〜。とこの時点で私も取っていたメモと筆記用具を仕舞いそうになったがこうなるとせめて勝利だけは確保してほしいと願った。

しかし89分左サイドを上がられ孫祥が入れたクロスに Barrios が槙野と那須と競りながらヘッドを放つがここは加藤が意地のセーブでゴールラインを割らせない。 そしてそのGKをリシャルデスが馮瀟霆と競った時に側頭部に肘を入れられ倒れてしまうがプレーは続けられ関口が外に出してプレーを切る。 このプレーに啓太が抗議をすると Mohsen 主審がイエローカードを出す。これで啓太は次の Muangthong United 戦は出られなくなってしまった。 
ロスタイムが4分と示される。 もう1点取ってくれと思うもむしろ広州の方がどんどん押しこんでくる。レッズはボールを繋げず前に蹴りだすのがやっと。それを広州に拾われ続け同点にされるのではと心配する。 
93分9秒、左サイドでボールを拾った山田が一気にドリブルで上がろうとするとマークに入った張琳凡が完全に山田の腰の辺りのユニフォームを掴んで引っ張るが笛が鳴らない。 たまりかねた山田が張琳凡のユニフォームの背を掴んで両者が転倒しようやくホイッスルが鳴った。すると先にユニフォームを引っ張っていいた張琳凡が怒って山田に体当たりをくらわす。Mohsen 主審はレッドカードを出すが出てきたのはカードだけでなく両チームの控えの選手、役員達もだ。もっと早く笛を吹いておればこうはならなかったのであるが、先に仕掛けた張琳凡が何故怒るのかは理解に苦しんだ。 そして山田にはイエローカードが示された。そして広州のFKで試合再開となった。何故山田のファールを取ったのだろう?





Conca がFKをセットする。スタンドから We are REDS の合唱が始まる。 レッズゴール前に放り込まれたFKが反対方向に大きく跳ね返され試合終了のホイッスルが鳴った。 ずいぶんと主審が目立ったゲームだった。と言うのが最初に思った印象だった。

レッズの勝利に酔う観客、選手達が目に入ったけど実際にはこれでほぼレッズの決勝トーナメント進出は無くなったかな?と思った。そして翌週、実際にそうなってしまった。


 
帰り、雨脚はかなり軽くなっていた。そして自宅近くにまで来たときはもう止んでいた。

今シーズンのACLではレイソルだけが残った。昨年に引き続きACLに臨んでいる事が大きかったのではないかな?
来年、またさいたまスタジアムでACL観戦出来る事を願うよ。 出来れば Western Sydney Wanderers が来てくれないかな。

Grand Final への道  Elimination Final

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Victory stay alive in extra-time Melbourne Victory 2-1 Perth Glory

最終節で Adelaide United と引き分け Sydney FC を得失点差で上回り6位に入った Perth Glory は Elimination Semi Final でレギュラーシーズン3位で終えた Melbourne Victory と Etihad Stadium で対戦した。 
昨シーズンは Grand Final にまで進出した Perth Glory であるがこの試合のスタメンで昨年の Grand Final にも出場した選手は6人だけだった。 サラリーキャップ制を施行している A-League では好成績を上げた選手はサラリーの問題から他のチームに引き抜かれてしまう。 
MF Victor Sikora かつて徳島でもプレーした Andrezinho, DF Josh Mitchell, Todd Howarth, CB Christopher Coyne 英国人FW Billy Mehmet 達主力選手と再契約をしなかった。
そして今シーズン初めに Sydney FC からかつて北京五輪代表候補であった Nick Ward そしてFIFA U-17 2005 メンバーで代表歴もある21歳のレフティ Scott Jamieson , Gold Coast United で3シーズンプレーした CB Michael Thwaite を開幕前に獲得。
Thwaite は Guus Hiddink 政権前の Frank Farina 時代には何度か Socceroos に招集された実績を持つ選手。
そしてシーズン開幕後に小野の話題に隠れて大きな話題にならなかったけどセレッソ大阪から Sydney FC から永井龍とのローン契約締結が発表された。
今シーズンは開幕戦では昨シーズンの Grand Final の再現となる Brisbane Roar を相手に 1-0 で勝利を収める好スタートを切った。第6節までは3勝2敗1分と白星が先行していたが第7節から第10節まで3敗1分 ( 0-1 Western Sydney, 1-1 Wellington, 0-1 Victory, 0-1 Hearts ) と黒星が先行してしまう。そして第13節から20節まで5連敗を含む2分6敗となり遂に最下位に沈んでしまう。しかし最後の7試合を4勝2敗1分とし6位に浮上し Final Series への出場権を手に入れた。 Final Series 出場争いをする Sydney FC, Newcastle Jets との連続直接対決を連勝したことが大きかった。
2013年に入ると1月28日に今シーズン14試合に出場していた2011年に釜山アイコンズから獲得したオランダ人DF Bas van den Brink の解雇を発表したがこれは本人が他のチームでプレーしたかったらという理由だったらしい。
同月にはアルゼンチンから18歳の Matias Cordoba の獲得が発表された。そして彼がフィットして来て最後の勝点に繋がった。

対する Melbourne Victory はリーグ創設以来昨年まで7シーズン中優勝2回 ( 2006-07, 2008-09) を含み3度 Grand Finalに進出しており4度 Final Series に進んでいる実績を持つ。昨シーズンはスーパースター Harry Kewell が全く機能せず8位に終わり4シーズンぶりに Final Series を逃した。
そしてシーズン終了後ベテラン選手 Grant Brebner ,GK Ante Covic, Fabio , 更に Carlos Hernandez がチームを去ることになり Matthew Kemp が引退を表明した。 そして解体された Gold Coast United から DF Adam Traore, Central Coast から Sam Gallager, Space Dilveski を Adelaide United から、そしてJEF市原でプレーしていた代表CB Mark Milligan を獲得した。

今シーズンは開幕から連敗スタート ( 1-2 Hearts, 0-5 Brisbane ) であったが以降は連勝はしても連敗をする事な順調に勝ち点を重ね18節を終えた時点ではCentral Coast Mariners に次いで2位に付けていた。最終的には Western Sydney に抜かれて3位に終わったが早々と Final Series 進出の権利は確保していた。 しかし20節から最後の8試合が3連敗 ( 0-1 Adelaide, 1-2 Western Sydney, 2-6 Central Coast ) を含めて2勝2分4敗と敗戦が混んでいたのが気になった。 
開幕のころスタメンで起用された選手でこの試合でもスタメンに名を連ねたのは Adrian Leijer だけだった。 シーズン開幕から1カ月ほどしてベテラン選手 Daniel Allsopp が引退を表明したが GK Nathan Coe と契約しその後彼がゴールを守ることになった。
2013年1月には大幅な入れ替えを行った。 Peter Franjic, Julius Davies そして Isaka Cemak らが解雇され Francesco Stella, Jesse Makarounas, Jason Geria, Scott Galloway と契約し負傷で離脱した Nichlas Ansell の代役として元 Adelaide United のDF Daniel Mullen を大連阿尓浜からローン契約で獲得した。 U-17, U-20 のにも選出されたMakarounas は Perth Glory の選手だった。

今シーズンの直接対決は Victory の2勝, Perth の1勝。 Perth の1勝はシーズン終盤の第26節であったがこの試合、Victory の Posetecoglou 監督は主力の Thompson, Roja, Milligan, Dilveski を外したスタメンだった。
Roja, Thompson の攻撃の主力を欠いても2得点を上げた。その2得点目は試合終了直前に交替出場の Christopher Christaldo が決めた同点ゴールであったがその2分後に Scotland 人 MF Steven McGarry に決勝ゴールを決められた。

Perth Glory は前の Victory 戦から4人選手を替えた。特筆すべきは All Whites のストライカー Shane Smeltz がワールドカップ予選で負った怪我から回復し約1カ月ぶりにスタメン起用された事だ。15針も縫った顔面を守る為にファースガードをしてのプレーだった。 Heffernan, McGarry がベンチスタートとなりベテランMF Travis Dodd はベンチメンバーからも外れていた。 永井はスタメン起用された。
Melbourne Victory も前の対戦からメンバーを4人替えたがそれは Roja, Thompson , Milligan のレギュラーを戻したという事だった。そして前の Perth 戦で Dylan Murnane に替わって後半から途中出場した19歳の DF Jason Geria がスタメンに抜擢された。Murnane はベンチ入りもしなかった。
先制したのは Perth だった。左サイドをオーバーラップで上がった Scott Jamieson が入れたクロスに Victory DF Leijer と GK Nathan Coe が御見合いをする格好で譲り合ってしまい、それを見た永井が胸で無人のゴールに押し込んだ。永井の Perth Gloryでの2ゴール目であった。



その後は Melbourne の Rojas が何度も Galloway と共に左サイドを突破し攻撃の起点となるが Perth の中盤 Burns, Miller そして Cordoba がしっかりと中を絞ってシュートを撃たせない。27分には Jamieson のCeleski へのチャージにイエローが出された。 そして Rojas が素早いリスタートでボールを運び Broxham に送るがそこから放たれたミドルはゴール枠を捉えられなかった。 
49分になり1点を追うホームの Victory はようやく Geria を下げてアルゼンチン人FWの Flores を入れて Thompson と攻撃を組ませる。そして Broxham を右SBに下げた。
しかし次にチャンスを迎えたのは Perth 。 Miller から素晴らしいスルーパスを受け GK Coe と1対1になるが Coe は素晴らしい反射で防ぐ。 さすが Socceroos 候補だ。
この次に決定機を掴んだのは Victory . しかし Flores のヘッドは GK Vukovic を越えるもゴールネットの上に乗る。 Vukovic は2007−08には Central Coast Mariners の正GKだった。そして北京五輪チームの正GKでもあったが Grand Final で審判に手を出してしまい出場停止処分を受け、北京五輪も棒に振ってしまった選手だ。 何とか Sooceroos に選出されないかと思っているんだけど。
70分永井のクロスに Smeltz が合わせるがクロスバーを越えていく。 永井は何度も左サイドを突破していた。この試合の Man of the Match の活躍を見せていた。試合はのこり数分となったところからドラマが始まった。
87分Perth サポーターは勝負あったの瞬間を迎えた。 FKから繋いで Jamieson がドリブルで左サイドから切れ込んだところを Milligan がマークに入ると Jamieson が転倒する。すかさずJarred Gillett 主審がペナルティースポットを指した。 残り時間を考えればこれが決まれば勝負はついたのも同然だった。しかしこのPKを Smeltz がポストのぶつけてしまう。
それでもこのまま失点を防げばと思われた1分後今度は右サイドから上がったクロスを中央で受けた Andrew Nabbout が倒されるとまたも Gillett 主審はスポットを指し倒した Steve Pantelidis にこの日2枚目のイエローカードを出す。 これで Perth は1人少なくなってしまった。 そのPKを Thompson でなく Milligan が右側に蹴りこみ土壇場で同点に追いついた。22,000以上入った Etihad Stadium に大歓声が響き渡る。この同点ゴールは Perth イレブンに計り知れないショックを与えたことだろう。



延長戦にはいり94分。 中盤からのロングパスを右サイドで受けた Rojas が逆サイドに送るとそのクロスは Joshua Ridson を抜けて逆サイドの Thompson に。 Thompson は頭で押し込み遂に試合をひっくり返した。
その後Perth は PA内で永井が倒されたがPKは貰えず、 決定的なチャンスを掴んだのはリードしたVictory だった。その2度チャンスは得点に結び付けられなかったがシーズン2位で終えた Victory が次の Semi Final 進出を決めた。



Loss hits Glory hard

試合後 Perth Glory のAlistair Edwards 監督は主審の判定を批判しなかったが試合後の控室では何人か怒りの収まらない選手達がいたと報道陣に話した。
“この日とその前の8試合のプレーの選手達のプレーを大変誇りに思う。 一時は最下位に沈みながらこういう試合に臨むことが出来たのだ。控室で怒りの収まらない選手が2,3人いたのは残念だった。 しかし失望したのは我々の試合の進め方でおそらくこの試合に勝てていただろうという事だ。 ”
主審のPKの判定に就いて尋ねられると、“誰から聞いてもあれはPKではなかった。しかし私は審判の判定に言及するような英雄ではない。事実は全く文字通りに我々はその前に2点目を挙げるべきであった。” 
Edward 監督は既に3年契約を締結しており来シーズンのチーム作りを既に見据えている。 彼はクラブ側はセレッソ大阪の永井との契約延長を望んでいることを明らかにした。またアルゼンチン人FW Matias Cordoba も永井同様に Glory に留まって欲しい旨を表明している。
“今、我々はどんなプレースタイルを築こうか解っている。そして翌週から誰がチームに留まってもらいたいかを決めねばならない。 我々は西オーストラリアに戻ることを望んだ多くの選手を起用していた。これから選手たちを見極め、世代交代を図らねばならない。”

昨年の Grand Finalist の今シーズンの戦いは終わった。しかし2シーズン連続で Final Series に進出したのは A-League 創設以来初めてだ。 来シーズンも永井がここで見られたることを願う。

Roar send Reds packing Adelaide United 1-2 Brisbane Roar

Elimination Final のもう一試合の対戦カードはシーズン4位の Adelaide United と5位の Brisbane Roar だった。
Adelaide の Final Series は今回が4度目。 A-League 創設以来 2006, 2008, 2010, 2012 と開幕年が偶数年のシーズンに Final Series に進出している。2006-07, 2008-09 のシーズンには Grand Final に進出しているがいずれも Melbourne Victory に敗れている。 しかし ACL では勝負強いところを見せこれまで4度出場したACLでは2008年には準々決勝で鹿島アントラーズを破る等決勝戦まで進出。 ガンバ大阪に敗れたものの準優勝に輝き。地元では大きな話題となった。 また2011年にはベスト8まで進出した。
今シーズンの Adelaide は ACL 予選で始まった。2012年2月にスポーツ仲裁裁判所の“強い要望”により、インドネシアの Persipura Jayapura とのプレーオフに臨まねばならなかった。 これはACLの出場枠についてインドネシア連盟あ提訴した結果であった。 2月16日に地元に Persipura Jayapura を迎え3-0 で勝利を収め、4度目のACL出場権を獲得した。 
ACL本大会ではガンバ大阪、浦項スティーラース、そしてウズベキスタンの Bunyodkor と同組になるも見事に首位で1次リーグを終えベスト16に進出を果たした
A-League 開幕前、何人かの選手がチームを去ったがレギュラークラスだったのは Daniel Mullen と ウルグアイ人MF Francisco Usucar の二人だった。
新加入ではかつて Sydney FC に所属した Iain Fyfe ( 釜山 ) Daniel Bowles, Jale Barker Daish ( 共に Gold Coast United ) ポルトガル人MF Fabio Ferreira そしてアルゼンチン人FW Jeronimo Neumann ( Sol de America : パラグアイ ) らを補強した。
Ferreira は ポルトガルリーグの3部でプレーをしていて2012年2月に NSW リーグの Dulwich Hill に移籍し8月に Adelaide United と契約をした言わばハングリーな選手だ。
今シーズンは出だしから好調で、第8節を終えて6勝1敗1分で首位をキープ。第9節で2位 Central Coast Mariners との首位攻防戦で敗れ首位の座を明け渡しすも以降は Central Coast Mariners と首位争いを続けていた。しかし第17節から3連敗 ( 0-2 Hearts, 1-3 Mariners, 2-4 Wanderers ) を喫し第18節には4位に転落。第20節の Victory 戦に勝利し連敗を止めるも以降7試合は1勝3分3敗と勝ち点が伸びずシーズンは4位で終了し、翌シーズンの ACL 出場権は確保できなかった。



Brisbane Roar との直接対決は Adelaide が順位は上だったが1勝2敗だった。
Elimination Final では対 Adelaide 戦2連勝中の Brisbane は3月2日の第23節の Adelaide 戦 ( 1-0 で Brisbane の勝利 ) とほぼ同じスタメン。オランダ人MF Stefan Nijland に替わってMitchell Nicholas が起用された。 Adelaide は Brisbane戦初登場となる John McKainが起用されるなど4人メンバーを替えた。
試合は立ち上がりから順位は1つ上回ったが直接対決連敗中の Adelaide のOsama Malik が5分に, 10分には Marcelo Carrusca がシュートを放つ。
その1分後には Bruce Djite がゴール前に迫るがかつて札幌でプレーした Jade North がマークに入りシュートを撃たせない。
そしてホームの Adelaide が徐々に主導権を握る。 25分には波状攻撃を見せるが最後は GK Michael Theo がキャッチ。
しかし先制したのは劣勢だった Brisbane。27分最初のCKを Broich がPAの外に上げるとそこに Brattanが走りこみボレーでミドルを放つと弾道はそのまま Adelaide ゴールに突き刺さった。





そしてその後はBrisbane が主導権を握り何度かミドルを Galekovic の守る Adelaide ゴールに浴びせた。そして失点の焦りからか 32分Adelaide のアルゼンチン人FW Jeronimo は冷静さを失い Chris Beath 主審に激しく抗議をしたことからイエローカードを示される。
43分には Vidosic が至近距離からシュートに持ち込むがゴールネットには届かない。
そして前半ロスタイム、左サイドを突破した Mitchell Nicholls の入れたクロスを Franjic がヘッドで合わせて Brisbane が追加点を挙げた。 中央にセルビア人FW Berisha が囮となってCBを引き付けていた。そして Cassio が Franjic へのマークが一瞬後手に回った。 Cassio は先制ゴールを喫した時も一瞬 Brattan へのマークが遅れた。
Brisbane が2点リードで前半を終えたが攻撃の中心 Bromich が左足アキレス腱を痛め後半はプレー出来なくなった。
後半に入り Adelaide ベンチは Ramsay を下げてポルトガル人の MF Fabio Ferreira を投入する。 
58分には Jeronimo 、Djite が連続して Brishabe ゴールに迫るが Roar のDF陣も必死に跳ね返す。
しかし Brisbane もチャンスを創る。 Brattan が放ったショットは Galekovic は反応できなかったが数センチポストを外れ、80分には交代出場の Stefan Nijland のFKを今度は Galekovic がナイセセーブでストップ。 Adelaide は攻めてはシュートを放つ前のところで止められそこからカウンター攻撃をくらいショートに持ち込まれるという展開が続いた。
84分には Vidosic がシュートが放ったショットを GK Theoklitos がストップ。
何度もチャンスを決められなかったり、止められたりしていた Vidosic だったが88分遂に彼のシュートが Theoklitos を破り Brisbane ゴールに決まった。 しかし同点にするには時間はあったが次のゴールはどちらにも生まれなかった。



Brisbane Roar は昨シーズンも Semi Final でシーズン2位の Central Coast Mariners をPK戦で降して Grand Final に進出した。この Elimination Final でも順位が一つ上の Adelaide United を降して Semi Final 進出を決めた。
しかし順位は下でも Regular Season での直接対決では Brisbane の方が勝ち越していた。 この試合結果は順当ではなかったとは言えない結果であった。
これで次の Semi Final の対戦は Western Sydney Wanderers vs Brisbane Roar, Central Coast Mariners vs Melbourne Victory に決まった。
                                                 続く

Grnd Final 2013 への道  Semi Final

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Western Sydney Wanderers 2-0 Brisbane Roar 12th April 2013

4月12日。私はオーストラリア大陸の西の街、パースにおり顧客と夕食を共にしていた。 すると顧客の一人が持っていた携帯電話を見せてくれた。  Western Sydney 2 Brisbane 0 と表示されていた。これで Grand Final の開催会場はシドニーに決まった。そして私の想像していた通りに Paramatta Stadium ではなく Allianz Stadium での開催と決まった。 この前の日まで Grand Final はどこで行われるのか…と思っていた。Wanderers がもし敗れても Mariners が勝てば恐らく Sydney の Allianz Stadium であっただろう。そしてもし両チームが Semi Final で敗れたら Melbourne の Etihad だろう…. その会場の決定は14日の Semi Final が終わるまで待たねばならない可能性もあったけど、12日にあっさりと会場が決まってくれた。
12日夜、地元テレビ局が放映したスポーツニュース番組では Semi Final の結果を伝えるたびに映し出されたのは小野伸二の“芸術的”な得点シーンだった。 先制ゴールを決めたクロアチア人中央からFW Dino Kresinger のパスをPAエリア外の左側で受けた小野が振り向いて蹴り上げたその弾道は弧を描いて物差しで測ったように逆サイドのゴールの上隅に吸い込まれた。 先制をしながら後半はやや劣勢気味で次第に Brisbane に主導権を奪われつつあった Wanderers が球団創設初年度に Grand Final 進出を決定づけた瞬間であった。
“Shinji Ono によるとてつもなく素晴らしいゴールだった。この得点が我々の息の根を止めた。2点目を奪った事で Wanderers は我々の航行の風を断ち切ってしまった。我々はチャンスを創りながら流れを引き寄せつつあった。そこにあんなゴールを決められてしまった。それは才能を見せつけられた一瞬だった。我々は小野にスペースを与えないようにしていた。 その瞬間、マークが戻り切れずに彼を離してしまった。 そして彼にボールを拾われてしまった。我々のチームにとってその瞬間を見せつけられたのは残念なことだったけど、ある選手がこの様な試合のこの様な時間帯にこういうプレーを見せたという事はオーストラリアのサッカーファンにとっては素晴らしい鏝であったと思う。”
Brisbane Roar の Mike Mulvey 監督はこう語った。
“ それこそ Marquees Player がリーグにとって特別な存在であるという証明だ。 今シーズン Marquees Player が見せたプレーを我々は見てきた。小野はここ数週間怪我で戦列を離れていた。そしてチームに戻って来て再び相手チームにプレッシャーと強さを見せつけこの様なプレーを披露した。 だから彼は特別な選手なのだ。”
Wanderers の Popovic 監督はこの様に小野のプレーを称賛した。 
そして今シーズン A-League に革命を起こしたと言われている Wanderers サポーター達の熱き声援が試合を終えても続いた事がテレビニュースでも報道されたいた…



Song Remains the same as Wanderers stand on the brink
Regular Season 5位の Brisbane Roar が4位の Adelaide United を破り、次に Western Sydney を破ると3シーズン連続 Grand Final 進出が決まる。 今シーズンの対戦は Wanderers が3連勝中 ( 1-0, 1-0, 2-1 ) だった。
しかも Wanderers は第16節、1月13日アウェーで Wellington Phoenix を2-0 で破って以来引分け1試合挟んで12戦11連勝中であった。 
2回目の対戦となった12月9日の第10節では昨年まで愛する京都に在籍した高橋祐治が88分に Hingert に替わって Brisbane Roar のユニフォームで投入され、史上初の A-League での日本人対決が数分のみであるが実現した。 高橋は今年の J-League 開幕と共に京都サンガに戻った。
Brisbane は主力選手の怪我での離脱が懸念された。前の Adelaide 戦は負傷でピッチを離れたThomas Broichi (アキレス腱 ) Luke Brattan ( ふくらはぎ ) は Wanderers 戦には間に合う様に回復したが足首を痛めた Jack Hingert は戻れそうになかった。 
そして試合日程もElimination Final を戦わねばならなかった Brisbane は中4日しかインターバルがなかった。 一方 Wanderers は3月29日のNewcastle Jets とのシーズン最終戦では小野( 鼠蹊部 )Aaron Mooy ( 膝 ) そしてJerome Polenz ( ふくらはぎ ) 3選手を怪我で欠いていたがシーズンを首位で終えた Wanderers は Final Series は Semi Final からの登場なので中12日の調整期間があり、故障していた選手達は充分な回復期間があった様だった。
そしてスタメンには小野、 Polenz がスタメン復帰するなど Jets 戦のスタメンから3選手が入れ替わった。そして最後に Brisbane と対戦した1月26日の試合 ( 2-1 )では スタメンだった Adam D’Apuzzo に替わって Shannon Cole, Mooy 攻撃陣は Mooy, Haliti に替わって Kresinger と Perkatis が起用された。Kresinger は Brisbane 初登場だった。
Brisbane は怪我が治らなかった Hingert に替わりHalloran が起用された以外は5日前の Adelaide 戦と同じスタメン 。これまで Brisbane との3回の対戦全てに起用されていた Matthew Jurman, Murdocca がベンチスタートとなりSocceroos の Jade North そして Lusticaが Wanderers 戦初登場であった。
試合は立ち上がり、お互いに探り合いをするようにボールをあまり前に出さない展開であったが15分 Kresinger が低い弾道のショットを放つが GK Theoklitos がファインセーブでストップ。しかしその40秒後 Hersi が中央をドリブルで上がり左サイドを上がった Mark Bridge にスルーパスを通す。 そこに Brisbane DF がマークに入るが Bridge がマークを掻い潜り中に入れると走り込んだ Kresinger が合わせて放ったシュートは今度は Theoklitos を破ってゴールネットに突き刺さり Wanderers が先制ゴールを挙げた。今シーズンゴール量産を期待された Kresinger であったがレギュラーシーズンで挙げたゴールは第12節の Adelaide 戦で挙げた1ゴールのみ。しかしシーズン2ゴール目が Grand Final 進出に向けての貴重な先制ゴールであった。



24分にも Kresinger は得点のチャンスがあったがこの時は決められなかった。そしてこれを境に徐々に Brisbane がボールを繋ぎだす。Wanderers ボールとなっても Nicholas, Broichi 、Brattan と言ったMFが素早いマークに入りバイタルエリアに進めさせない。34分 Hersi が Brattan に激しいタックルを入れイエローカードが出される。ここは一発レッドでもおかしくないファールだった。更に40分今度は Bridge が放ったシュートを Theoklitos がストップ。 その数分後には Brattan を Yanni Perkatis がPA内で倒す。PKが与えられてもおかしくなかったがここも Alan Millner 主審は笛を吹かなかった。
その前に Wanderers のDF Jerme Polenz が負傷を負い Tarek Elrich に替わってベンチに下がってしまう。これでそれまで完璧であった Wanderers のDFラインに隙が出るかと心配された。




後半に入った直後Kresinger がフリーでPA内にドリブルで侵入するもこのチャンスをものに出来ず、その直後の Ben Holloran が素晴らしいロングシュートを放つが今度は Ante Covic がファインセーブ。
55分には Bridge, Mateo Poljak が連続してシュートに持ち込むが Theoklitos が共にストップ。更にリバウンドを Perkatis が撃つがここも Theoklitos がブロック。 
なかなか追加点を挙げられない Wanderers を尻目に今度は Brisbane が流れを掴みだす。60分には Halloran が撃ったシュートは GK Covic の正面に。 
しかし69分に Broich が怪我の状態が悪化し Nijland に替わってベンチに下がり、その2分後に小野が今シーズンの Goal of the Season の候補にあがる芸術的なシュートを決めるとそこで勝負あったの雰囲気が醸し出された。そして 19,369 人の大観衆からは Campeones の合唱が始まった。 Brisbane ベンチは 75分に Mardocca, 82分 Yebaah を投入するが Wanderers ゴールネットはとてつもなく遠いところにあった。
そしてタイムアップ。 Wanderers サポーター達の fiesta は深夜まで続いたらしい。




だが77分 Hersi がこの日2枚目のイエローカードを受けて退場となり Grand Final には出場できなくなってしまった。 この時はそれがどれほどの代償となったかは解らなかった。

Mariners 意地の Grand Final 進出 Central Coast Mariners 1-0 Melbourne Victory 14th April.

4月9日 貴陽に乗り込み貴州人和とのACL の試合に臨む Central Coast Mariners の元に中国訪問中であった豪州の Julia Gillars首相から応援メッセージが届けられた。 丁度中国を訪れていたこの機会にチームの Lawrie McKinna GM がDeborah O’Neill 連邦議員を通じて貴陽五輪スタジアムで行われるこの試合観戦を打診したが日程調整がつかなかったらしい。その代わりにメッセージが届けられたらしい。 しかし残念ながらこの試合は42分 Mitchell Duke のゴールで先制するも終盤に連続ゴールを許し 1-2 で Mariners は敗れてしまった。
シーズン終盤に入り、 Mariners は日程との戦いであった。3月9日 A-League 第25節の Sydney FC 戦から4月14日の Semi Final Melbourne Victory 戦まで35日間で8試合組まれていたがその中でACLのアウェー戦が2試合 ( 3月13日柏、4月9日貴州 ) 含まれていた。 そして3月13日、柏とのアウェーゲームを終え、帰国をしたチームに驚愕のニュースが。経営不振から給料が支払われていない選手達が多くいるとの事であった。
Mariners は昨シーズンまで A-League 開設以来8シーズンで Grand Final 3回進出した実績を持つ名門球団であるが、本拠地 Gosford は Sydney と Newcastle の間に位置する小さな街なのでシーズン中は観客が 10,000 人を越える事が非常にまれだ。皮肉なことに経費のかかる ACL にも出場権が回ってくるのでその経営は毎年案じられていた。
4月5日、 Perth Glory をロスタイムに Mark Milligan の起死回生の PKをきっかけに勝利を収め Semi Final
に駒を進めた Melbourne Victory と Central Coast Mariners の今シーズンの対戦は Mariners の1勝2分。
その1勝は第22節2月23日の Gosford Bluetong Stadium での試合であったが Mariners が何と Victory を 6-2 で粉砕した試合だった。しかし内容的には一方的ではなく 68分に Sainsbury のオウンゴールで Victory が 2-3 と1点差に迫った後にカウンターで3連続失点を喫しこういうスコアーになったのであった。年末に多くの選手が契約を更新されずチームを去り背番号 31 Galloway, 32 Pain そして 33 Mullen らが初めて Victory 戦に臨んだ試合であった。そして Archie Thompson がこの試合には出ていなかった。
Mariners 戦では5日の Perth 戦とほぼ同じスタメン。 アルゼンチン人FW Flores が Pain に替わってスタメンに起用された。そして第16節 1-1 で引き分けた試合以来 Thompson と Rojas が揃って Victory 戦に臨むことに。その試合でゴールを挙げたのが Flores であった。
一方、4月9日に貴州戦を終え10日に帰国をした Mariners は中4日で Semi Final の臨んだが、貴州戦に続いてスタメン出場したのは Gk Matthew Ryan, DF Trent Sainsbury そしてMF John Hutchenson の3選手のみ。
第22節の Victory 戦と比較すると FW Mitchel Duke の替わりに元 Socceroos の Mile Sterovski が起用された他は同じスタメンだった。心配されたのは Youssouf Hersi が累積警告で出場できない事であった。
Graham Arnold 監督はACLのグループリーグアウェー戦では完全にメンバーを替えて臨んでいた。

McBreen magic seals Grand Final Spot
42分貴州戦では61分から出場した Bernie Ibini Isei からのボールを受けた Daniel McBreen が左足を振りぬくと弾道はそのまま N.Coe の守るVictory ゴールネットに突き刺さりそれが決勝点となり2シーズン振りに Grand Final 進出を決めた。
この試合も2日前の Western Sydney vs Brisbane 同様に両チーム慎重な試合運び。負けたら終わりの Final Series では仕方がないか? しかし14分元 Socceroos の Sterjovski が強烈なミドルを放つと試合は Mariners ペースで動き出す。このシュートは Victory GK Nathan Coe がストップするも更に続いたCKにから Pedj Bojic が放ったシュートはポストを叩く。 その1分後、CK から Sainsbury が放ったシュートは至近距離から撃たれたが Coe が再びブロック。リバウンドをもう一度 McGlinchy が叩くがこれはポストを外れて行った。
その後 All Whites の中心選手となるであろう Marco Rojas が抜け出し、Socceroos FW の Thompson に送る。 Thompsonはファーサイドを狙うも GK Ryan がキャッチ。 更にその後には Thompson が Montgomery にPA内で引き倒される。一斉に Victory イレブンがPKをアピールするが Strebre Delovski 主審は却下。
Mariners は左サイドを McGlinchy と Rose のコンビで何度も切り裂いていた。 そして Bernie Ibini に2度ほどチャンスを提供していた。
そして42分、Ibini Isei が右サイドを突破相手DF2人をかわして中央に送るとそれを受けた McBreen が先制ゴールを決める。 今シーズン McBreen の対 Victory 戦3ゴール目、そして今季の17ゴール目に 10,651人の観衆から大歓声が上がった瞬間であった。



後半開始早々にチャンスを創ったのも Mariners 、というよりも McBreen 。McBreen のクロスから Bojic がシュートを放つも DF Daniel Mullen がクリアーし追加点は生まれなかった。
Victory ベンチは67分、 Marcos Flores に替えて Connor Pain を投入する。 Adelaide 戦はベンチスタートでこの試合はスタメンに抜擢されたアルゼンチンのFWは Semi Final では立ち上がりこそ Thompson, Rojas と絡んで攻撃に貢献したがゴールと言う結果を出せなかった。 そしてPain の投入により Victory のボール支配率が上がりだした。 Thompson がシュートに持ち込むが弾道は GK Ryan の正面に。そしてボール支配率は上がるもラストパスが通らずシュートシーンがなかなか見られなくなった。75分には CB Mullen を下げて Nabbout を84分には Cleleski に替わり Dilevski を投入するがゴールは遠い。
しかしロスタイムに入り中盤のキーマン  Montgomery がこの試合2枚目の警告を受け退場となり Grand Final に出場できなくなる。 そして最後のチャンスの FK, Rojas が直接狙うも壁に当たりゴールには届かず、 Mariners の2年ぶりの Grand Final 進出が決まり Victory の3年ぶりとなる Grand Final 進出の夢が潰えた。
Rojas, Thompson と言った現役の代表 attacker がいても Mariners の牙城を崩すことは出来なかった。



レギュラーシーズンでの Melbourne Victory は3位に入った。得点こそ Mariners と並んでリーグ最多タイの48得点を挙げたが 45失点はリーグワースト3位タイ。 Final Series 進出上位6チームの中では最多失点であった。首位 Wanderers が21失点、2位 Mariners が22失点と比較すると2倍以上の失点を喫した。
Ange Postecoglou 監督にとっては最後までDF陣の整備が頭痛のタネであった。
“それは厳しい現実だ。 Grand Final はそこまで来ていたのに。大変な苦渋の思いだ。均衡した最後の試合特有の展開だった。こういうときは最初のゴールがいつもキーになる。立ち上がりは充分に堅く行った。相手に脅威を与えられなかったけどプレッシャーも受けなかった。それが今シーズンを通しての我々の欠点であった。我々はゴールを許しそれがこの様な難しいチームを相手に取り返す事が出来なかった。 それはリスクを冒させる厳しい重荷となった。我々には十分な時間があったが同点にすべく、相手の守備を突破するほどでのものはなかった。 我々が喫したのは決して偉大なゴールでは無かった。シーズン前の見通しから、我々は今年は任務を遂行できなかった。 上位2位以内に入り、 Grand Final に進出したかった。我々 football に関わるセクションでこれから Grand Final に残るにはどこが足らなかったのかを明確にする必要がある。” 
試合後 Postegoglou 監督はこの様に語った。 
シーズン終了後 All Whites のMarco Rojas が欧州に去る事ととなった。しかし Grand Final 終了後に Melbourne Victory からはMark Milligan をはじめ Scott Galloway, Jason Garcia, Jess Makarounas そして Connor Pain が ワールドカップ予選に臨む Socceroos と FIFA U-20 に臨む Young Socceroos の合同合宿に招集された。 これは Holger Osieck 代表監督による呼集で6月4日の日本戦には U-20 の選手帯同の可能性もあるとの事だった。

一方、過密日程とチームの存続問題を抱えながらも2シーズン振りに Grand Final 進出を決めた Graham Arnold 監督は試合後にまず Montgomery の出場停止に就いて語った。
“ Monty の損失は大きい、しかしこの試合は Youssouf Hersi が出場停止だった。だからそれと同じだ。 幸運なことに Oli Bozanic, Anthony Caceres らが控えている。” と説明。
Grand Final 対戦相手の Wanderers に就いては "彼らとの戦いは大きなチャレンジだ。我々はトップコンディションで臨まねばならないだろうし、 Tony Popovic 監督のノートには既に我々の事が記載され、Ante Millicic コーチと共にヴィデオ分析されるであろう。我々はどこが強味であるかを見極め、我々自身を按ている Wanderers の強みを消し去ろうとするつもりだ。“と述べた。
そしてCentral Coast Mariners が3度の Grand Final 全てに敗れている事に就いては、“ ( 2010年の敗戦が )どちらかと言えばモチベーションになる。我々は既に Grand Final で負けた後はそれがどれだけ失望させられるものかを知っている。だからもう誰もそういう気持ちになりたくはない”と話した。
“今シーズンは既に我々の思い描いていた通りのシーズンだった。選手達はファンタスティックな仕事をやってのけた。3シーズン連続で2位以内に入ったのは我々だけだ。そして3シーズン続けて50勝点以上を挙げ、今シーズンはリーグで最多得点であった。レギュラーシーズンの結果を見ても最高のシーズンであると言える。戦術的には選手達はゲームプラン通りにパーフェクトにやってくれた。この日、両翼を一杯に使って試合が出来た事が重要だ。 McGlinchy は本当にファンタスティックだったと思う。 McBeen と Mile ( Sterjovski ) は本当にハードにやってくれた。我々は中盤でボールを回してばかりいたくなかった。我々はその2人を最終ラインでもプレーさせた。そしてそれが Flores に仕事をさせなかった。 彼は充分にボールを触れなかった。この日の守備の構築は大変目立っていた。おそらく前からの守備の構築がこの試合で勝てた要因だと思う。 我々がやった事はオーストラリアの子供たちに何かを見せられたと大きな誇りを私に齎した。それはクラブのやれる事であり、多くの子供を上達させられる。 Matty Ryan は本当によく成長した。残念ながらこの次が彼の Mariners でプレーする最後の試合となる。多くの選手の代理人がシーズン終了後にドアーをノックするだろう。そして彼らが頭を垂れるのを見る事になるだろう。” この様に語った。
Grand Final は Wanderers が Hersi, Mariners が Montgomery 、両チーム1人ずつ主要選手を欠く事となった。    



           Grand Final に続く
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